トイレの空間をより快適に活用するために、 背面収納造作を検討される方が増えています。限られたスペースを有効に使える背面収納は、収納不足を解消する優れた手段の一つです。しかしながら、トイレに背面収納は必要なのかと、疑問を抱かれる方もいらっしゃるでしょう。
本記事では、背面収納のメリットデメリットや背面収納を造作する際の注意点について詳しく解説し、設置を検討する際の判断材料を解説します。
設計のミスや使い勝手の悪さを防ぐために、寸法や施工方法に関する重要なポイントや、ご自身で収納を設置する場合と、専門の業者に依頼する場合の費用や施工方法を比較して、ご自身に最適な方法を選ぶことが重要です。
背面収納をDIYするために必要な道具と方法を知ることで、初心者の方でも取り組みやすいコツついてもご紹介いたします。また、背面収納造作をプロに依頼するのであれば、アフターサポートの面から信頼できる業者を選ぶことが、満足のいく仕上がりにつながります。

本記事を通じて、トイレの背面収納を造作する際に必要な知識を深めていただき、理想の収納スペースを実現するための参考としていただければ幸いです。
【記事のポイント】
1.トイレに背面収納を設置する、メリットデメリット
2.背面収納を造作する際に、注意すべきポイント
3.DIYと業者依頼の費用や、施工方法の違い
4.背面収納の寸法や、適切な設計方法
トイレの背面収納を造作する費用や注意点


- トイレに背面収納は必要なのか?
- 背面収納のメリットデメリット
- 背面収納を造作する際の注意点
- 自作で背面収納を造作する場合の費用
- 業者依頼で背面収納を造作する場合の費用
トイレに背面収納は必要なのか?


トイレに背面収納を設置するかどうかは、収納の必要性やトイレの広さ、デザインの好みによって異なります。ただし、限られた空間を有効活用する手段として、背面収納は多くの家庭で採用されているのが実情です。
まず、トイレに背面収納を設ける最大の利点は「デッドスペースの有効活用」です。トイレは一般的に狭い空間であり、限られたスペースの中で収納を確保することが求められます。特にタンクレストイレの場合、背面のスペースが空くため、そこに収納を設けることで掃除用品やトイレットペーパーのストックをすっきりと片付けられます。
一方で、背面収納が必ずしも必要ではないケースもあります。例えば、トイレが十分に広く、別の収納スペースが確保できる場合は、背面収納がなくても問題ありません。また、収納を設置することで圧迫感が生じたり、デザインに影響を与えたりすることも考えられます。
特に、狭いトイレでは背面収納が動線の妨げになり、不便に感じることもあるでしょう。
さらに、掃除のしやすさという観点も重要です。背面収納を設置すると、棚の上にホコリが溜まりやすくなり、定期的な掃除が必要になります。特に高い位置に収納を設けた場合、手が届きにくく、掃除の手間が増える点には注意が必要です。
このように、トイレに背面収納が必要かどうかは、それぞれの住まいの状況やライフスタイルによって異なります。現在の収納スペースに不足を感じている場合や、トイレをより機能的に使いたいと考えている場合は、背面収納の導入を検討するとよいでしょう。



