クローゼットのドアを外してオープンな空間に作り変えるのは、お部屋の印象をガラリと変える素晴らしいDIYの一つです。しかし、いざ外そうと思っても、扉のタイプによって構造が全く違うので、どこから手をつけていいか迷ってしまいますよね。
扉の種類は大きく分けて、折れ戸、引き戸、開き戸の3つがありますが、それぞれに独自の固定メカニズムや安全装置が組み込まれています。ここでは、それぞれのタイプについて、私自身の経験や調べた知識をギュッと詰め込んで、具体的な手順を詳しくお話ししていきます。
ジロー無理に力を入れて建具を傷つけてしまう前に、まずは全体像を把握していきましょうね。
【記事のポイント】
1.扉のタイプやメーカーに合わせた、正確な取り外し手順
2.作業中の怪我や、建具の破損を防ぐための安全対策
3.賃貸物件における、原状回復の注意点と正しい保管方法
4.不要になったドアの処分ルールと、撤去後の空間活用術
クローゼットのドアの外し方をタイプ別に徹底解説
- 準備する道具と作業前に確認すべき安全対策
- 折れ戸はリクシルやパナソニックの構造をチェックする
- 引き戸はレールタイプと上吊り式の仕組みを理解する
- 開き戸のヒンジやスライド丁番を外す際の手順
- ドアが外れない時に試したい調整ネジの操作方法
準備する道具と作業前に確認すべき安全対策


ドアを外すだけなら手ぶらでも大丈夫かなと思われがちですが、実はしっかりとした準備が成功の鍵を握っています。まず必須なのが「プラスドライバー(No.2サイズ)」です。日本の住宅建具のネジは、ほとんどがこのサイズなんですね。ここで一つ注意したいのが、電動ドライバーの使用です。
確かに楽なのですが、トルク(回す力)が強すぎて、デリケートな樹脂パーツをバキッと割ってしまったり、ネジ山を潰して二度と回らなくしてしまったりするリスクがあります。なので、基本的には手回しのドライバーで、感触を確かめながら作業するのが一番安心かなと思います。
次に、扉の重さについてもしっかり考えておきましょう。クローゼットのドアは、見た目以上に重量があります。特に姿見(鏡)が付いているタイプや、しっかりとした木材が使われているものは、1枚で20kgを超えることも珍しくありません。一人で支えながらネジを回すのは、プロでもかなり神経を使う作業です。
バランスを崩してドアを倒してしまうと、床や壁に大きな傷がつくだけでなく、自分自身の怪我にもつながります。ですから、「作業は必ず2人以上で行う」というルールを徹底してくださいね。また、外したドアを一時的に置くための毛布や段ボール、壁を保護する養生テープなども用意しておくと、後で傷がついたと後悔せずに済みます。
安全管理のチェックリスト
- 2人以上の体制:一人が支え、一人が外すのが鉄則です。
- 足元の確保:クローゼットの中の荷物は事前に出し、足場を広くしておきましょう。
- 軍手の着用:ドアの角や丁番の金具で手を切らないよう、滑り止め付きの軍手を着用してください。
- 周囲の養生:床に厚手の敷物を用意し、壁の角なども必要に応じて段ボールで保護しましょう。
バランスを崩してドアを倒してしまうと、床や壁に大きな傷がつくだけでなく、自分自身の怪我にもつながります。ですから、「作業は必ず2人以上で行う」というルールを徹底してくださいね。



また、外したドアを一時的に置くための毛布や段ボール、壁を保護する養生テープなども用意しておくと、後で傷がついたと後悔せずに済みます。
折れ戸はリクシルやパナソニックの構造をチェックする
日本のクローゼットで、最も多く見かけるのが「折れ戸(フォールディングドア)」ですね。リクシル(LIXIL)やパナソニック、大建工業といった主要メーカーの製品が主流ですが、基本的な構造は似ています。
ドアの上部にはレールを走る「ランナー(吊り車)」、下部には軌道を安定させる「ガイドローラー」があり、さらに端の方には回転の軸となる「ピボット(固定軸)」が付いています。
具体的なクローゼットのドアの外し方の手順としては、まず扉を全開にして折りたたんだ状態にします。ここがポイントで、折りたたむことで重心が安定し、扱いやすくなるんです。次に、ドアの両端をしっかり持って、真上へ垂直にグイッと持ち上げます。すると、下のレールにハマっていたガイドローラーが、「カチッ」と浮き上がるはずです。
その浮いた隙に、ドアの下部を手前(自分の方)へ引き抜くと、下側の連結が解除されます。あとは、ドア全体を斜めに傾けながら少し下げることで、上部のランナーもレールから引き抜くことができます。もし、リクシルの製品などで「ピボット」に抜け止めのクリップが付いている場合は、それを指やマイナスドライバーで外す必要があります。
メーカー独自の便利機能
パナソニックの「ベリティス」などのシリーズでは、工具を使わずにレバー操作だけで外せるタイプが多いです。上部ランナーの横にあるロックレバーをパチンと倒すだけで連結が外れるので、初心者の方でもかなりスムーズに作業できるかなと思います。



