マンションの外壁塗装が始まると、塗料の臭いが室内に入り込み、不快に感じることがあります。油性塗料は臭いが強く、長く残る傾向があります。
本記事では、外壁塗装の臭いの原因や対策を詳しく解説します。快適な環境を保つために、適切な対処法を知り、実践しましょう。臭いの対策として、換気の仕方によっては逆効果になってしまう場合や、外壁塗装中の洗濯対策はどのように対処すれば良いのかなど、ご紹介します。
さらに臭いを軽減するには換気や消臭剤の活用が有効ですが、それでも消えない場合や、どうしても臭いが取れない時の対処法もあります。

臭いによるペットや赤ちゃんの影響を心配される方も多いと思いますので、是非最後までお読みいただき、参考にしてください。
【記事のポイント】
1.外壁塗装の臭いの原因と、油性塗料と水性塗料の違い
2.臭いがどのくらいの期間続くのかと、効果的な換気方法
3.洗濯物への影響や、ペットや赤ちゃんへの対策
4.臭いが取れない場合の対処法や、宿泊費の補償の有無
マンション外壁塗装で部屋が臭いときの原因と対策


- 外壁塗装の臭いの原因とは?
- 油性塗料と水性塗料では臭いが違う?
- 外壁塗装の臭いは何日くらい続くのか
- 部屋の臭いに換気扇は逆効果って本当?
- 外壁塗装中の洗濯対策とは
外壁塗装の臭いの原因とは?


外壁塗装の臭いは、主に使用される塗料やその成分に由来します。塗装作業中や乾燥中に発生する特有の臭いは、室内に入り込むこともあり、不快に感じる方が多いです。ここでは、外壁塗装の臭いの主な原因を詳しく解説します。
1.塗料に含まれる揮発性有機化合物(VOC)
外壁塗装に使われる塗料には、溶剤として揮発性有機化合物(VOC)が含まれていることが多く、これが強い臭いの元となります。特に、油性塗料にはシンナー成分が含まれており、独特の刺激臭を放ちます。これらの成分は揮発することで塗膜を形成するため、塗装後しばらくの間は臭いが続くことがあります。
2.油性塗料と水性塗料の違い
塗料には油性と水性の2種類があり、それぞれ臭いの強さが異なります。油性塗料は耐久性が高い反面、強い溶剤臭が発生しやすいです。一方、水性塗料は水で希釈されるため、臭いは比較的少なくなります。ただし、完全に無臭ではなく、塗装直後は特有のにおいを感じることがあります。
3.塗料が乾燥する過程で発生する臭い
塗装が完了した後も、塗膜が完全に乾燥するまでには時間がかかります。この乾燥過程で溶剤が揮発し続けるため、塗装直後よりは弱まるものの、しばらくの間は臭いが残ることが多いです。特に気温や湿度が高いと、揮発が遅くなり、臭いが長引くことがあります。
4.下地処理に使用される薬剤の影響
外壁塗装を行う際、塗料を均一に密着させるために下地処理が行われます。この工程で使われるシーラーやプライマーも、臭いの発生源となることがあります。これらの成分が揮発することで、塗料の臭いと混ざり、より強い臭いを感じることがあります。
5.室内に入り込む臭いの経路
外壁塗装の臭いは、窓や換気口、エアコンの配管を通じて室内に入り込むことがあります。特に、施工中に換気扇を回してしまうと、外の臭いを室内に引き込んでしまうこともあるため、注意が必要です。また、建物の構造によっては、隙間を通じて臭いが広がることもあります。
このように、外壁塗装の臭いはさまざまな要因によって発生します。