反対に、すでに十分な収納がある場合や、デザインや掃除の手間を考慮した結果、必要ないと判断することも選択肢の一つです。
背面収納のメリットデメリット
トイレの背面収納は、空間を有効活用できる便利な収納方法ですが、メリットだけでなくデメリットもあります。ここでは、それぞれのポイントを詳しく解説します。
背面収納のメリット | 背面収納のデメリット |
---|---|
デッドスペースを有効活用できる | 収納量が限られる |
生活感を隠してスッキリした印象になる | 施工コストがかかる |
掃除がしやすくなる | 掃除が必要な箇所が増える |
背面収納のメリット
1.デッドスペースを有効活用できる
トイレの背面は、特にタンクレストイレの場合、何もない空間になりがちです。このスペースを収納にすることで、「トイレットペーパー・掃除用具・サニタリー用品」などをすっきりと片付けることができます。限られたトイレのスペースを最大限に活かせるのが、背面収納の大きな魅力です。
2.生活感を隠してスッキリした印象になる
トイレ内に収納がない場合、トイレットペーパーのストックや掃除用品が床に置かれ、生活感が出てしまうことがあります。背面収納を設けることで、これらを目立たないように収納でき、トイレ全体がすっきりとした印象になります。インテリアを重視する方にもおすすめです。
3.掃除がしやすくなる
収納が床にあると、ホコリや汚れが溜まりやすく、掃除のたびに動かす必要があります。背面収納にすることで床のスペースが広くなり、モップや掃除機をかけやすくなるため、トイレの清潔を保ちやすくなります。
背面収納のデメリット
1.収納量が限られる…
背面収納は、設置できるスペースが限られているため、大容量の収納には向いていません。特に奥行きが浅い収納を設置した場合、トイレットペーパーのストックが少量しか入らない、掃除用具が収まりきらないといった問題が発生する可能性があります。収納したいもののサイズを事前に確認し、十分なスペースを確保することが重要です。
2.施工コストがかかる…
背面収納を造作する場合、既製品の収納棚を置くよりもコストがかかることが一般的です。特にオーダーメイドで作る場合は、デザインや素材にこだわるほど費用が高くなります。また、施工には大工工事が必要になるため、手間と時間もかかる点に注意が必要です。
3.掃除が必要な箇所が増える…
収納の上部や扉の溝など、ホコリが溜まりやすい場所が増えるため、定期的な掃除が必要になります。特に扉の開閉が頻繁な場合、手垢や汚れが付きやすくなるため、こまめに拭き取ることが求められます。掃除が面倒に感じる方にとっては、デメリットとなるかもしれません。
背面収納には、デッドスペースを有効活用できる、トイレがすっきりする、掃除がしやすくなるなどのメリットがあります。一方で、収納量の制限、施工コスト、掃除の手間などのデメリットも存在します。



導入を検討する際は、これらのポイントを踏まえ、自分のライフスタイルやトイレの広さに適した方法を選ぶことが重要です。
背面収納を造作する際の注意点


トイレの背面収納を造作することで、空間を有効活用できる一方で、設計や施工の段階で注意すべきポイントがあります。ここでは、後悔しないための注意点を詳しく解説します。
1.収納の寸法を正確に決める
背面収納を造作する際、最も重要なのが寸法です。収納が奥行きや高さのバランスを考慮せずに設計されると、以下のような問題が発生する可能性があります。
- 座ったときに背中や頭が収納にぶつかる
- 扉の開閉時に便器や壁と干渉する
- 収納したい物のサイズと合わず、使い勝手が悪くなる
設計前に、実際の動作をシミュレーションしながら、適切な寸法を決めることが大切です。特に、扉の開閉方向や、収納の奥行きは慎重に検討しましょう。
2.収納量を考慮する
造作収納はデザイン性を重視しすぎると、収納力が不足することがあります。特に、トイレットペーパーや掃除用具、サニタリー用品など、トイレで必要なアイテムが全て収まるかどうかを確認することが重要です。
例えば、トイレットペーパー12ロールを収納できるようにするには、横幅や奥行きのサイズを適切に設定する必要があります。また、トイレの掃除用品を収納する場合は、スプレーボトルの高さなども考慮し、余裕のある設計にしましょう。
3.扉の種類と使い勝手を確認する
収納の扉は、開閉方式によって使い勝手が大きく変わります。
上開きタイプ:省スペースで開けられるが、高い位置に設置すると手が届きにくい
横開きタイプ:取り出しやすいが、開閉スペースが必要
スライド扉:スペースを取らないが、レール部分にホコリが溜まりやすい
設計段階で、どのタイプが最適かを考え、使いやすい扉を選ぶことが大切です。
4.掃除のしやすさを考える
背面収納を設置すると、収納の上部や隙間にホコリが溜まりやすくなります。特に、トイレは湿気がこもりやすい場所のため、カビの発生を防ぐためにも、掃除のしやすさを考慮した設計が必要です。
例えば、扉付きの収納にすることでホコリの侵入を防げます。また、収納の上部をフラットなデザインにすることで、掃除の手間を減らすことができます。
5.照明との干渉を確認する
トイレの照明と背面収納が干渉すると、意図しない影ができて暗く感じることがあります。また、間接照明を取り入れる場合、収納を開けたときに光源が直接見えてしまうケースもあるため、設置場所や照明の角度を考慮する必要があります。
間接照明を取り入れる場合は、照明の位置を事前に決め、収納の設計と調整しながら配置するとよいでしょう。
6.施工費用と工期を確認する
背面収納の造作は、業者に依頼する場合、既製品の収納よりもコストがかかることが多くなります。施工内容によっては壁をふかす(厚みを持たせる)工事が必要になり、費用がかさむこともあります。
また、DIYでの造作も可能ですが、正確な寸法測定や適切な素材選び、工具の使用などが求められるため、事前にしっかり準備をしておく必要があります。
背面収納を造作する際は、設計段階でのミスは後々の使い勝手に大きく影響するため、慎重に検討しましょう。



