エコキュートは省エネルギー性能が高く、多くの家庭で利用されています。しかし冬場は、凍結防止に関する対策に悩む方も多く、エコキュートは残り湯なしだと凍結してしまうのかと、不安を抱える方も多いのではないでしょうか?
エコキュートの配管は外気温の影響を受けやすく、気温が氷点下になると凍結のリスクが高まります。対策としては残り湯はいつまで使えるのかをしっかり理解したうえで、適切に管理することが重要です。また、エコキュートが凍結してしまう原因を知ることで、事前に防ぐことができます。
本記事では、凍結を防止するための具体的な方法、お湯の温度は何度から凍結防止が可能か、凍結防止設定が故障した時の対処法やヒーターの温度設定についても詳しく説明します。
さらに、エコキュートを快適に利用するためのメンテナンスの重要性や、エコキュートを交換する費用とメリットについてもご紹介します。

適切な管理と対策を行い、冬場でも安心してエコキュートを使用できるようにしましょう。
【記事のポイント】
1.エコキュートは残り湯なしだと、凍結しやすいこと
2.残り湯を活用すると。凍結防止になること
3.凍結防止には適切なお湯の温度や、ヒーター設定が重要なこと
4.メンテナンスや交換が、快適な使用に影響すること
エコキュート凍結防止で残り湯なしの基本と対策


- エコキュートは残り湯なしだと凍結する?
- 残り湯はいつまで使えるのか?
- エコキュートが凍結してしまう原因
- 凍結を防止するための具体的な方法
- お湯の温度は何度から凍結防止が可能?
エコキュートは残り湯なしだと凍結する?


エコキュートの配管は、残り湯がない状態で外気温が低くなると凍結するリスクが高まります。特に寒冷地や冬場の気温が氷点下になる地域では、注意が必要です。
まず、エコキュートの凍結は主に「風呂配管」「給湯配管」「給水配管」の3つの部分で、起こります。これらの配管は屋外に設置されているため、外気温の影響を受けやすく、冷え込む夜間や早朝に凍結しやすくなります。
残り湯を浴槽にためておくと、エコキュートの「凍結防止運転」が作動しやすくなります。これは、浴槽の水を自動で循環させ、配管内の水を動かし続けることで凍結を防ぐ機能です。しかし、残り湯がない場合、この機能が正常に働かず、配管内の水が停滞し、凍結につながる可能性があります。
また、浴槽内の水がないと、エコキュートの追い焚き用の循環ポンプが空回りし、機器に負担がかかることもあります。これにより、エコキュートの故障リスクが高まるため、冬場は残り湯を適切にためておくことが推奨されます。
もし残り湯をためずに使用する場合は、蛇口を少し開けて水を流し続ける、凍結防止ヒーターを設置するなどの別の対策を講じる必要があります。



こうした対策を行わずにエコキュートを運転すると、冬場に突然お湯が使えなくなる可能性があるため、日頃から凍結対策を意識することが重要です。
残り湯はいつまで使えるのか?
残り湯は時間が経つと衛生面のリスクが高まるため、適切なタイミングで交換する必要があります。特に冬場はエコキュートの凍結防止のために浴槽に水をためておくことが推奨されますが、清潔な状態を維持するための注意点も理解しておくことが大切です。
まず、一般的に残り湯は24時間以内に使用するのが理想的です。時間が経過すると雑菌が繁殖しやすくなり、特にお風呂で使用した水には皮脂や石鹸カスが混ざっているため、細菌の温床になりやすい傾向があります。
さらに、冬場に浴槽に水をためたままにする場合、水の温度が低いほど雑菌の繁殖は抑えられるという特徴があります。例えば、冷たい水の状態であれば数日間そのままにしておいても衛生的なリスクは低くなりますが、ぬるい状態のまま放置すると細菌が増えやすくなります。
そのため、残り湯を凍結防止目的で使用する場合は、可能な限り低温の状態を保つことが望ましいです。
また、洗濯に使用する場合は残り湯の状態に注意が必要です。洗剤を入れることである程度の除菌効果が期待できますが、長時間放置した残り湯には細菌や汚れが含まれている可能性があるため、すすぎは清潔な水で行うのが安心です。
もし、数日間残り湯を使い続ける場合は、適宜入れ替えを行うことが重要です。例えば、一部の水を抜いて新しい水を追加することで、汚れや雑菌の増加を抑えることができます。