自分の家のドアのメーカーロゴを確認して、レバーがないか探してみてくださいね。
引き戸はレールタイプと上吊り式の仕組みを理解する


左右にスライドさせる引き戸(スライディングドア)も定番ですが、これには「下荷重式(レールあり)」と「上吊り式(ノンレール)」の2種類があります。床にレールがあるタイプは、昔ながらのケンドン式と呼ばれる外し方が基本です。ドアを両手で持って上に持ち上げ、下部をレールから浮かせて手前に引くだけで外れます。
鴨居(上の溝)が深く作られているので、持ち上げる余裕があるんですね。ただ、長年使っていると戸車にゴミが詰まって重くなっていることがあるので、持ち上がらない時は一度掃除をしてみるのがいいかもしれません。
一方、最近のバリアフリー住宅に多い上吊り式は少しテクニックが必要です。床にレールがない代わりに、上部の吊り車に「跳ね上がり防止機能」や「アンチジャンプ」というロック機構が付いています。これがあるため、ただ持ち上げてもドアは外れません。
吊り車の付け根にあるネジを緩めたり、ロックレバーを解除位置に動かしたりすることで、初めて持ち上げられるようになります。また、床面には扉の振れを防ぐための「ガイドピン」という、小さな突起が出ています。
ドアを外す際にこのピンに引っ掛けてしまうと、ピンが折れたりドアの底が削れたりするので、ロック解除後は真上に持ち上げて、ピンを完全に避けてから横へずらすように意識してください。



慎重さが求められる、作業ですよ。
開き戸のヒンジやスライド丁番を外す際の手順


一般的なドアと同じように手前に開く開き戸は、蝶番(丁番)で固定されています。近年の収納扉に圧倒的に多いのが「スライド丁番」という、3次元的に位置調整ができるタイプです。これ、一見複雑そうに見えますが、実はワンタッチ着脱機能がついているものがほとんどなんです。
丁番の一番奥の方に、小さなボタンやレバー、あるいは指で引っ掛けるフックのようなものはありませんか?それを押したり引いたりするだけで、丁番の本体が枠側の座金からパカッと離れる仕組みになっています。
外すときの最大のコツは、「下の丁番から順番に外していく」ことです。もし上の丁番を先に外してしまうと、ドア全体の重みが残った下の丁番に一気にかかってしまい、ネジが曲がったり丁番自体が破損したりする恐れがあります。最悪の場合、ドアが自分の方に倒れてきて非常に危険です。



ワンタッチ式でない古い丁番の場合は、固定ネジを回して外すことになりますが、このときもドアの下に「クサビ」として厚めの雑誌などを挟んでおくと、急な脱落を防げるので安心かなと思います。
スライド丁番の着脱ステップ
- ドアの下に雑誌や木片を挟んで、重さを逃がす。
- 一番下の丁番の解除ボタンを押し、連結を外す。
- 真ん中、上の順番で丁番を外していく。
- 最後はドアを両手で持ち、枠から離す。



一人がドアを支え、もう一人が下の丁番から解除していくという連携プレーが欠かせません。
ドアが外れない時に試したい調整ネジの操作方法
手順通りにやっているはずなのに、どうしてもドアが外れないというトラブルは結構あるんです。その原因の多くは、建付けを調整するための「調整ネジ」が限界まで締め込まれていて、ドアを持ち上げる余裕(クリアランス)がなくなっていることにあります。
特に築年数が経過した家だと、建物自体の重みで枠がわずかに歪み、ドアが噛んでしまっていることもあるんですね。そんな時は、力任せに引っ張るのではなく、物理的に「ドアを小さくする(隙間を作る)」操作が必要になります。
具体的には、折れ戸や引き戸の吊り車、あるいはガイドローラーにある「上下調整ネジ」を回します。このネジを回すと、ドアが数ミリ単位で上下に動きます。プラスドライバーで下方向へ動かすように調整すると、上部のレールとの間に隙間が生まれ、持ち上げるための余裕が確保できます。
また、左右の隙間がキツすぎる場合は、丁番の左右調整ネジをいじることも有効です。ただし、このとき固定ネジまで緩めてしまうと部品がバラバラに分解されてしまい、後で戻すのが大変なことになるので注意してくださいね。「どのネジを回すとどう動くのか」を慎重に見極めるのが、成功への近道です。