使いやすい収納を実現するために、動線や収納の実用性を重視した設計を心がけることが大切です。
自作で背面収納を造作する場合の費用
トイレの背面収納を自作する場合、費用は大幅に抑えられるものの、材料費や工具代、作業時間などを考慮する必要があります。ここでは、DIYで背面収納を作る際にかかる費用の目安と、コストを抑えるためのポイントを解説します。
費用項目 | 金額の目安 |
---|---|
木材・板材の費用 | 5,000円~15,000円 |
金具・ビス・蝶番・レールの費用 | 1,000円~5,000円 |
塗装・仕上げ材の費用 | 1,500円~5,000円 |
工具の費用(持っていない場合) | 5,000円~20,000円 |
壁の補強材料の費用 | 3,000円~8,000円 |
DIYでの背面収納造作にかかるコスト
自作で背面収納を造作する際にかかる主な費用は、以下のような項目に分けられます。
1.木材・板材の費用(5,000円~15,000円)
収納部分の棚や扉を作るための木材が必要です。合板や集成材を使用すれば比較的安価に済ませることができますが、無垢材などを選ぶと高額になります。サイズをオーダーカットできるホームセンターを利用すると、加工の手間を省くことが可能です。
2.金具・ビス・蝶番・レールの費用(1,000円~5,000円)
扉の開閉には、蝶番やレールが必要になります。スライドレールや、ダンパー付きの蝶番を選ぶと開閉がスムーズになりますが、費用はやや高めになるでしょう。
3.塗装・仕上げ材の費用(1,500円~5,000円)
木材の仕上げには、塗装が必要です。オイルステインやウレタン塗装を施すことで、耐水性を向上させることができます。
4.工具の費用(持っていない場合)(5,000円~20,000円)
「電動ドリル・ノコギリ・サンダー(やすり掛け)・メジャー・クランプ」などが、必要になります。すでに工具を持っている場合は追加費用はかかりませんが、電動ドライバーを持っていない場合は購入する必要があるでしょう。


5.壁の補強材料の費用(3,000円~8,000円)
壁に埋め込む場合や、棚を固定するためには、下地補強用の木材やボードが必要になります。強度を確保するためには、壁の状態に合わせて適切な補強を施す必要があるでしょう。
合計すると、DIYで背面収納を造作する場合の費用は約15,000円~50,000円程度になります。使用する材料や工具によって価格は変動しますが、市販の収納棚を購入するよりは安く済ませることが可能です。
DIYで安く仕上げる方法
費用をできるだけ抑えながら、質の高い背面収納を作るためのポイントを紹介します。
1.ホームセンターのカットサービスを利用する
大きな木材を自宅でカットするのは手間がかかるため、ホームセンターのカットサービスを利用すると作業効率がアップします。
2.既製品の棚板を活用する
一から造作するより、既製品の棚板やシェルフを組み合わせることで、コストを抑えられます。
3.100円ショップやニトリなどのDIY用品を活用する
取っ手や金具、塗装用品などの小物類は、100円ショップやホームセンターで安く手に入ります。
4.手持ちの工具を活用する
工具を新しく購入するとコストがかかるため、家にあるものを活用し、不足しているものはレンタルを利用するのも一つの方法です。
自作でトイレの背面収納を造作する場合、最低15,000円程度~最大50,000円程度の費用がかかります。材料の選び方や工具の有無によって価格は変動しますが、既製品を組み合わせたり、カットサービスを活用したりすることでコストを抑えることが可能です。



