システムキッチンに食洗機はいらない？後悔しない判断基準と選び方

システムキッチンへのリフォームを機に、ビルトイン食洗機を導入するかどうかで悩んでいませんか？「便利そうだけど、本当に必要だろうか…」「食洗機はいらないという声も聞くし…」など、迷ってしまうのは自然なことです。高価な設備だからこそ、使わなかったという事態は避けたいものです。

この記事では、システムキッチンに食洗機は必要かという根本的な問いに答えるため、まず食洗機はいらない派の理由を詳しく解説します。その上で、食洗機のメリットデメリットを比較し、多くの方が気になる食洗機の洗浄力や節水の真相にも、データに基づいて迫ります。

さらに、ご自身のライフスタイルに合うか判断できるよう、システムキッチンに食洗機導入がおすすめな人の特徴を具体的にご紹介。もし導入した場合、ビルトイン型と卓上型ならどちらを選ぶかという選択のポイントや、食洗機は使わないと壊れるとい噂は本当なのかといった、疑問にもお答えします。

また、食洗機を掃除する際の注意点から、食洗機クリーニングならおすすめの業者4選まで、あらゆる角度から情報を網羅しました。

【記事のポイント】
1.食洗機がいらないと言われる、具体的な理由
2.データで見る、食洗機のメリットデメリット
3.ご自身の家庭に、食洗機が必要かを見極めるポイント
4.後悔しないための、食洗機の選び方とメンテナンス方法

システムキッチンに食洗機はいらない派の主張と実態

• システムキッチンに食洗機は必要か？
• 食洗機はいらない派の理由とは
• 食洗機のメリットデメリットを比較
• 食洗機の洗浄力＆節水の真相…
• システムキッチンに食洗機導入がおすすめな人

システムキッチンに食洗機は必要か？

システムキッチンに食洗機を導入するか否かは、多くのご家庭にとって大きな決断です。食洗機は家事の負担を劇的に軽減する可能性を秘めた便利な家電ですが、全ての家庭にとって必須というわけではありません。

食洗機の必要性を判断するためには、まずご自身のライフスタイルや価値観を深く見つめ直すことが大切です。例えば、「家族の人数・日々の洗い物の量・調理の頻度」や、何よりも食器洗いという家事に対してどれだけの負担を感じているかが、重要な判断基準となります。

また、初期投資や設置スペース、ランニングコストといった現実的な側面も考慮に入れなければなりません。これらの要素を総合的に天秤にかけ、食洗機を導入することで得られる時間や心の余裕が「導入にかかるコストやデメリット」を上回るかどうかを、慎重に見極める必要があります。

食洗機はいらない派の理由とは

食洗機を導入したものの「いらなかった…」と感じる方や、導入をためらう方には、いくつかの共通した理由が存在します。これらの意見を理解することは、ご自身の家庭に食洗機が合うかどうかを判断する上で非常に参考になります。

収納スペースの減少

ビルトイン食洗機は、システムキッチンの一部のキャビネットスペースを占有します。そのため、ただでさえキッチンの収納が少ないご家庭では、鍋や調理器具、食品ストックなどをしまう場所がさらに減ってしまうという問題に直面します。

他の場所に十分な収納があれば問題ありませんが、キッチンの収納力を最優先したい方にとっては大きなデメリットと感じられるようです。

予洗いや食器セットの手間

食洗機はどんな汚れも自動で落としてくれる魔法の箱ではありません。ご飯粒のこびり付きや、ひどい油汚れ、焦げ付きなどは、食洗機に入れる前に軽く水で流したり、ヘラでこすったりといった予洗いが必要になる場合があります。このひと手間を「結局、自分で洗うのと変わらない…」と、面倒に感じる方もいます。

また、洗浄効果を最大限に引き出すためには、食器同士が重ならず、水流がしっかり当たるようにカゴへ並べる必要があります。慣れるまではこの食器のセットがパズルのように感じられ、かえって時間がかかってしまうという声も聞かれます。

対応していない食器の問題

全ての食器が食洗機で洗えるわけではありません。高価な漆器や金銀の装飾がある食器、クリスタルグラス、アルミ製の調理器具、一部のプラスチック製品などは、高温や強力な水流、洗剤によって傷んだり変形したりする恐れがあります。

お気に入りの食器や、普段使いの食器に非対応のものが多いと、結局手洗いするものが残り、食洗機の恩恵を十分に感じられないケースがあります。

運転音やメンテナンスの問題

キッチンとリビングが一体化したLDKの間取りでは、テレビ鑑賞中や家族の団らん時に食洗機の運転音が気になるという意見もあります。最近のモデルは静音性が向上していますが、音に敏感な方は注意が必要です。加えて、食洗機も定期的な手入れが欠かせません。