凍結防止のために浴槽に水をためることは有効ですが、衛生面にも配慮し、適切なタイミングで交換することを心がけましょう。
エコキュートが凍結してしまう原因


エコキュートが凍結する主な原因は、外気温の低下による配管内の水の凍結です。特に、寒冷地や気温が氷点下になる冬場は、エコキュートの配管が冷え切り、内部の水が凍結しやすくなります。
ここでは、具体的な凍結の原因について解説します。
原因 | 内容 |
---|---|
外気温の低下 | 気温が0℃以下になると配管が凍結しやすくなる |
風が強い環境 | 強風で配管が急激に冷え、凍結リスクが高まる |
残り湯なしの状態 | 凍結防止運転が作動せず、配管が凍りやすくなる |
配管の保温不足 | 断熱材が劣化・不足していると冷えやすくなる |
凍結防止ヒーター未作動 | ヒーターの故障や電源オフで凍結の危険がある |
水を流していない | 水を動かさないと配管内の水が凍りやすくなる |
バルブや止水栓の閉め忘れ | わずかに残った水が凍結し、配管が詰まる原因になる |
1.外気温の低下による影響
エコキュートは屋外に設置されているため、気温が0℃以下になると貯湯タンクとヒートポンプユニットをつなぐ配管や、給水・給湯配管が冷やされて凍結する可能性があります。特に夜間や早朝の気温が下がる時間帯に凍結しやすく、一度凍ると自然解凍するまでお湯が使えなくなることがあります。
2.風が強い環境に設置されている
気温がそれほど低くなくても、風が強い環境では配管の温度が急激に下がることがあります。特に、北側や日陰になる場所に設置されたエコキュートは、日中の気温が上がっても温まりにくく、冷え込みが続くことで凍結のリスクが高まります。
3.残り湯なしの状態が続いている
エコキュートのフルオートタイプには、浴槽内の残り湯を利用して自動で凍結防止運転を行う機能があります。しかし、浴槽に水がない状態では、この機能が働かず、風呂配管が凍結しやすくなります。特に気温が氷点下になる地域では、残り湯を循環口の中心から10cm以上ためておくことが重要です。
4.配管の保温対策が不十分
エコキュートの配管には通常、断熱材や保温カバーが施されていますが、経年劣化や損傷によって保温効果が低下することがあります。特に古いエコキュートの場合、断熱材が剥がれていたり、十分なカバーが施されていなかったりすると、冷え込みによる凍結が起こりやすくなります。
5.凍結防止ヒーターが作動していない
一部のエコキュートには凍結防止ヒーターが搭載されており、外気温が下がると自動的に作動する仕組みになっています。しかし、ブレーカーが落ちていたり、電源をオフにしていたりすると、ヒーターが作動せず、配管が凍結することがあります。長期不在時に電源を切ると、凍結防止機能が働かず、配管が凍る原因になります。
6.水を流していない
水道管や配管の凍結を防ぐためには、水を少し流し続けることが有効ですが、完全に水を止めた状態で寒冷地に放置すると、配管内の水が静止し、凍結しやすくなります。特に深夜の冷え込みが厳しい日は、1分間に200ml程度の水を出し続けることで、凍結のリスクを軽減できます。
7.給水バルブや止水栓の閉め忘れ
エコキュートの給水バルブや止水栓を閉め忘れると、少量の水が溜まったままになることで凍結しやすくなります。また、バルブ周辺の配管が冷え込みやすい環境にあると、水が凍結してバルブが動かなくなることもあります。
エコキュートの凍結を防ぐためには、「残り湯を活用する・配管を保温する・適切に水を流し続ける」などの対策が重要です。



特に冬場は、凍結リスクが高まるため、事前に対策を行い、凍結によるトラブルを防ぎましょう。
凍結を防止するための具体的な方法
エコキュートの凍結を防ぐには、気温の低下による配管の凍結を未然に防ぐ対策が重要です。特に、気温が氷点下になる地域や、冬場の冷え込みが厳しい日は、事前に適切な対策を行うことで、凍結によるトラブルを防ぐことができます。
ここでは、効果的な凍結防止の方法を紹介します。