自作する際は、作業時間や手間も考慮しながら、無理のない範囲で計画を立てることが大切です。
業者依頼で背面収納を造作する場合の費用


トイレの背面収納を業者に依頼して造作する場合、費用は施工内容や使用する素材、業者の料金設定によって異なります。ここでは、一般的な費用相場と、コストを抑えるためのポイントを詳しく解説します。
費用項目 | 金額の目安 |
---|---|
設計・デザイン費用 | 10,000円~50,000円 |
材料費 | 30,000円~100,000円 |
施工費(工賃) | 30,000円~150,000円 |
その他の費用 | 10,000円~50,000円 |
業者依頼でかかる費用
業者に背面収納の造作を依頼した場合、主に以下の項目が費用に含まれます。
1.設計・デザイン費用(10,000円~50,000円)
既製品にはないオーダーメイドの収納を設計するため、デザイン費用が発生します。設計図を作成し、寸法や収納量を考慮しながら最適な形に仕上げましょう。
2.材料費(30,000円~100,000円)
収納に使用する木材や金具、扉の種類によって費用が大きく変動します。高級な無垢材や、メラミン加工された板材を選ぶとコストが高くなります。
3.施工費(工賃)(30,000円~150,000円)
収納の取り付けや壁の補強、仕上げ作業のための工賃がかかります。収納を壁に埋め込む場合、壁の開口作業や補強工事が必要になり、費用が高くなる傾向があります。
4.その他の費用(10,000円~50,000円)
照明を組み込む場合や、特注の扉を取り付ける場合は追加費用が発生します。既存のトイレ空間のレイアウト変更を伴う場合は、内装工事費が追加されることもあります。
【総額の目安】
業者に依頼して背面収納を造作する場合、最低でも50,000円~200,000円程度の費用がかかります。シンプルな収納であれば比較的安価ですが、埋め込み収納や間接照明を組み込む場合は、費用が高くなる傾向があります。
業者依頼時に安くする方法
1.複数の業者から見積もりを取る
依頼する業者によって価格設定が異なるため、少なくとも2~3社の見積もりを比較しましょう。「相見積もり」を取ることで、適正価格を把握できます。
2.収納のサイズや仕様をシンプルにする
扉の種類や開閉方式、素材によってコストが変わるため、必要最低限の機能に絞ることで費用を抑えられます。
3.工事のタイミングを工夫する
住宅の新築時やトイレリフォームと同時に施工することで、追加工事費を抑えられることがあります。
4.部分施工を検討する
完全オーダーメイドではなく、一部既製品の収納棚を組み合わせることで、工賃を削減できます。
業者に依頼して背面収納を造作する場合、見積もりを比較しながら適切なプランを選ぶことが大切です。特に、デザインや機能を必要最低限に抑えることで、コストを大幅に削減できる可能性があります。



依頼する前に、具体的な希望を明確にし、無駄な費用をかけないように計画を立てましょう。
トイレの背面収納を造作する方法とポイント


- 背面収納をDIYするために必要な道具と方法
- 造作棚をDIYするためのコツとは
- トイレの背面に隠し収納を作る寸法はどのくらい?
- 背面収納を造作する際におすすめの業者
- トイレの背面収納造作に関するよくある質問
背面収納をDIYするために必要な道具と方法