塗料の種類や施工方法を理解し、適切な対策を講じることで、不快な臭いを軽減することが可能です。
油性塗料と水性塗料では臭いが違う?
外壁塗装に使用される塗料には「油性塗料」「水性塗料」があり、それぞれの特性によって発生する臭いの強さや種類が異なります。どちらの塗料を選ぶかによって、工事中や施工後の臭いの感じ方が変わるため、特徴を知っておくことが重要です。
油性塗料は臭いが強い
油性塗料には、有機溶剤(シンナーなど)が含まれており、塗装時や乾燥時に強い刺激臭が発生します。特に、塗装直後はシンナーのようなツンとした臭いが広がりやすく、密閉された空間では長時間残ることもあります。
油性塗料は耐久性や防水性に優れているため、外壁の保護性能は高いですが、その分、臭いの影響を受けやすい点がデメリットといえます。
水性塗料は比較的臭いが少ない
水性塗料は、油性塗料と違い、水を溶剤として使用するため、VOC(揮発性有機化合物)の含有量が少なく、臭いが軽減されています。ただし、完全に無臭ではなく、塗料特有のにおいは発生するため、敏感な人にとっては気になることもあります。また、水性塗料は乾燥すると臭いがほとんど消えるため、施工後の臭い残りが少ないのが特徴です。
施工中と施工後の臭いの違い
油性塗料は塗装中に強い臭いを発するだけでなく、乾燥中も溶剤が揮発し続けるため、施工後数日~数週間は臭いが残ることがあります。一方、水性塗料は乾燥が進むと臭いがほぼ消えるため、施工後の影響は少なくなります。
室内への影響も異なる
マンションの外壁塗装では、油性塗料を使用すると、その強い臭いが室内に入り込みやすくなります。特に、窓の隙間や換気扇、エアコンの配管を通じて臭いが侵入することがあり、換気をしてもなかなか消えないことがあります。一方で水性塗料の場合、臭いの広がりが少なく、室内に影響を及ぼしにくい点がメリットといえます。
耐久性や仕上がりを重視するなら油性塗料が適していますが、臭いの影響を最小限に抑えたい場合は水性塗料を選ぶのが無難です。特に、小さな子どもやペット、高齢者がいる家庭では、水性塗料のほうが安心して施工を進められるでしょう。
このように、油性塗料と水性塗料では臭いの強さや影響が大きく異なります。



どちらを選ぶかは、塗装の目的や周囲の環境に応じて慎重に判断することが重要です。
外壁塗装の臭いは何日くらい続くのか


外壁塗装の臭いが続く期間は、使用する塗料の種類や天候、換気の状況によって異なります。一般的には、数日〜1週間程度で臭いは薄れていきますが、条件によっては2週間以上続くこともあります。
塗料の種類による違い
臭いが続く期間は、塗料の種類によって大きく変わります。
油性塗料(溶剤系塗料):臭いが強く、揮発するまでに時間がかかるため、1週間~2週間ほど臭いが残ることが多い
水性塗料:臭いが比較的少なく、乾燥後はほぼ気にならなくなるため、1日~3日程度で収まることが多い
特に、油性塗料は乾燥する際に揮発性有機化合物(VOC)を放出するため、完全に臭いがなくなるまでに時間がかかります。
乾燥時間と臭いの関係
塗料は「指触乾燥(表面が乾く状態)」と「完全乾燥(塗膜が硬化する状態)」の、2段階で乾燥が進みます。
指触乾燥:数時間~1日程度で表面が乾き、臭いも少し軽減される
完全乾燥:2週間ほどかけて完全に固まり、その間に揮発成分が抜ける
つまり、完全に臭いがなくなるには最長2週間程度かかることもあるということです。
天候による影響
外壁塗装の臭いが続く期間は、気温や湿度によっても変わります。
「気温が高く、乾燥している日」:塗料の乾燥が早まり、臭いも早く消える
「湿度が高い・雨の日が続く」:乾燥が遅くなり、臭いが長引く可能性がある
特に、梅雨の時期や冬場は乾燥が遅れやすく、通常よりも長く臭いが残ることがあります。
室内への影響
マンションの外壁塗装では、臭いが室内に入り込むことがあります。特に換気扇や窓の隙間、エアコンの配管から臭いが侵入することが多く、部屋の空気がこもると臭いが長引く原因になります。
換気の方法によっても臭いの抜けるスピードが変わるため、風通しをよくすることが重要です。
臭いを早く消すためには?
臭いを早く消したい場合は、以下の方法が有効です。
- 窓を開けて換気をする
- 換気扇は使わず、サーキュレーターを使う
- 活性炭入りの消臭剤や空気清浄機を使用する
- 洗濯物を部屋干ししない
外壁塗装の臭いは、使用する塗料の種類や天候、換気の状況によって異なりますが、一般的には数日~1週間程度、長くても2週間ほどで消えることがほとんどです。