1.浴槽に残り湯をためておく
フルオートタイプのエコキュートには、浴槽内の水を利用して風呂配管の凍結を防ぐ「凍結防止運転」機能があります。この機能を活用するためには、浴槽の循環口の中心から10cm以上の水をためておくことが必要です。入浴後にすぐ排水せず、一定量の水を残しておくことで、配管内の水が動き、凍結しにくくなります。
2.お湯側の蛇口を少し開けて水を流す
エコキュートの配管内の水を動かし続けることで、静止した水が凍るのを防ぐことができます。特に、気温が氷点下になる夜間や早朝は、1分間に200ml(コップ1杯分)程度の水を出し続けると効果的です。
この方法は、特別な機器を設置する必要がなく、すぐに実践できる点がメリットですが、水道代がかかるため、一時的な寒波をしのぐ方法として活用すると良いでしょう。
3.配管に保温材や断熱シートを巻く
エコキュートの配管は、外気温の影響を受けやすいため、保温材や断熱シートを取り付けることで冷却を防ぐことができます。特に、ヒートポンプユニット周辺の配管や、屋外に露出している部分には、しっかりと断熱材を巻くことが重要です。
既に保温材を取り付けている場合でも、経年劣化によって効果が薄れることがあるため、冬の到来前に確認すると安心です。
4.凍結防止ヒーターを設置する
寒冷地では、配管に巻き付けるタイプの凍結防止ヒーター(凍結防止帯)を設置するのも有効です。このヒーターは、外気温が下がると自動で作動し、配管を温めて凍結を防ぐ仕組みになっています。設置はDIYでも可能ですが、確実に機能させるためには専門業者に依頼すると安心です。
5.凍結防止機能の設定を確認する
多くのエコキュートには自動で凍結を防ぐ運転モードが搭載されています。メーカーによって仕様は異なりますが、一般的には低温時にポンプが作動し、配管内の水を循環させることで凍結を防ぐ仕組みです。
設定が正しく行われていないと機能が働かないため、寒くなる前に取扱説明書を確認し、凍結防止機能が有効になっているかチェックしておきましょう。
6.ブレーカーを落とさない
エコキュートの電源を切ってしまうと、凍結防止運転やヒーターが作動せず、凍結のリスクが一気に高まります。長期間家を空ける場合でも、ブレーカーは落とさず、電源を入れたままにしておくことが大切です。また、万が一停電が発生した際は、復旧後にエコキュートの動作確認を行い、凍結防止機能が正常に作動しているか確認しましょう。
エコキュートの凍結は、事前の対策を徹底することで防ぐことが可能です。



冬が本格化する前に、しっかりと対策を行い、快適にエコキュートを使用できる環境を整えましょう。
お湯の温度は何度から凍結防止が可能?


エコキュートの配管が凍結するのを防ぐためには、お湯の温度を適切に管理することが重要です。特に、外気温が氷点下に下がる環境では、配管内の水が静止した状態でいると凍結しやすくなります。
そのため、一定の温度以上のお湯を循環させることで、凍結防止の効果を高めることができます。
凍結防止のための目安となる温度
エコキュートの配管が凍結しないためには、配管内の水温を5℃以上に保つことが理想的です。一般的に水は0℃で凍結しますが、屋外の風や冷気の影響を受けると、それよりも早く配管内で氷が形成されることがあります。そのため、5℃以上を維持することで、より安全に凍結を防ぐことが可能です。
また、追い焚き機能を利用して浴槽の水を循環させる場合は、約30℃程度の設定がおすすめです。これは、低すぎると凍結防止の効果が弱くなり、高すぎると余計な電気代がかかるため、効率的に凍結を防ぐための適切な温度といえます。
低温でも水を動かすことが重要
お湯の温度を設定するだけではなく、水を常に動かしておくことも重要な凍結防止策になります。気温が氷点下に下がる場合は、お湯の温度を上げるだけでなく、蛇口を少し開けて1分間に200ml程度の水を流し続けることで、配管内の凍結を防ぐことができます。
また、エコキュートのフルオートタイプには「凍結防止運転」が搭載されていることが多く、浴槽の水を循環させることで配管の凍結を予防する仕組みになっています。この機能を活用することで、凍結のリスクを軽減できます。
給湯温度の設定と注意点
給湯温度の設定は、通常の使用では40℃前後が一般的ですが、凍結防止を目的とする場合は35℃~45℃程度に設定するのが良いでしょう。ただし、設定温度を過度に高くしても配管内部の温度がすぐに冷めてしまうため、適切な温度を維持しつつ、定期的にお湯を循環させることが重要です。
また、ブレーカーを落とすと凍結防止機能が作動しなくなるため、寒冷地では電源を切らずにおくことが推奨されます。万が一、エコキュートの設定温度を変更しても凍結の兆候が見られる場合は、保温材を巻くなど、他の対策と併用するとより効果的です。
エコキュートの配管が凍結しないようにするためには、最低でも水温を5℃以上に維持することが必要です。また、浴槽の水を循環させる場合は、30℃程度の温度が推奨されます。