トイレの背面収納をDIYするには、適切な道具と計画的な作業手順が必要です。ここでは、DIYに必要な道具と具体的な作業方法について詳しく解説します。
DIYに必須のアイテム
背面収納をDIYする際に、以下の道具を準備しておくとスムーズに作業が進みます。
1.測定道具(メジャー、水平器、鉛筆)
収納の寸法を正確に測るために必要です。水平器を使うことで、棚の傾きを防ぐことができます。
2.木材・ボードの加工道具(ノコギリ、ジグソー、電動丸ノコ)
収納の板材をカットするために使用します。電動丸ノコを使えば、作業効率がアップします。
3.固定用の工具(電動ドライバー、ドリル、ネジ、木工用ボンド)
棚をしっかり固定するために必要です。電動ドライバーがあると、ネジ止めが楽になります。
4.仕上げ・補強用の道具(サンダー、塗料、刷毛、ヤスリ)
木材の表面を滑らかにし、塗装することで耐久性を向上させます。
5.壁への取り付け道具(アンカー、L字金具、釘打ち機)
背面収納を壁に固定する際に必要です。壁の強度に応じて、適切な金具を使用しましょう。
背面収納を作る手順
背面収納をDIYするための、基本的な流れは以下の通りです。
1.設計と寸法測定
- 収納を設置するスペースの幅、高さ、奥行きを測ります。
- 収納するアイテムに合わせて、収納の寸法を決定します。
2.木材・ボードのカット
- 設計に基づいて木材をカットします。
- ホームセンターのカットサービスを利用すると、より正確な加工が可能です。
3.棚の組み立て
- カットした木材を電動ドライバーや木工用ボンドで接着し、棚の形を作ります。
- 必要に応じて、補強のためにL字金具を使用すると強度が増します。
4.仕上げと塗装
- 表面をヤスリやサンダーで滑らかにし、塗装を施します。
- トイレは湿気が多いため、防水・防汚加工の塗料を使用すると長持ちします。
5.壁への固定
- 背面収納を壁に取り付けます。石膏ボードの場合は、アンカーを使用すると強度を確保できます。
- ネジやL字金具を使い、収納がしっかり固定されているか確認します。
DIYを成功させるためのコツ
1.壁の下地を確認する
壁に収納を固定する前に、下地センサーなどを使って柱の位置を確認しましょう。
2.簡単な構造から始める
初めてDIYをする場合は、オープンシェルフなどシンプルなデザインにすると作業が楽になります。
2.安全対策を忘れない
電動工具を使用する際は、保護メガネや手袋を着用し、作業スペースを確保しておきましょう。
背面収納をDIYするには、「測定・加工・固定」の3つの工程が重要です。必要な道具を揃え、計画的に作業を進めることで、初心者でも完成度の高い収納を作ることができます。



また、無理に複雑なデザインにせず、シンプルな構造から始めることで失敗を防ぐことができます。
造作棚をDIYするためのコツとは
造作棚をDIYする際は、正確な設計と適切な工具の使用が成功のカギになります。初心者でも美しく仕上げるために、いくつかの重要なポイントを押さえておきましょう。
設計を入念に行う
DIYで造作棚を作る場合、事前の設計が仕上がりを大きく左右します。
1.収納する物のサイズを確認する
何を収納するのかを明確にし、そのサイズに合った棚の寸法を決めます。例えば、トイレットペーパーを収納する場合、横幅と奥行きを計算し、余裕をもったサイズで設計しましょう。
2.取り付ける場所のスペースを測定する
「壁の幅・高さ・奥行き」をメジャーで、正確に測ります。壁の凹凸やコンセントの位置など、障害物がないかを確認しましょう。
木材選びを慎重にする
1.耐久性のある素材を選ぶ
トイレは湿気が多いため、耐水性のある合板や無垢材を使用するのがおすすめです。ホームセンターで加工しやすい「パイン材」「シナ合板」などを選ぶと、DIYでも扱いやすくなります。
2.歪みのない板を選ぶ
木材は反りやねじれがある場合があるので、購入時に目視でチェックすることが重要です。棚の歪みを防ぐため、できるだけ直線の木材を選びましょう。
木材のカットと加工のポイント
1.正確なカットを心がける
ノコギリや電動丸ノコを使い、まっすぐにカットすることで仕上がりが美しくなります。ホームセンターのカットサービスを活用すると、より精密な加工が可能です。
2.ヤスリがけを丁寧に行う
棚の表面や角をサンダーや紙ヤスリで滑らかにすると、仕上がりが美しくなります。トイレ収納の場合、手が触れることもあるので、角を丸めると安全性が高まります。
棚の強度を確保する固定方法
1.壁の下地を確認する
造作棚をしっかり固定するため、壁の内部に柱がある部分を探し、ビスを打つ位置を決めましょう。石膏ボードの壁には、アンカーやL字金具を使用することで安定感が増します。
2.固定具を活用する
ビスだけでなく、L字金具やダボ継ぎを活用すると強度が増します。見た目をスッキリさせたい場合は、棚受けレールや埋め込み金具を検討するとよいでしょう。
塗装と仕上げで完成度を高める
1.防水性のある塗料を使う
トイレは湿気がこもりやすいので、水に強いウレタン塗装やオイルステインを使うと長持ちします。既存のインテリアに合わせた色を選ぶことで、統一感のあるデザインになります。


2.乾燥時間をしっかり確保する
塗装後すぐに取り付けるとムラができやすいため、十分に乾かしてから設置しましょう。
造作棚をDIYする際は、「設計・木材選び・加工・固定・仕上げ」の5つのポイントを意識することで、より完成度の高い収納を作ることができます。特に、壁の下地確認や棚の強度確保を怠ると、安全性に影響するため、慎重に作業を進めることが大切です。



初めてのDIYなら、シンプルな構造から始めることで、失敗を減らせるでしょう。
トイレの背面に隠し収納を作る寸法はどのくらい?