どうしても動かない場合は、無理をせずプロの建具屋さんに相談することも検討しましょう。
クローゼットのドアの外し方と原状回復や処分の手順
ドアを無事に外した後に待っているのが、そのドアをどうするか、そして外した後の跡をどうするかという問題です。単に外しておしまいではなく、その後のメンテナンスや法的・物理的なルールについても、しっかり学んでおきましょうね。
- 賃貸物件で後悔しないための傷防止と原状回復のコツ
- 外した建具を反らせないための正しい保管方法
- 不要な扉を粗大ゴミとして処分するための自治体ルール
- オープン収納として活用するインテリアのアイデア
- 複数人での作業を推奨する落下のトラブル防止策
- 【総括】失敗を防ぐクローゼットのドアの外し方
賃貸物件で後悔しないための傷防止と原状回復のコツ
賃貸マンションやアパートにお住まいの方にとって、避けて通れないのが「原状回復」の義務です。クローゼットのドアを外すこと自体は、元の状態に戻せるのであれば基本的には問題ないケースが多いですが、作業中に枠や床に傷をつけてしまうと、退去時に高額な補修費用を請求される可能性があります。
そのため、作業前の養生はやりすぎと思えるくらい丁寧に行いましょう。養生テープで角を保護し、フローリングにはクッション性のあるシートを敷くのが理想的ですね。
また、外した後に残る「ネジ」や「金具」の管理も重要です。よくある失敗が、外したネジを適当な箱に入れてどこかに失くしてしまうこと。数年後の退去時にネジがないとパニックにならないために、外したネジはそのまま元のネジ穴に軽く締め込んでおくか、ビニール袋に入れてドアにしっかりと貼り付けておきましょう。
穴を隠そうとして市販のパテを埋めてしまうのもNG。パテが固まると、再度ドアを取り付ける際にネジが効かなくなってしまい、それ自体が建具の損壊とみなされることもあります。あくまで、いつでも戻せる状態を維持することが、賃貸暮らしの知恵かなと思います。
退去時の証拠を残しておく
作業を始める前に、現在のドアの状態やネジ穴の様子を写真に撮っておくことをおすすめします。



最初からあった傷なのか、自分の作業でついた傷なのかを明確にしておくことで、不当な請求を防ぐことができますよ。
外した建具を反らせないための正しい保管方法


外したドアの保管場所、意外と困りますよね。押し入れの奥やベッドの下などに突っ込んでおけばいいと思われがちですが、建具の保管には注意が必要です。なぜなら、ドアの主成分である木材は生き物だからです。
空気中の水分を吸ったり吐いたりしており、不適切な状態で放置すると、自重や湿度の影響でグニャリと「反り」や「ねじれ」が生じてしまいます。一度反ってしまったドアは、元のまっすぐな状態に戻すのが非常に難しく、二度と枠に収まらなくなることもあるんです。
一番良い保管方法は、平らな床に水平に置く「平置き」です。ただし、これだと部屋のスペースを大幅に奪ってしまいますよね。やむを得ず立て掛けて保管する場合は、できるだけ垂直に近い角度を保つようにしてください。壁に斜めに立て掛けて長期間放置すると、ドアの真ん中あたりに負荷がかかり、弓なりに反ってしまいます。
また、床に直接置くと床下からの湿気を吸いやすいので、スノコや角材の上に置いて、空気の通り道を作ってあげることが大切です。



半年に一度くらいは向きを変えてあげるなど、たまに様子を見てあげるのが長持ちさせる秘訣ですよ。
不要な扉を粗大ゴミとして処分するための自治体ルール
持ち家の方などで、この扉はもう二度と使わないから処分したいという場合は、自治体の粗大ゴミ収集を利用するのが一般的でコストも安く済みます。しかし、ゴミ袋に入るサイズではないため、通常のゴミ出しとは全く別の手続きが必要です。
多くの自治体では、事前の電話やインターネットでの申し込みを行い、コンビニなどで「粗大ごみ処理券(シール)」を購入して、指定された日の朝に搬出場所へ出すという流れになります。
| 品目・カテゴリー | 手数料の目安 | 条件・備考 |
|---|---|---|
| 建具(扉・ふすま等) | 200円 〜 1,000円 | 最大辺の長さや重量により変動。1枚あたりの単価。 |
| タンス(大型収納家具) | 400円 〜 1,000円 | 高さ・幅・奥行の合計寸法により区分。 |
| 直接持ち込み(ゴミ処理施設) | 10kgごとに90円前後 | 車での搬入が必要。重量制で最も安上がり。 |
たとえば大阪市の場合、室内ドアのような建具はサイズによって細かく手数料が定められています。(出典:大阪市『品目別収集区分一覧表』) 自分で搬出するのが難しい場合は不用品回収業者に頼む手もありますが、自治体の数倍の費用がかかるのが一般的です。