お湯の温度を上げるだけでなく、水を動かし続けることが凍結防止には有効な対策となるため、温度管理と併せて適切な対応を行いましょう。
エコキュート凍結防止の残り湯なしでも快適に使う方法


- 凍結防止設定が故障した時の対処法
- 凍結防止するためのヒーターの温度設定
- エコキュートを快適に利用するためのメンテナンス
- エコキュートを交換する費用とメリット
- エコキュートの凍結防止に関するよくある質問
凍結防止設定が故障した時の対処法


エコキュートの凍結防止設定が正常に機能しない場合、配管が凍結し、お湯が使えなくなる可能性があります。特に冬場は、凍結によるトラブルが発生しやすいため、設定が故障してしまった際には、すぐに適切な対応を行うことが重要です。
ここでは、凍結防止設定が作動しない場合の具体的な対処法を解説します。
1.エコキュートの電源を確認する
まずは、エコキュートの電源が入っているかを確認しましょう。特に長期間使用していない場合や、停電の後は、ブレーカーが落ちている可能性があります。ブレーカーがオフになっている場合は、再度オンにしてエコキュートのリセットを行います。
また、エコキュート本体の操作パネルで凍結防止機能が有効になっているかを確認し、設定がオフになっていれば再度オンに変更してください。
2.浴槽の残り湯を活用する
フルオートタイプのエコキュートには、浴槽の残り湯を利用して凍結を防ぐ機能があります。しかし、この機能が作動しない場合、浴槽の水が十分に残っていない可能性があります。浴槽内の水位が、循環口の中心から10cm以上あるか確認し、不足している場合は水を追加しましょう。
3.水を流し続ける
凍結防止設定が機能しない場合は、蛇口から少量の水を出し続けることで凍結を防ぐことができます。目安としては、1分間に200ml(コップ1杯程度)の水を流し続けることで、配管内の水が凍るのを防ぎます。特に、深夜から早朝にかけての冷え込む時間帯には、この対策を行うことが効果的です。
4.凍結防止ヒーターの状態を確認する
エコキュートには、配管の凍結を防ぐためのヒーターが内蔵されている機種もあります。しかし、このヒーターが故障していると、正常に作動せず、凍結のリスクが高まります。本体の取扱説明書を確認し、ヒーターの設定が正しく行われているかチェックしましょう。
万が一、ヒーターが壊れている場合は、メーカーや販売店に修理を依頼する必要があります。
5.配管を温めて応急処置を行う
もし凍結防止設定が故障し、配管が凍結してしまった場合は、タオルを巻いた上からぬるま湯(30~40℃)をかけることで、配管の氷を溶かすことができます。ただし、熱湯をかけると急激な温度変化によって配管が破損する恐れがあるため、必ずぬるま湯を使用してください。
また、ドライヤーを使って温風を当てる方法もありますが、電化製品を使用する際は水濡れに注意が必要です。
6.メーカーや業者に修理を依頼する
凍結防止設定が故障している場合、内部の基盤やセンサーに異常が発生している可能性があります。上記の対処法を試しても改善しない場合は、メーカーや販売店に問い合わせ、修理や点検を依頼しましょう。特に、保証期間内であれば無償修理の対象となることもあるため、購入時の保証内容も確認しておくとよいでしょう。
エコキュートの凍結防止設定が正常に作動しない場合でも、適切な対処を行えば配管の凍結を防ぐことが可能です。