トイレの背面に隠し収納を設置する場合、適切な寸法を決めることが重要です。収納の目的やトイレの広さに応じて、必要なサイズを計算しましょう。ここでは、収納の基本的な寸法の目安や設計のポイントについて解説します。
最適な奥行きは15cm~20cm
1.トイレットペーパーを収納するなら15cm以上
一般的なトイレットペーパーの直径は約11.4cmなので、少し余裕を持たせて奥行き15cm以上が理想です。ただし、奥行きを深くしすぎるとデッドスペースになりやすいため、収納する物を明確にして設計しましょう。
2.掃除用品やサニタリーグッズも収納するなら20cm程度
トイレ用洗剤や掃除道具を収納する場合、奥行き20cm程度あると便利です。ただし、あまり奥行きを深くすると座ったときに背中に当たる可能性があるため、トイレの広さに応じて調整が必要です。
高さの目安は30cm~50cm
1.収納力を増やしたいなら
棚を30cm~50cmの範囲で設計すると、トイレットペーパー12ロール程度を収納できます。収納するアイテムの高さに合わせて、可動棚を設置するとより使いやすくなります。
2.取り出しやすさを考慮する
高すぎると出し入れしにくくなり、低すぎると掃除の邪魔になるため、手が届きやすい位置に設置しましょう。
横幅はトイレの背面に合わせて調整
1.狭いトイレなら60cm~80cm
便器のサイズや壁の幅に合わせて、コンパクトに設計すると圧迫感を軽減できます。既製品の収納ユニットを活用する場合も、このサイズが多く採用されています。
2.広めのトイレなら90cm以上も可能
背面のスペースが広ければ、横幅90cm以上で設計し、タオルや掃除道具などをまとめて収納するのもよいでしょう。横幅を広げる場合は、扉の開閉がスムーズにできるかも考慮してください。
壁をふかす場合の注意点
1.収納の奥行きを確保するために壁をふかす
既存の壁に直接収納を設置できない場合は、10cm~15cmほど壁をふかすことで収納スペースを作る方法があります。ただし、壁をふかすとトイレの空間が狭くなるため、十分にシミュレーションを行いましょう。
2.間接照明を組み込む場合はさらに調整が必要
照明を設置する場合、配線スペースも考慮し、奥行きや高さを少し増やす必要があります。配線を隠すために、壁内のスペースを利用するのが一般的です。
設置する収納の目的に応じて、サイズを決めることが重要です。