特に、油性塗料を使用した場合は臭いが強く、長期間残る可能性があるため、換気対策をしっかりと行うことが大切です。
部屋の臭いに換気扇は逆効果って本当?
外壁塗装の臭いが気になると、換気扇を回して早く外に排出しようと考える人も多いでしょう。しかし、場合によっては換気扇が逆効果になることがあります。
換気扇が逆効果になる理由
マンションの構造によっては、換気扇を回すことで外の臭いが部屋に入り込むことがあります。特に、外壁塗装中は強い臭いが建物周辺に広がっており、換気扇が外の空気を引き込む原因になることがあるのです。
負圧の影響:換気扇を回すと部屋の空気が排出され、その分どこかから新しい空気を取り込む必要があります。
空気の流れが変わる:窓や換気口の隙間から、外壁塗装の臭いが含まれた空気が室内に流れ込む可能性がある。
換気扇の位置による影響:換気扇の給気口が外壁に近いと、臭いを直接引き込むこともある。
つまり、適切な換気をしないと、かえって部屋の臭いが強くなってしまう可能性があるのです。
正しい換気の方法とは?
換気扇が逆効果になるのを防ぐために、正しい換気方法を実践することが大切です。以下の方法を試してみてください。
窓を2か所以上開ける:対角線上の窓を開けることで、自然な空気の流れが生まれ、臭いがこもりにくくなります。
サーキュレーターや扇風機を活用する:室内の空気を循環させることで、換気を効率よく行えます。
玄関やベランダのドアを少し開けておく:新鮮な空気の流れを確保することで、塗料の臭いがこもるのを防ぎます。
特に、風が強い日や気温が高い日は自然換気の効果が高まり、臭いを素早く排出しやすくなります。
換気扇を使う場合のポイント
どうしても換気扇を使いたい場合は、以下のポイントに注意しましょう。
部屋の窓を開けて換気扇を回す:外の新鮮な空気が入るようにすることで、負圧の影響を軽減できます。
空気の流れを確認する:換気扇を回したときに、部屋のどこから空気が入ってくるのかをチェックし、外の臭いが入りにくい位置の窓を開ける。
空気清浄機を併用する:換気扇だけでなく、活性炭フィルター付きの空気清浄機を使うと、臭いの除去効果が期待できます。
外壁塗装の臭いが気になるとき、換気扇の使い方によっては逆効果になることがあります。特に、外の臭いを室内に引き込んでしまう可能性があるため、換気扇を回す前に窓を開けるなど、空気の流れを考えた換気を意識することが大切です。