使用後に残菜フィルターのゴミを取り除いたり、月に一度は庫内を洗浄したりといったメンテナンスを怠ると、悪臭やカビ、故障の原因になります。

食洗機のメリットデメリットを比較

食洗機を導入するかどうかを決める上で、メリットデメリットを客観的に比較検討することが鍵となります。時短や節約といった魅力的な利点がある一方で、注意すべき点も存在します。以下の表で、双方のポイントを整理しました。

項目	メリット	デメリット
時間・労力	手間が減り、時間に余裕ができる。乾燥機能で拭く必要もなし。	セットに慣れが必要。頑固な汚れは予洗いが必要。
経済性	手洗いより水・光熱費を節約。年間数千円～20,000円の効果も。	本体・工事の初期費用、洗剤・電気代などの維持費がかかる。
衛生面	高温洗浄で手洗いより除菌効果が高い。	掃除を怠ると不衛生になることも。
家事全般	手荒れ防止に。油汚れも簡単に落とせる。	非対応の食器は手洗い。収納スペースが減る可能性あり。
その他	細かい部品もきれいに洗える。	運転音が気になる場合あり。小さな子どもには注意が必要。

このように、食洗機は多くのメリットを提供する一方で、ライフスタイルや価値観によってはデメリットと感じられる点も確かに存在します。

食洗機の洗浄力＆節水の真相…

「食洗機は手洗いより本当にきれいになるの？」「たくさん水を使ってもっと高くなるのでは？」といった疑問は、導入を検討する際に誰もが抱くものです。ここでは、洗浄力と節水効果の真相について、データや仕組みから解説します。

手洗いを超える3つの洗浄パワー

食洗機が手洗いよりも高い洗浄力を発揮できるのには、主に3つの理由があります。

1.高い水温

食洗機は、手では触れられない約50℃以上の高温のお湯で洗浄します。これにより、肉などの動物性油脂が溶けやすくなり、油汚れをすっきりと落とすことが可能です。

2.高圧の水流

機種にもよりますが、強力なポンプで作り出された高圧の水流が、庫内の隅々まで届きます。このパワフルな水流が食器の汚れに直接当たり、物理的に汚れを剥がし取ります。ザルや泡だて器など、手洗いでは届きにくい細かい部分の汚れも効率的に洗浄できるのは、このためです。

3.専用洗剤の酵素パワー

食洗機用洗剤には、台所用中性洗剤には含まれていない酵素が配合されています。この酵素が、ご飯粒や卵などのタンパク質汚れや、油汚れを化学的に分解し、浮き上がらせます。

これらの「高温」「高圧水流」「酵素」の相乗効果によって、手洗いでは難しいレベルの洗浄と除菌が実現するのです。

実は経済的！驚きの節水効果

水を大量に使いそうに見える食洗機ですが、実際は手洗いよりも大幅に少ない水量で済むことが分かっています。

手洗いの場合、特にすすぎの際に水を出しっぱなしにしがちで、1回の洗い物で約75Lもの水を使うというデータがあります。一方、食洗機は庫内に溜めた水をフィルターでろ過しながら循環させて使うため、非常に効率的です。

例えば、パナソニックのディープタイプの食洗機の場合、手洗いと比較して使用水量は約1/9に抑えられるとされています。

これにより、水道代とガス代（お湯を使う場合）を合わせた光熱費は、年間で約24,200円も節約できるという試算結果も公表されています。

システムキッチンに食洗機導入がおすすめな人

ここまでのメリット・デメリットを踏まえ、食洗機の導入によって特に大きな恩恵を受けられるのはどのような人か、具体的な特徴をまとめました。当てはまる項目が多いほど、導入後の満足度が高くなる可能性が高いでしょう。

1.家事の時間を少しでも短縮したい人

共働き世帯や、子育て・介護などで時間に追われているご家庭にとって、食器洗いの時間を他のことに使えるメリットは計り知れません。1日に20～30分かかっていた洗い物から解放されれば、年間で膨大な時間を創出できます。その時間を家族との団らんや休息、趣味に充てたいと考える方には強くおすすめできます。

2.家族の人数が多く、洗い物の量が多い人

3人以上の家族になると、1回の食事で出る食器や調理器具の量は相当なものになります。これらの大量の洗い物を手作業でこなすのは大きな負担です。食洗機があれば、容量の大きいモデルを選ぶことで、鍋やフライパンごとまとめて洗浄から乾燥まで任せられます。毎日のストレスが大幅に軽減されるはずです。