冬場の凍結トラブルを防ぐために、日頃から定期的にエコキュートの動作チェックを行うことが大切です。
凍結防止するためのヒーターの温度設定
エコキュートの配管凍結を防ぐ方法のひとつに、凍結防止ヒーターを活用することがあります。このヒーターは、配管に取り付けられた電熱線が一定の温度以下になると自動で作動し、配管を温める仕組みになっています。
しかし、適切な温度設定を行わないと、凍結を十分に防げなかったり、余計な電気代がかかったりする可能性があるため、正しい設定方法を理解することが重要です。
ヒーターの推奨温度設定
一般的に、凍結防止ヒーターは外気温が3℃以下になると作動し、5℃以上になると自動的に停止する設計になっています。これは、配管の中の水が0℃以下になる前に温めることで凍結を防ぐ仕組みです。ヒーターの温度設定を調整できる機種の場合は、作動温度を3℃前後、停止温度を5℃以上に設定するのが目安となります。
一部の機種では、設定温度を1℃~2℃程度に下げることも可能ですが、外気温が急激に下がる地域では十分に機能しないことがあるため、3℃程度を基準にすると安全です。
ヒーターの種類と機能
凍結防止ヒーターには、自動温度制御機能がついているタイプと、手動でオン・オフを切り替えるタイプがあります。
1.自動制御タイプ
外気温が設定温度以下になると自動で作動し、温度が上がると停止するため、電気代を無駄にせず効率的に運用できます。
2.手動制御タイプ
自分でオン・オフを切り替える必要があり、寒冷地では適切なタイミングで作動させる必要があるため、使用の手間がかかります。
ほとんどのエコキュートでは、自動制御の凍結防止ヒーターが搭載されていますが、故障や設定ミスで作動しない場合もあるため、定期的なチェックが必要です。
ヒーターの電気代と節約のポイント
凍結防止ヒーターの消費電力は機種によって異なりますが、一般的には1時間あたり10W~50W程度です。仮に1日中作動した場合でも、電気代は10円~30円程度で済みます。しかし、気温が下がるたびに常に作動すると、電気代がかさむ可能性があるため、以下のような対策を行うことで電気代を節約できます。
1.配管に保温材や断熱カバーを巻く
凍結防止ヒーターの効果を高めるために、配管に保温材や断熱カバーを巻くことで熱を逃がしにくくし、ヒーターの作動時間を短縮できます。
2.必要なときだけ作動させる(手動制御の場合)
夜間や早朝の冷え込みが強い時間帯にだけ作動させることで、電力の無駄遣いを防げます。
3.外気温が氷点下にならない場合はオフにする
冬の寒さがそれほど厳しくない地域では、常時ヒーターを作動させる必要がないため、気温を見ながら運用しましょう。
ヒーターが作動しない場合の対処法
もし、外気温が下がってもヒーターが作動しない場合は、以下の点を確認してください。
- 電源が入っているか(コンセントの抜け、ブレーカーの確認)
- ヒーターの配線が断線していないか
- 自動制御タイプの場合、設定温度が正しく設定されているか
これらを確認しても作動しない場合は、故障の可能性があるため、メーカーや販売店に修理を依頼しましょう。
凍結防止ヒーターの適切な温度設定は、作動温度を3℃前後、停止温度を5℃以上にするのが理想です。