うまく換気を調整することで、臭いを効率的に排出し、快適な空間を保ちましょう。
外壁塗装中の洗濯対策とは


外壁塗装中は塗料の臭いや飛散による汚れが気になり、普段どおりに洗濯物を干せないことが多いです。しかし、適切な対策を取ることで、安心して洗濯ができます。ここでは、外壁塗装中におすすめの洗濯対策を紹介します。
1.室内干しを基本にする
外壁塗装中は塗料の臭いや細かい塗料の粒子(ミスト)が空気中に広がるため、屋外で干すと洗濯物に臭いや汚れが付着するリスクがあります。そのため、基本的には室内干しを選ぶのが安全です。
浴室乾燥機を活用する:湿気がこもらず、短時間で乾かせます。
除湿機を使用する:湿度を下げることで、部屋干しの嫌な臭いを防ぎます。
扇風機やサーキュレーターを使う:空気を循環させることで、効率よく乾かすことができます。
2.コインランドリーを活用する
室内干しでは乾きにくいと感じる場合は、コインランドリーを利用するのも一つの方法です。特に、外壁塗装が長期間に及ぶ場合や、天気が悪い日が続くときには便利です。
- 乾燥機付きのコインランドリーを利用すれば、短時間で洗濯物を乾かすことができます
- まとめ洗いをすることで、洗濯の回数を減らし、手間を省けます
3.外干しする場合の注意点
どうしても外干しをしたい場合は、塗装作業のスケジュールを確認することが重要です。
- 作業がない日や時間帯をチェックし、塗装を行っていないタイミングで外干しする
- 風向きを確認して、臭いや塗料の飛散が少ない方向に洗濯物を干す
- ベランダに防水シートを張ることで、塗料が飛んでくるのを防ぐ
- また、塗装作業の工程によって臭いの強さや塗料の飛散量が変わるため、施工業者に相談しておくと安心です
外壁塗装中の洗濯は、室内干しを基本にし、場合によってはコインランドリーを活用するのがおすすめです。どうしても外干しをしたい場合は、塗装スケジュールを確認し、臭いや汚れのリスクを最小限に抑える工夫が必要です。



適切な対策を取ることで、洗濯物への影響を減らし、安心して過ごすことができます。
マンション外壁塗装の臭いが気になるときの解決策


- マンションの外壁塗装で部屋の臭いを消す方法
- どうしても臭いが取れない時の対処法
- 臭いによるペットや赤ちゃんの影響は?
- 臭いがひどくてホテルに宿泊した場合の請求って?
- マンション外壁塗装の部屋の臭いでよくある質問
マンションの外壁塗装で部屋の臭いを消す方法


マンションの外壁塗装中に発生する塗料の臭いは、不快なだけでなく、体調不良の原因になることもあります。そのため、できるだけ早く部屋の臭いを消す対策が必要です。ここでは、効果的な方法を紹介します。
1.空気の流れを調整する
換気をすることで臭いを軽減できますが、誤った方法で行うと逆効果になることもあるため注意が必要です。
風上の窓を少しだけ開け、風下の窓を大きく開けると、効率よく空気を入れ替えられます。しかし、外気を取り入れるタイプの換気扇を使うと、かえって塗料の臭いを部屋に引き込んでしまうことがあります。
2.消臭アイテムを活用する
外壁塗装の臭いを消すには、一般的な芳香剤ではなく、臭いの成分を吸着・分解する消臭アイテムを使うのが効果的です。
活性炭入りの消臭剤を部屋に置く:特に、空気清浄機と併用すると効果が高まります
重曹を使った消臭:お皿に重曹を入れ、部屋の隅に置くと臭いを吸収しやすくなります
柑橘系の皮や乾燥させたコーヒーかすを置くのも有効:自然の消臭作用が期待できます
3.布製品に染み付いた臭いを取る
カーテンやカーペットなどの布製品は臭いを吸収しやすく、部屋の臭いがなかなか取れない原因になることがあります。
- 洗濯可能なものはこまめに洗う
- ファブリックミストや消臭スプレーを活用し、臭いがこもらないようにする
- 布団やクッションは天日干しをすると、臭いを飛ばせます
4.空気清浄機や脱臭機を使用する
空気清浄機や脱臭機は、外壁塗装の臭いを早く取り除くのに役立ちます。
HEPAフィルターと活性炭フィルターを搭載した空気清浄機を使うと、塗料の成分を吸着しやすくなります。オゾン脱臭機を短時間使用すると臭いを分解しやすくなりますが、使用する際は説明書をよく読み、適切な時間と設定で行うことが大切です。
5.業者に相談する
マンションの管理会社や施工業者に相談すれば、臭い対策としてできることをアドバイスしてもらえる場合があります。
- 水性塗料を使えないか確認する(水性塗料のほうが油性塗料より臭いが少ない)
- 作業時間や工程を教えてもらい、換気のタイミングを調整する
マンションの外壁塗装中に発生する臭いは、「適切な換気・消臭アイテムの活用・布製品の洗浄・空気清浄機」の使用などを組み合わせることで軽減できます。また、どうしても臭いが気になる場合は、業者に相談し、対策を取ることが重要です。