また、収納の設計時には壁をふかすかどうか、照明を組み込むかなども考慮しておくと、より快適な収納スペースを作ることができます。
背面収納を造作する際におすすめの業者
トイレの背面収納を造作する際、施工の質やコスト、アフターサービスを考慮して業者を選ぶことが重要です。業者ごとに強みが異なるため、自分の希望に合った施工が可能な会社を見極めましょう。
ここでは、業者選びのポイントとおすすめの施工会社の特徴について解説します。
業者選びのポイント
1.トイレ収納の造作実績が豊富か
施工実績が多い業者は、トイレの限られたスペースを有効活用するノウハウを持っています。公式サイトやSNSで施工事例をチェックし、仕上がりのクオリティを確認しましょう。
2.オーダーメイドに対応しているか
背面収納は既製品と異なり、寸法やデザインを自由にカスタマイズできます。「オリジナル収納を作りたい」という場合は、造作家具に強い業者を選ぶのが理想的です。
3.料金が明確か
造作収納の費用は業者によって大きく異なります。見積もりの際に、「材料費・施工費・オプション費用」など、総額が明確になっているか確認しましょう。
4.アフターサポートがあるか
設置後に収納扉の調整や、修理が必要になる場合もあります。保証期間やメンテナンス対応の有無を、事前に確認しておくと安心です。
背面収納の造作に強いおすすめ業者
以下のような業者は、背面収納の造作に対応しやすく、品質の高い施工が期待できます。
1.リフォーム・リノベーション専門業者
住宅リフォームを専門に行う会社は、収納の造作にも対応できることが多いです。トイレの背面収納だけでなく、クロスの張り替えや床材の変更も一緒に依頼できるため、トイレ全体を快適にリフォームしたい人におすすめです。
2.造作家具専門の工務店・大工
造作収納に特化した業者であれば、細かなオーダーメイド対応が可能です。「木の風合いを活かした収納にしたい」「壁と一体感のあるデザインにしたい」といった、要望がある場合に適しています。
3.ハウスメーカーや建築事務所
すでに注文住宅を建てた、ハウスメーカーに依頼するのも一つの方法です。同じメーカーに依頼することで、既存の内装と統一感のあるデザインで仕上げられるというメリットがあります。
4.地域密着型のリフォーム会社
小規模ながらも技術力の高い会社が多く、コストを抑えながら希望に合った造作収納が実現できる可能性があります。近隣の業者なら施工後のトラブル時にも、迅速に対応してもらいやすいでしょう。
業者選びの際の注意点
1.相見積もりを取る
費用や施工内容を比較するために、最低でも2〜3社の見積もりを取るのが理想です。金額だけでなく、提案内容や対応の丁寧さも判断基準にしましょう。
2.施工事例を具体的に確認する
「トイレの背面収納を手がけたことがあるか」を、業者に直接確認するのも有効です。施工事例の写真やレビューをチェックし、仕上がりのクオリティを見極めましょう。
3.契約前に詳細な仕様を決める
「寸法」「素材」「扉の種類」「棚の枚数」などを明確にし、施工後にイメージと違う仕上がりにならないよう注意しましょう。
トイレの背面収納を造作する際には複数の選択肢があり、それぞれに特徴があるため、希望するデザインや予算に合った業者を選ぶことが大切です。