3.手荒れに深刻に悩んでいる人

毎日の水仕事による手荒れは、多くの方にとって深刻な悩みです。洗剤による刺激やお湯による乾燥は、肌のバリア機能を低下させます。食器洗いを食洗機に任せることで、水や洗剤に触れる機会が激減するため、手荒れの根本的な改善につながります。

4.衛生面を重視し、しっかり除菌したい人

哺乳瓶やベビー食器を使うご家庭や、食中毒が気になる季節には、食器の衛生管理が特に重要になります。前述の通り、食洗機は手洗いでは不可能な高温で洗浄・すすぎを行うため、高い除菌効果が期待できます。雑菌が繁殖しやすい水筒のパッキンや、お弁当箱の隅々まで清潔に保ちたい方にも最適です。

5.節水・節約を意識している人

環境意識の高さや家計管理の観点から、節水を心がけている方にも食洗機は向いています。水を出しっぱなしにする手洗いよりも、水を効率的に循環させる食洗機の方が、結果的に使用水量を大幅に削減できます。

システムキッチンに食洗機いらない？後悔しない選び方

• ビルトイン型と卓上型ならどちらを選ぶ？
• 食洗機は使わないと壊れるって本当？
• 食洗機を掃除する際の注意点
• 食洗機クリーニングならおすすめの業者4選
• システムキッチンの食洗機でよくある質問

ビルトイン型と卓上型ならどちらを選ぶ？

食洗機には大きく分けて、システムキッチンに組み込む「ビルトイン型」と、調理台などの上に設置する「卓上型（据え置き型）」の2種類があります。システムキッチンへの導入を考える際は、主にビルトイン型が選択肢となりますが、それぞれの特徴を理解して最適なものを選ぶことが大切です。

ビルトイン型食洗機

システムキッチンの一部として設置されるため、見た目がすっきりとし、キッチン空間に統一感をもたせられるのが最大のメリットです。キッチンと同じ扉材を選べば、食洗機があることが分からないほどスマートに収まります。

1.扉のタイプ

スライドオープン（引き出し式）: 国内メーカーの主流タイプ。上から食器を出し入れするため、かがむ必要がなく、腰への負担が少ないのが特徴です。また、洗った後の水滴が床に垂れにくいという利点もあります。
フロントオープン: 主に海外メーカーやリンナイの一部モデルで採用されているタイプ。扉が手前に大きく開くため、食器の出し入れがしやすく、大容量のモデルが多いのが魅力です。ただし、設置には広いスペースが必要で、かがむ姿勢での作業になります。

2.容量

一般的に幅45cmのものが主流で、深さによって「ミドルタイプ（浅型）」「ディープタイプ（深型）」に分かれます。ディープタイプの方が一度に多くの食器や調理器具を洗えるため、設置スペースが許すなら大容量のディープタイプがおすすめです。

大は小を兼ねると言われるように、余裕のある容量を選んでおくと、来客時などにも対応しやすく便利です。

卓上型（据え置き型）食洗機

工事不要で設置できるモデルもあり、賃貸住宅でも導入しやすいのが特徴です。ビルトイン型に比べて本体価格が安価な傾向にあります。ただし、調理スペースを圧迫してしまう点や、給排水ホースが見えてしまい、キッチンの見た目がすっきりしない点がデメリットとして挙げられます。

また、運転音がビルトイン型より大きい傾向にあるため、音に敏感な方は注意が必要です。

システムキッチンのリフォームや新築のタイミングであれば、デザイン性と機能性の両面からビルトイン型を選ぶ方が多いです。

食洗機は使わないと壊れるって本当？

「食洗機を導入しても、結局使わなくなったら壊れてしまうのでは？」という心配の声を時々耳にします。これは全くの迷信というわけではなく、長期間使用しないことで不具合が発生するリスクは実際に存在します。

食洗機は、庫内に残った食材カスや洗剤、水アカなどが溜まりやすい構造になっています。毎日使っていれば、水の流れによってある程度の汚れは排出されますが、長期間放置すると、これらの汚れが排水ホースやポンプ内部で乾燥して固着してしまうことがあります。

その結果、久しぶりに運転させた際に、以下のようなトラブルが発生する可能性があります。

排水エラー: 排水経路が詰まり、水がうまく排出されなくなる。
水漏れ: 固着した汚れが原因でパッキンが劣化したり、ホースの接続部に隙間ができたりして水が漏れる。
悪臭やカビの発生: 庫内に残った湿気と汚れが原因で、カビや雑菌が繁殖し、不快な臭いを放つ。
部品の固着: ポンプやモーターなどの可動部品が固着し、正常に作動しなくなる。