快適な室内環境を保つために、早めに対策を行いましょう。
どうしても臭いが取れない時の対処法
外壁塗装の臭いは、通常数日〜1週間程度で落ち着くことが多いですが、環境や状況によってはなかなか消えないこともあります。ここでは、どうしても臭いが取れない場合の対処法を紹介します。
1.強力な換気方法を試す
通常の換気では効果が薄い場合、換気の仕方を見直すことで改善できることがあります。
- 窓を2カ所以上開け、空気の流れを作る(風の通り道を意識する)
- 扇風機やサーキュレーターを使い、空気を外へ押し出す
- 外気を取り込むタイプの換気扇を避け、排気できるものを活用する
特に、夜間や早朝など空気が澄んでいる時間帯に換気をすると、臭いがこもりにくくなります。
2.消臭効果の高いアイテムを使用する
一般的な消臭スプレーや芳香剤では外壁塗装の臭いを完全に消すことは難しいですが、以下の方法を試すと効果が期待できます。
- 活性炭入りの消臭剤や竹炭を部屋に置く
- コーヒーかすやお茶の葉を乾燥させて部屋に置く
- 酢水(酢1:水3)をスプレーし、拭き掃除をする
- オゾン脱臭機を短時間使用する
特に、空気清浄機を活用する際は、活性炭フィルターが搭載されているものを選ぶと、より高い脱臭効果が期待できます。
3.布製品や家具に染み付いた臭いを除去する
部屋にこもった臭いの原因は、壁や床だけでなく、カーテンやソファ、カーペットなどの布製品に吸着している場合があります。
- カーテンやシーツ類は洗濯し、しっかり乾燥させる
- 布製ソファやカーペットには重曹をふりかけ、しばらく放置してから掃除機で吸い取る
- スチームクリーナーを使用し、布製品にこびりついた臭いを取り除く
また、空気の循環をよくするために、家具の配置を一時的に変えてみるのも有効です。
4.臭いがひどい場合は一時的に避難する
どうしても臭いが取れず、体調に影響が出る場合は、一時的に別の場所に避難することを検討しましょう。
- ホテルやウィークリーマンションを利用する
- 親族や友人の家に数日間滞在する
- 換気が十分にできるスペースで過ごす時間を増やす
5.業者に対応を依頼する
長期間臭いが取れない場合、施工業者に相談することで解決策を提案してもらえる可能性があります。
- 塗料の種類や成分を確認し、追加の対策ができるか聞く
- 防臭対策を施した塗料を塗り直してもらえるか相談する
- 換気のアドバイスをもらい、より効果的な方法を試す
特に、施工不良による問題が考えられる場合は、早めに業者に連絡して対応を求めることが重要です。
外壁塗装の臭いが取れない場合、「換気方法の見直し・消臭アイテムの活用・布製品の洗浄・避難」を含めた対策を、組み合わせることが効果的です。また、長期間臭いが続く場合は、施工業者に相談し、適切な対応を取ることが大切です。



快適な生活を取り戻すために、できるだけ早く適切な対処を行いましょう。
臭いによるペットや赤ちゃんの影響は?