相見積もりを取り、施工事例を確認しながら、信頼できる業者に依頼しましょう。
トイレの背面収納造作に関するよくある質問


トイレの背面収納を造作する際には、多くの疑問が生じます。ここでは、よくある質問とその回答をまとめました。
- 背面収納を造作するのに最適なタイミングは?
-
トイレの背面収納を造作するタイミングは、新築やリフォーム時が最も適しています。施工時に壁の厚みや配管の位置を考慮できるため、収納スペースを効率的に確保しやすくなります。ただし、既存のトイレにも収納を後付けすることは可能です。
DIYで棚を設置する方法や、壁を部分的にくり抜いて収納を作る方法もあります。
- 造作収納と既製品の収納、どちらが良い?
-
造作収納は、トイレのサイズやデザインに合わせたカスタマイズが可能で、空間にぴったりフィットします。ただし、費用が高くなりやすく、施工に時間がかかる点がデメリットです。既製品の収納は、コストが抑えられ、設置も簡単です。しかし、スペースに合わないことがあり、デザインの自由度も限られます。
「見た目の一体感を重視するなら造作」「手軽さを求めるなら既製品」と考えると、選びやすくなります。
- トイレの背面収納に適した奥行きは?
-
一般的に、背面収納の奥行きは15cm〜20cm程度が適切です。
15cm程度なら、トイレットペーパーや掃除用品をコンパクトに収納でき、圧迫感を抑えられます。
20cm以上になると、大きめのストック品や掃除道具もしっかり収納できますが、トイレ空間を狭く感じる可能性があります。背面収納を設計する際は、使用するアイテムの大きさや、座ったときの圧迫感を考慮すると良いでしょう。
- 背面収納の扉は必要?オープン収納でも大丈夫?
-
収納の用途やデザインによって、扉付き・オープン収納どちらも選択肢になります。
扉付き収納は、ホコリが入りにくく、トイレットペーパーや掃除道具を見せずにすっきり収納できます。
オープン収納は、物の出し入れが簡単で、使い勝手が良いですが、見た目が雑然としやすいデメリットがあります。間接照明を取り入れる場合は、オープン収納にすると光が広がりやすく、空間演出に役立ちます。
- 背面収納をDIYする際の注意点は?
-
DIYで背面収納を作る場合、以下の点に注意しましょう。
- 壁の強度を確認する:石膏ボードの壁に棚を取り付ける場合は、下地補強が必要です。
- 寸法を正確に測る:奥行きや幅を誤ると、便器とのバランスが悪くなったり、座ったときに圧迫感が出たりします。
- 適切な固定方法を選ぶ:耐荷重を考慮し、しっかりと固定できる金具やネジを使用しましょう。
DIYが難しい場合は、業者に部分的な施工を依頼するのも一つの方法です。
- 背面収納に間接照明を入れるとどんな効果がある?
-
背面収納の下部や内部に間接照明を仕込むことで、トイレ全体の雰囲気がアップします。特に、温かみのある電球色のLED照明を使用すると、落ち着いた空間になります。ただし、扉付き収納の場合は、開けたときに光源が直接見えてしまうことがあるため、照明の位置を工夫する必要があります。
- 背面収納の造作にかかる費用の目安は?
-
施工費用は、業者依頼かDIYかによって大きく異なります。
- DIYの場合:材料費を抑えれば10,000円〜30,000円程度で作成可能
- 業者依頼の場合:デザインや素材によりますが、10万円〜30万円ほどが相場。
高級な素材を使用したり、間接照明を組み込んだりすると、さらに費用がかかることがあります。
- トイレの防臭・換気と背面収納の関係は?
-
トイレの換気が不十分な状態で背面収納を設置すると、収納内に湿気がこもり、カビの発生につながる可能性があります。対策として、換気扇の位置を考慮し、収納の扉に通気口を設けると湿気がこもりにくくなります。また、収納内に防臭シートを敷いたり、消臭剤を設置することで、ニオイ対策を強化できます。
- 背面収納の掃除は大変?
-
収納棚の上部や内部にはホコリが溜まりやすいため、定期的な掃除が必要です。
扉付き収納なら、ホコリが入りにくくなりますが、扉の開閉部分にゴミが溜まりやすくなるため、拭き掃除を心がけましょう。オープン収納は、こまめに掃除しやすい反面、常に見た目を整えておく必要があります。
- トイレの風水的に背面収納は良い?
-
風水では、「トイレは悪い気を溜めやすい場所」とされるため、収納の整理整頓が重要と考えられています。
扉付きの収納にすると、気が乱れにくくなると言われています。また、収納の上に観葉植物や消臭効果のあるアイテムを置くと、トイレの運気を整えやすくなります。
トイレの背面収納を造作する際には、多くの点を考慮する必要があります。設計段階でしっかりと計画を立て、目的に合った収納を作ることが大切です。



また、収納だけでなく、照明や換気、デザインにもこだわることで、より快適なトイレ空間を実現できます。
【総括】トイレに背面収納を造作するポイントと注意点
記事のポイントを、まとめます。
- トイレの背面収納はデッドスペースを有効活用できる
- 収納を設置すると生活感を隠せてスッキリした印象になる
- 背面収納により掃除がしやすくなるメリットがある
- 収納量には限りがあり、大容量の収納には向いていない
- 造作すると施工コストがかかり、既製品より高額になる
- 収納の奥行きは15cm~20cm程度が使いやすい
- 扉付き収納はホコリが溜まりにくく、スッキリ見せられる
- DIYで造作すると費用は約15,000円~50,000円程度に抑えられる
- 業者依頼の場合、50,000円~200,000円程度が相場になる
- 背面収納の施工は新築やリフォーム時が最適なタイミング
- トイレのサイズや動線を考慮しないと圧迫感が出る可能性がある
- 壁をふかして収納を設ける場合、スペースを狭めるリスクがある
- 収納の設計時にはトイレットペーパーや掃除用品のサイズを考慮する
- 造作時は換気や防臭対策を取り入れると湿気やニオイを防げる
- 施工業者選びでは相見積もりを取り、料金や対応を比較するのが重要
【参考】
>>トイレ掃除にキッチンハイターはだめなの?正しい使い方と注意点とは
>>トイレが流れっぱなしになる原因って?水道代の影響や対処法とは
>>トイレと洗面所が一緒の場合って?仕切りで清潔&快適を両立するコツ
>>トイレ手洗い水の勢いが強くなった原因って?調整方法とメンテナンス
>>トイレ修理でぼったくられた…そんな時のための適切な知識と回避術!
>>トイレタンクに柔軟剤を入れると故障の原因に?注意点と代替策を解説
>>トイレの尿石を削る100均グッズのおすすめ!手軽な掃除テクニック