このような事態を避けるためには、たとえ毎日使わないとしても、定期的に運転させることが推奨されます。少なくとも週に1回程度は、少量の食器を入れるか、食器を入れずに「お手入れコース」などで庫内を洗浄するのが望ましいです。

食洗機を掃除する際の注意点

食洗機を長く、衛生的に使い続けるためには、定期的な掃除が不可欠です。正しい方法でお手入れをしないと、洗浄力の低下や悪臭、故障の原因となります。ここでは、掃除をする上での重要な注意点を解説します。

残菜フィルターは毎回掃除が基本

食洗機の庫内底部には、洗い流された食材のカスや食べ残しをキャッチする「残菜フィルター」があります。ここに溜まったゴミを放置すると、悪臭やカビの発生源になるだけでなく、フィルターが目詰まりして洗浄水がうまく循環せず、洗浄能力が著しく低下します。

理想は毎回の使用後にフィルターを取り外し、ゴミを捨てて水洗いすることです。少なくとも、週に1〜2回はブラシなどを使って丁寧に掃除する習慣をつけましょう。

庫内洗浄は月に1度が目安

フィルターだけでなく、庫内全体やノズルの噴射口にも水アカや洗剤カスが溜まります。月に1回程度、食器を入れない状態で食洗機専用の庫内クリーナー（粉末タイプや液体タイプがある）を使用して、標準コースで運転してください。

これにより、普段の洗浄では落としきれない汚れやニオイの原因菌を除去できます。クエン酸を使った洗浄も効果的ですが、メーカーによっては推奨していない場合があるため、取扱説明書を確認してから行いましょう。

絶対に使ってはいけない洗剤

食洗機の掃除や普段の洗浄において、手洗い用の台所用洗剤は絶対に使用しないでください。手洗い用洗剤は泡立ちが良すぎるため、食洗機内で大量の泡が発生してしまいます。この泡がセンサーの誤作動を引き起こしたり、洗浄ポンプに過剰な負荷をかけて故障の原因になったり、最悪の場合は庫外へ泡が溢れ出て水漏れにつながることもあります。

必ず「食洗機専用洗剤」を、使用するようにしてください。

食洗機クリーニングならおすすめの業者4選

自分での掃除だけでは落としきれない汚れやニオイが気になる場合や、長年使っていて徹底的にリフレッシュしたい場合には、プロのハウスクリーニング業者に依頼するのも一つの有効な手段です。ここでは、食洗機クリーニングに対応しているおすすめの業者を4社紹介します。

業者名	特徴
ナックダスキン	高い技術力と丁寧なサービス。研修制度が充実し、品質が安定。
ユアマイスター	口コミ・料金を比較して業者を選べるマッチング型サービス。
おそうじ革命	プロの対応とリーズナブルな価格。仕上がり保証制度あり。
カジタク	イオングループ運営。全国対応でWAONポイントも利用可能。

ナックダスキン

清掃品質の高さで知られる、ダスキンのサービスを受けられます。徹底した研修を受けたスタッフが、専用の資器材を使って内部のパーツまで分解し、丁寧に洗浄してくれます。価格は他の業者に比べて高めですが、「信頼と安心感」を重視する方におすすめです。

こちらの記事「ナックダスキンの評判ってどうなの？口コミ・料金・サービス内容とは」では、口コミやメリットデメリットなど他、評判や特徴を徹底解説しましたので、是非参考にしてください♪

ユアマイスター

様々な業者が登録しているため、サービス内容や料金体系も多岐にわたります。利用者のレビューを参考にしながら、予算や希望に合った業者をじっくり比較検討したい方に適しています。価格競争があるため、「比較的安価な業者」を見つけやすいのも特徴です。

こちらの記事「ユアマイスターの口コミを徹底解説！後悔しない業者選びのコツとは」では、口コミやメリットデメリットなど他、評判や特徴を徹底解説しましたので、是非参考にしてください♪

おそうじ革命

「汚れと戦うプロ集団」を掲げ、手頃な価格で高品質なサービスを提供することを目指しています。万が一、仕上がりに満足できなかった場合は無料で再作業を依頼できる保証があり、初めてプロに頼む方でも安心して利用できます。

こちらの記事「おそうじ革命の口コミからわかる本音！利用者の評価と選ばれる理由」では、口コミやメリットデメリットなど他、評判や特徴を徹底解説しましたので、是非参考にしてください♪