外壁塗装の臭いは、ペットや赤ちゃんにとってどのような影響があるのでしょうか。一般的に、大人よりも体が小さいペットや赤ちゃんは、化学物質に対する耐性が低いため、影響を受けやすいとされています。
ペットへの影響
ペットは嗅覚が鋭く、人間よりも臭いに敏感です。そのため、外壁塗装の臭いによって以下のような影響を受けることがあります。
- 食欲が低下する
- 元気がなくなる
- 呼吸が荒くなる
- 目や鼻が赤くなる
特に犬や猫、小動物(ハムスター、ウサギなど)は換気の悪い場所にいることが多いため、臭いがこもりやすく、影響を受けやすくなります。
赤ちゃんへの影響
赤ちゃんも大人に比べて、臭いによる影響を強く受けることがあります。特に長時間、塗装の臭いが充満している部屋にいるのは避けましょう。
影響を防ぐための対策
ペットや赤ちゃんを守るためには、以下のような対策を取ることが有効です。
- 塗装期間中は別の場所に避難させる
- 換気を徹底し、部屋の空気を入れ替える
- 消臭対策を行う
- ペットの場合は、臭いの少ない部屋を用意する
- 赤ちゃんの場合は、寝る部屋を塗装の臭いがこもりにくい場所に変更する
特に避難が難しい場合は、換気を強化し、ペットや赤ちゃんが過ごす空間をできるだけ清潔に保つことが重要です。外壁塗装の臭いは、ペットや赤ちゃんにとって負担となることがあります。



塗装期間中はできるだけ影響を避けられる環境を整え、換気や消臭を徹底することが大切です。
臭いがひどくてホテルに宿泊した場合の請求って?
外壁塗装の臭いがあまりに強く、自宅での生活が困難になった場合、ホテルに宿泊する選択肢があります。しかし、その際にかかった宿泊費は誰が負担するのか気になるところです。ここでは、ホテル宿泊費の請求について解説します。
基本的に自己負担が原則
多くのケースでは、外壁塗装による臭いでホテルに宿泊した場合、費用は住人の自己負担になります。なぜなら、外壁塗装はマンションの維持管理のために必要な工事であり、一時的な生活の不便が発生するのは避けられないものとされるためです。管理組合や施工会社が、臭いによる宿泊費を補償する義務は基本的にありません。
例外的に費用が補償されるケース
ただし、場合によってはホテル宿泊費が補償されることもあります。例えば、以下のような状況では、管理組合や施工会社に補償を求められる可能性があります。
- 塗装工事の告知が適切に行われなかった場合
- 通常よりも強い刺激臭が発生した場合
- 管理規約に特別な補償の規定がある場合
もし、事前に告知が不十分だったり、管理組合が事前に対応策を提示していなかったりした場合は、管理組合に相談して補償を求めることが可能です。
請求する場合の手順
宿泊費の補償を求める場合、以下の手順で進めるのが良いでしょう。
- 事前の説明があったかどうかを確認する
- 住民説明会などで宿泊補償の有無が話されていなかったかを確認する
- 予想以上に強い臭いが発生している場合、施工会社に原因を問い合わせる
- 何かしらのミス(塗料の選択ミス、作業方法の問題など)があった場合、補償の可能性を探る
実際にかかった宿泊費の領収書を保管する
もし補償が認められた場合、領収書がないと費用が支払われないことがあるため、宿泊費の証明を必ず残すことが重要です。
基本的に、外壁塗装の臭いを理由にホテルへ宿泊した場合、その費用は自己負担になります。しかし、事前の説明不足や施工上の問題があった場合は、管理組合や施工会社に補償を求めることが可能です。



補償を受けられるかどうかはケースバイケースなので、まずは管理組合や施工会社に相談し、宿泊費の領収書をしっかり保管しておきましょう。
マンション外壁塗装の部屋の臭いでよくある質問