まずはお住まいの地域の「粗大ごみセンター」に問い合わせて、自分の家の扉がどのカテゴリーに当てはまるか確認することから始めてみてくださいね。
オープン収納として活用するインテリアのアイデア


扉を外した後は、そこをただの開いた穴にするのではなく、おしゃれな「見せる収納」としてアップデートしちゃいましょう!扉をなくすと、まず奥行きが10cmほど広く使えるようになります。これだけで部屋の開放感が驚くほど変わりますよ。
中身が全部見えることで、整理整頓しなきゃという意識が働きやすくなるのも、隠れたメリットかもしれませんね。
インテリアのおすすめは、クローゼットの内部に「アクセントクロス(壁紙)」を貼ることです。扉があると見えなかった奥の壁に、お気に入りの色や柄を貼るだけで、まるでお店のようなディスプレイ空間になります。また、ハンガーラックに服を等間隔で並べるだけでショップ風に。
通気性が良くなるので、革製品のカビ対策にも効果的です。中身を適度に隠したいときは、天井付近に突っ張り棒を通しておしゃれなリネン生地を垂らしたり、ロールスクリーンを設置したりするのもアリですね。



これなら気分に合わせて「開ける」「閉める」を自由に選べる、フレキシブルな収納が完成します。
複数人での作業を推奨する落下のトラブル防止策
自分一人でできるかもという過信が、取り返しのつかない事故を招くことがあります。クローゼットのドア、特に長年使われているものは、外した瞬間に想像もしない方向に力が逃げることがあるんです。
一人がネジを外している最中に、もう一人がしっかりとドアを垂直に保ち、支えておく。このシンプルな「支え手」がいるかいないかで、安全性が180度変わります。特に注意が必要なのが、最後のネジや丁番を外す瞬間。ドアの重みが一気に解放されるので、一人だとバランスを崩して足の上にドアを落としてしまうリスクがあるんですね。
トラブル防止のコツ
もしどうしても一人で作業しなければならない場合は、ドアの下に「厚い本」や「木っ端」を何重にも積み上げて、床との隙間を埋めてください。ドアが数センチしか落ちない状態を作っておけば、万が一手が滑っても衝撃を最小限に抑えられます。また、ドアの上の角と枠を養生テープで仮止めしておくのも、急な転倒を防ぐのに有効な裏技ですよ。



でも、できる限りお友達や家族に手伝ってもらうようにしましょうね。
【総括】失敗を防ぐクローゼットのドアの外し方


ここまで、クローゼットのドアの外し方から、その後の活用法や処分方法まで、かなり詳しくお話ししてきました。扉を外すという行為は、単なる作業ではなく、自分らしい住環境を手に入れるためのクリエイティブな挑戦です。
折れ戸、引き戸、開き戸、それぞれの構造を正しく理解し、適切な工具と安全な手順を守れば、きっとあなたも満足のいく結果を得られるはずですよ。
今回の振り返りポイント
- 扉のタイプ(折れ戸・引き戸・開き戸)に合わせた手順を確認する。
- 準備は入念に!プラスドライバーと2人以上の体制が基本。
- 賃貸は「原状回復」第一。ネジや部品は絶対に失くさないこと。
- 保管は反り防止のために、できるだけ垂直に近い角度でスノコの上に。
- 困ったときは公式の説明書を読むか、プロの業者さんに相談する。
最後になりますが、作業中少しでも「あ、これ以上は無理かも」「壊してしまいそう」と感じたら、一旦手を止めてください。無理に進めて建具や枠を壊してしまうと、修理代の方が高くついてしまいます。
また、賃貸物件の場合は、後でトラブルにならないよう管理会社に一言相談しておくと、より安心してDIYを楽しめるかなと思います。クローゼットのドアの外し方をマスターして、ぜひ開放感あふれる素敵なお部屋を作ってみてくださいね。



あなたのDIYライフが、安全で最高に楽しいものになることを心から願っています!