冬の寒さが厳しくなる前に、事前にヒーターの状態を確認し、適切な設定を行っておきましょう。
エコキュートを快適に利用するためのメンテナンス


エコキュートは、適切なメンテナンスを行うことで長期間快適に使用でき、故障のリスクを減らすことができます。また、効率的にお湯を供給するためにも、定期的な点検や清掃が重要です。
ここでは、エコキュートを快適に利用するために必要なメンテナンス方法について解説します。
メンテナンス項目 | 内容 |
---|---|
貯湯タンクの排水と洗浄 | 3~6ヶ月に1回排水し、内部の汚れを除去 |
フィルターの清掃 | 1~2ヶ月に1回洗浄し、水の流れをスムーズに |
配管の点検と凍結対策 | 保温材の確認、冬場は水を流して凍結防止 |
エラーコードの確認 | 異常時はリモコンのエラーコードを確認し対応 |
プロによる点検 | 年1回の点検で故障を未然に防ぐ |
1.貯湯タンクの定期的な排水と洗浄
貯湯タンクの中には、使用するたびに水道水が供給されますが、長期間使用していると水道水に含まれる不純物や沈殿物がタンク内に溜まることがあります。これを放置すると、給湯効率が低下し、衛生的にも良くありません。
対策として、3~6か月に一度、貯湯タンクの排水を行い、内部を洗浄することが推奨されています。以下の手順で排水作業を行いましょう。
- エコキュートの電源を切る
- 貯湯タンクの排水バルブを開け、タンク内の水を完全に抜く
- 新しい水を入れながら、しばらく排水を続ける
- 排水が透明になったらバルブを閉め、電源を入れる
この作業を定期的に行うことで、タンク内部の汚れを除去し、お湯の品質を維持することができます。
2.フィルターの清掃
エコキュートには、水道水の異物を取り除くためのフィルターが備えられています。しかし、長期間使用するとフィルターに汚れが溜まり、水の流れが悪くなる可能性があります。フィルターの清掃は1~2か月に1回を目安に行うのが理想です。清掃方法は次の通りです。
- エコキュートの取扱説明書を確認し、フィルターの位置を把握する
- フィルターを取り外し、ブラシや流水で汚れを洗い流す
- 汚れが取れにくい場合は、中性洗剤を使用して洗浄する
- 十分に乾燥させた後、元の位置に戻す
これにより、給水・給湯の流れがスムーズになり、エコキュートの性能を維持することができます。
3.配管の点検と凍結対策
特に冬場は、配管が凍結するとお湯が使えなくなるだけでなく、破損する可能性もあります。エコキュートを長く快適に使用するためには、凍結対策をしっかりと行うことが重要です。
対策として、以下の方法を実施しましょう。
- 冬場の夜間は、蛇口から少量の水(1分間に200ml程度)を流し続ける
- 配管に保温材や凍結防止ヒーターを取り付ける
- 浴槽に10cm以上の水を残し、凍結防止運転を有効にする(フルオートタイプ)
特に寒冷地に住んでいる場合は、より強力な凍結防止対策が必要になるため、早めに準備しておきましょう。
4.異常があった場合のエラーコード確認
エコキュートは、異常が発生するとリモコンにエラーコードが表示される仕様になっています。万が一、お湯が出ない、エコキュートが動作しないといった不具合が起きた場合は、エラーコードを確認し、取扱説明書で対処法を調べるようにしましょう。
メーカーごとにエラーコードは異なりますが、凍結や水圧の異常、配管の詰まりなどが原因で表示されることが多いです。対処できない場合は、メーカーや業者に相談するのが最適です。
5.年に一度のプロによる点検
日常的なメンテナンスに加えて、年に1回程度は専門業者による点検を受けるのが理想です。プロの点検では、内部の劣化や異常がないか確認できるため、早めに故障を防ぐことができます。特に、以下のような症状が見られた場合は、早めに点検を依頼することをおすすめします。
- お湯の温度が安定しない
- リモコンに頻繁にエラーが表示される
- お湯の出が悪くなった
- 異音がする
エコキュートは10年以上使用できる耐久性のある機器ですが、定期的な点検を怠ると寿命が短くなる可能性もあるため、しっかりとメンテナンスを行いましょう。
冬場の凍結対策を怠ると大きなトラブルにつながるため、早めの準備が必要です。



日頃から適切なメンテナンスを行い、長期間安心してエコキュートを活用できる環境を整えましょう。
エコキュートを交換する費用とメリット
エコキュートは長期間使用できる設備ですが、耐用年数は約10〜15年とされています。使用年数が経過すると、部品の劣化や性能の低下が見られることがあり、適切なタイミングで交換することが重要です。
ここでは、エコキュートの交換にかかる費用と、交換することで得られるメリットについて詳しく解説します。
エコキュートの交換費用の相場
エコキュートの交換には、本体価格と工事費用がかかるため、総額で300,000円〜600,000円程度が相場となります。具体的な費用は、機種の種類や容量、設置環境によって異なるため、以下の要素を参考にするとよいでしょう。
タンク容量 | 給湯方式 | 交換費用の目安(本体+工事) |
---|---|---|
300L(2~3人用) | 給湯専用 | 300,000円~500,000円 |
370L(3~5人用) | フルオート | 350,000円~550,000円 |
460L(5~7人用) | フルオート | 400,000円~600,000円 |
550L(大家族向け) | フルオート | 500,000円~700,000円 |
また、現在のエコキュートが古く、設置環境が変わる場合は追加工事が必要になることもあります。その場合、配管工事や電気工事に数万円の追加費用が発生する可能性があります。
エコキュートを交換するメリット
エコキュートを交換すると、省エネ性能が向上し、光熱費の削減や使い勝手の向上が期待できるというメリットがあります。ここでは、交換によって得られる主な利点を紹介します。