カジタク

「大手イオングループ」の、安心感が魅力です。WEBサイトから簡単に予約ができ、料金体系も明瞭です。定期的にキャンペーンを実施しており、他の水回りクリーニングとセットでお得に利用できるプランもあります。

こちらの記事「カジタクの口コミで発覚した評判の声とは！選ばれる理由や特徴を解説」では、口コミやメリットデメリットなど他、評判や特徴を徹底解説しましたので、是非参考にしてください♪

システムキッチンの食洗機でよくある質問

システムキッチンへの食洗機導入を検討する際に出てくる、細かな疑問点についてQ&A形式でお答えします。

予洗いはどの程度すればいいですか？

基本的に、大きな食べ残しや魚の骨、種などを取り除く程度で問題ありません。カレーやミートソースなどがべったり付いている場合は、ヘラやキッチンペーパーで軽く拭き取っておくと、よりきれいに仕上がりますし、残菜フィルターの掃除も楽になります。

ひどい焦げ付きや、乾燥してカピカピになったご飯粒などは、軽く水につけてふやかしてから入れると洗浄効果が高まります。手洗い用洗剤でゴシゴシ洗うほどの予洗いは不要です。

運転音はどれくらい気になりますか？

音の感じ方には個人差がありますが、最近のビルトイン食洗機は静音設計が進んでおり、多くのモデルで図書館内と同等レベルの40dB（デシベル）前後の運転音となっています。しかし、LDKが一体となっている間取りで、深夜に運転させる場合などには音が気になる可能性もあります。

ショールームなどで実機の運転音を確認したり、より静音性の高いモデルを選んだりすると安心です。一般的に卓上型よりビルトイン型の方が静かです。

後付けはできますか？費用はどれくらいかかりますか？

はい、現在食洗機が付いていないシステムキッチンにも、後からビルトイン食洗機を設置することは可能です。ただし、食洗機を設置するためのキャビネットスペース（一般的に幅45cmまたは60cm）が必要です。
費用は、食洗機の本体価格に加えて、設置工事費がかかります。

工事内容には、既存キャビネットの撤去、給排水管の分岐接続、電気配線工事などが含まれ、総額で100,000円～250,000円程度が相場となります。キッチンの状況によっては追加工事が必要になることもあります。

電気代や水道代は、結局高くなるのではないですか？

前述の通り、水道代とガス代（お湯を使う場合）は手洗いよりも安くなるケースがほとんどです。一方、食洗機は洗浄と乾燥で電気を使用するため、電気代は上がります。しかし、トータルの光熱費で比較すると、手洗いよりも年間で数千円〜20,000円程度安くなるという試算が多く、一概に高くなるとは言えません。

特に、毎日お湯で手洗いしているご家庭ほど、食洗機導入による経済的メリットは大きくなります。

システムキッチンに食洗機はいらないか…ポイント総括

この記事では、システムキッチンに食洗機を導入するかどうかを判断するための様々な情報を提供してきました。最終的に「いる」「いらない」を決めるのは、ご自身のライフスタイルや価値観です。以下に、判断の助けとなるポイントをまとめました。

• 食洗機はいらない派の主な理由は、収納減や予洗いの手間
• 食器洗いが苦にならない、時間に余裕があるなら不要な場合も
• 食洗機のメリットは、圧倒的な時短と労力の削減
• 毎日の食器洗いから解放され、精神的な余裕が生まれる
• 手荒れに悩む人にとっては、根本的な解決策になりうる
• 手洗いよりも高温で洗浄するため、衛生的で除菌効果も高い
• 節水効果は高く、手洗いの約1/9の水量で済むデータもある
• 光熱費全体では、年間数千円〜20,000円程度の節約が期待できる
• 洗浄力は、高温・高圧水流・専用洗剤の力で手洗い以上
• 3人以上の家族や洗い物が多い家庭では、特に恩恵が大きい
• ビルトイン型は見た目がすっきりし、キッチンに統一感が出る
• 容量は後悔しないよう、可能な限り大きいサイズを選ぶのがおすすめ
• 長期間使わないと故障リスクがあるため、定期的な運転が必要
• 残菜フィルターの掃除を怠ると、悪臭や洗浄力低下の原因になる
• 自分に必要か見極めライフスタイルに合えば、非常に満足度の高い設備となる

【参考】
>>システムキッチン引き出しの臭いの原因って？掃除と収納のコツとは
>>白いシステムキッチンは失敗する？注意点や後悔しない選び方とは
>>システムキッチンの化粧板はがれの原因…補修方法やメンテナンスとは
>>システムキッチン引き出しレールの修理方法？道具や手順と費用相場