外壁塗装による臭いは、住んでいる人にとって大きなストレスになります。ここでは、マンションの外壁塗装時に発生する臭いに関して、よくある質問とその回答を紹介します。
- 外壁塗装の臭いはどのくらい続きますか?
-
一般的に、塗装後3日〜1週間程度は臭いが残ることが多いです。特に油性塗料を使用した場合は、臭いが強く、完全に消えるまでに2週間ほどかかることもあります。ただし、気候や換気の状況によっても臭いの残り方は変わるため、こまめな換気が推奨されます。
- 水性塗料なら臭いは少ないのですか?
-
はい、水性塗料は油性塗料に比べて臭いが少ないです。水を主成分とするため、揮発する化学物質が少なく、比較的早く臭いが消えます。ただし、完全に無臭ではなく、施工直後は多少の臭いを感じることがあります。
- 部屋の換気はどうすればいいですか?
-
基本的には、窓を開けて風通しを良くすることが最も効果的です。ただし、風向きによっては臭いが室内に入りやすくなるため、空気清浄機やサーキュレーターを活用して効率的に空気を入れ替えるのが良いでしょう。
また、換気扇は外の空気を取り込む仕組みになっている場合、かえって臭いを部屋に引き込んでしまうこともあるので注意が必要です。
- 外壁塗装中に洗濯物を干すのは問題ないですか?
-
塗装期間中は、できるだけ外干しを避けるのが賢明です。塗料の成分が洗濯物に付着し、臭いが取れにくくなることがあります。特に、風下にあるベランダや窓際では、塗料の微粒子が衣類に付く可能性があるため、室内干しや乾燥機の使用を検討しましょう。
- 臭いで気分が悪くなった場合の対処法は?
-
まずはすぐに換気を行い、新鮮な空気を取り入れることが重要です。頭痛や吐き気を感じる場合は、一時的に外出するのも有効な手段です。また、アロマや消臭スプレーを活用して、室内の空気をリフレッシュさせるのも良い方法です。
- 小さな子どもやペットがいる場合、特別な対策は必要ですか?
-
赤ちゃんやペットは塗料の臭いに敏感で、健康に影響を受けやすいため、特に注意が必要です。可能であれば、塗装期間中は実家やホテルなど、別の場所に一時避難するのが理想的です。難しい場合は、空気清浄機を活用し、臭いが充満しないようこまめな換気を心がけましょう。
- どうしても臭いが気になる場合の最終手段は?
-
外壁塗装の臭いは、完全に防ぐことが難しいですが、どうしても耐えられない場合は、管理会社や施工会社に相談し、対策を取ってもらうことができます。場合によっては、臭いの少ない塗料への変更や、一部スケジュールの調整が可能なこともあるため、早めに相談するのが良いでしょう。
外壁塗装の臭いは数日〜1週間程度続くことが多く、塗料の種類や環境によっても違いがあります。



もし、臭いがどうしても耐えられない場合は、管理会社や施工業者に相談してみましょう。
マンション外壁塗装で部屋が臭いときのポイント総括
記事のポイントを、まとめます。
- 外壁塗装の臭いは、塗料の成分や揮発性有機化合物(VOC)によるもの
- 油性塗料は水性塗料よりも臭いが強く、長く残りやすい
- 換気扇を回すと、外の臭いを部屋に引き込むことがある
- 窓を2カ所開け、風の通り道を作ると換気が効率的になる
- 活性炭入りの消臭剤や空気清浄機が、臭い対策に有効
- 塗料の臭いは布製品に染み込みやすく、こまめな洗濯が必要
- 梅雨や冬場は乾燥が遅く、臭いが長引く傾向がある
- ペットや赤ちゃんは、塗料の臭いに敏感でリスクもある
- 外壁塗装期間中は室内干しや、コインランドリーの利用が推奨される
- 臭いがひどい場合は、一時的にホテルなどへ避難する選択肢もある
- 工事前に管理会社や施工業者と、臭い対策について相談することが重要
- 水性塗料は比較的臭いが少なく、乾燥後はほぼ無臭になる
- 塗装後の臭いが2週間以上続く場合は、施工業者に相談するべき
- 酢水や重曹を使った拭き掃除が、消臭に効果的
【参考】
>>外壁塗装助成金が嘘という真相?制度の仕組みや悪質業者の手口と対策
>>外壁塗装のハウスメーカー費用相場って?失敗しない業者選びのコツ
>>ヌリカエは口コミでの評判が話題?利用者の本音と業者選びのコツ
>>外壁塗装業者に差し入れしなかったのは失礼?本音や実情を徹底解説