1.最新のエコキュートは省エネ性能が向上
新しい機種はヒートポンプ技術が進化しており、より少ない電力で効率的にお湯を沸かせるようになっています。そのため、古いエコキュートから最新モデルに交換すると、電気代を年間10,000円〜30,000円程度節約できる場合があります。
2.お湯切れのリスクが減る
古いエコキュートは、タンクの劣化によって貯湯能力が低下し、以前よりもお湯の持ちが悪くなることがあります。交換することで本来の湯量が確保でき、家族が多い家庭でも安心して使うことが可能です。
3.凍結防止機能の向上
最近のエコキュートには、より高性能な凍結防止運転やヒーターが搭載されており、冬場の凍結リスクを軽減できます。特に寒冷地仕様のモデルは、氷点下でも安定した給湯が可能な設計になっています。
4.メンテナンスが楽になる
最新のエコキュートは、自動洗浄機能やフィルターの目詰まり防止機能などが強化されており、日常のメンテナンスの負担が減ります。長く快適に使うためには、このような機能が充実したモデルを選ぶのもポイントです。
5.停電や断水時の対応が可能になる
新しいエコキュートには、停電時でも非常用水としてタンク内の水を使える機能が搭載されているモデルがあります。災害時の備えとしても有効なため、交換時にこの機能がついた機種を検討するのもおすすめです。
エコキュートを交換する際の注意点
エコキュートを交換する際は、以下の点に注意しましょう。
- 家族の人数に合ったタンク容量を選ぶ
- 現在の設置スペースと同じサイズのものを選ぶ
- 補助金制度の活用を検討する
- 保証内容を確認する
エコキュートの交換費用は300,000円〜600,000円程度が相場で、最新機種にすることで光熱費の削減や凍結防止機能の向上といったメリットが得られます。



交換を検討する際は、複数の業者に見積もりを取り、補助金制度の活用も含めて総合的に判断しましょう。
下記の記事では、エコキュート交換業者で人気のある「キンライサー」「エコ救fromおうちのアラート」の口コミやメリットデメリット他、特徴や選ばれる理由を解説しました。
>>キンライサーのエコキュート交換の評判って?選ばれる理由や特徴とは
>>エコ救fromおうちのアラート口コミの評判と選ばれる理由とは?
是非、参考にしてください。
エコキュートの凍結防止に関するよくある質問


エコキュートの凍結防止について、多くの方が疑問を持つポイントを解説します。特に、寒冷地に住んでいる方や、冬場のエコキュートの使い方が不安な方は、ぜひ参考にしてください。
- エコキュートの配管は何度から凍結する?
-
外気温が2℃を下回ると凍結リスクが高くなります。一般的に、気温が0℃以下になると水が凍り始めますが、配管の位置や風の影響によっては、気温が2〜3℃でも配管内部が凍ることがあります。 特に、風が強い日や夜間に冷え込みが厳しい日には注意が必要です。
- お風呂の残り湯がなくても凍結防止できる?
-
残り湯がないと、ふろ配管の凍結防止運転が作動しない場合があります。フルオートタイプのエコキュートでは、浴槽内の残り湯を循環させることで凍結を防ぐ仕組みになっています。循環口の中心から10cm以上の水位を保つことが推奨されており、残り湯がない場合は水を張ることで対策が可能です。
- 水を出しっぱなしにすると水道代が高くなる?
-
一般的には1日50円程度の水道代がかかります。蛇口を少し開けて水を流し続ける方法は効果的ですが、水道代を心配する方もいるでしょう。1分間に200mL程度の水を流した場合、9時間で約22円、24時間でも50円程度の水道代に収まるため、長期的な凍結対策としては比較的コストが低い方法です。
- ヒーターを使えば凍結を完全に防げる?
-
配管の凍結は防げますが、エコキュート本体の凍結防止には別の対策も必要です。凍結防止ヒーター(凍結防止帯)は、配管を温めることで凍結を防ぐため、特に寒冷地では有効な手段です。
しかし、エコキュート本体やタンク部分の凍結を防ぐためには、保温カバーの設置や、エコキュート自体の凍結防止運転を活用することも重要です。
- エコキュートの凍結防止設定が故障した場合はどうすればいい?
-
まずはエコキュートのリセットを試し、それでも改善しなければメーカーや業者に相談してください。凍結防止運転が作動しない場合、ブレーカーを一度切り、5分程度待ってから再度入れることで復旧することがあります。
それでも改善しない場合は、リモコンのエラーコードを確認し、メーカーのサポートや専門業者に相談するのが確実です。
- エコキュートの凍結防止は自動で行われる?
-
フルオートタイプのエコキュートには自動凍結防止機能があります。メーカーや機種によりますが、気温が低くなると自動で循環ポンプを作動させ、ふろ配管の水を動かして凍結を防ぐ機能が搭載されているモデルが多いです。
ただし、この機能を正常に作動させるためには、浴槽に残り湯を適切な水位までためておく必要があります。
- 浴槽の水をずっと残しておくと衛生的に問題はない?
-
長期間放置すると衛生面での問題が発生するため、定期的に入れ替えが必要です。残り湯を活用することで凍結防止が可能ですが、数日間そのままにしておくと雑菌が繁殖しやすくなります。 そのため、毎日もしくは2日に1回程度は浴槽の水を入れ替え、衛生的に保つことが推奨されます。
- 凍結してしまった場合にすぐできる対処法は?
-
日中になって気温が上がると、自然解凍される場合が多い ですが、急いでお湯を使いたい場合は、配管部分にタオルを巻き、その上から30〜40℃程度のぬるま湯をゆっくりとかける方法が有効 です。ただし、熱湯をかけると配管が破損する恐れがあるため注意が必要です
- 凍結防止カバーはどの程度効果がある?
-
配管の冷却を遅らせる効果はありますが、完全に防ぐことはできません。ホームセンターなどで購入できる保温シートや配管カバーは、冷気を遮断し、配管が急激に冷えるのを防ぐ効果があります。
しかし、極端に気温が低い環境ではこれだけでは不十分なため、水を流す、ヒーターを使うなどの対策と併用するとより効果的です。
- エコキュートの凍結を防ぐために、事前に準備しておくべきことは?
-
冬が来る前に、以下の準備をしておくと安心です。
- 保温材や凍結防止ヒーターを取り付ける
- 浴槽に残り湯を10cm以上ためる習慣をつける
- 寒波が予想されるときは蛇口を少し開けておく
- 取扱説明書を確認し、凍結防止運転の設定を見直す
これらの対策を事前に行っておけば、冬場のエコキュートの凍結リスクを大幅に減らすことができます。
エコキュートの凍結防止にはいくつかの方法があり、それぞれの家庭環境に合わせて適切な対策を講じることが大切です。



もし不安がある場合は、メーカーの推奨する方法を確認し、必要に応じて専門業者に相談すると安心です。
【総括】エコキュート凍結防止で残り湯なしの対策
記事のポイントを、まとめます。
- 残り湯なしの状態では、エコキュートの風呂配管が凍結しやすい
- 凍結防止運転は、浴槽に水がないと正常に作動しない
- 氷点下では給湯・給水・風呂配管が、特に凍結しやすい
- 浴槽の水を循環させることで、風呂配管の凍結を防げる
- 残り湯を使わない場合は、蛇口を少し開けて水を流すと効果的
- 凍結防止ヒーターを利用すると、配管の冷却を抑えられる
- 配管の保温材や断熱カバーは、凍結リスクを軽減する
- 冬場はブレーカーを落とさず、電源を入れたままにするのが重要
- 給湯温度を35〜45℃に設定すると、配管内の凍結を防ぎやすい
- ヒーターの作動温度は3℃前後、停止温度は5℃以上が理想
- 配管が凍結した場合は、ぬるま湯をかけて解凍するとよい
- 凍結防止設定が故障したら、リセットやエラーコードを確認する
- 定期的なフィルター清掃とタンク排水で、エコキュートの性能を維持できる
- エコキュートの交換費用は、300,000円〜600,000円程度が相場
- 最新モデルに交換すると、省エネ性能が向上し電気代を節約できる
【参考】
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