両面テープで手軽に取り付けたはずのインターホンが、気づいたら落ちていたという経験はありませんか?
この記事では、インターホンの両面テープが剥がれる原因から、インタホーンに両面テープを使うメリットデメリット、そして賃貸のドアホンに両面テープはNGなのかといった疑問まで、幅広く解説します。
さらに、でこぼこの壁やコンクリートの壁にドアホンは取り付けられるのか、その際のインターホンの適切な取り付け方、屋外で強力なおすすめの両面テープもご紹介します。

インターホンをマグネットでつけるのは可能かという点や、今売れている人気のインターホンについても触れていきますので、失敗や後悔のないインターホン設置の参考にしてください。
【記事のポイント】
1.インターホンが、両面テープで落ちる主な原因
2.壁の材質(凹凸やコンクリート)に合わせた、設置方法
3.賃貸物件で、両面テープを使用する際の注意点
4.屋外でも剥がれにくい、強力な両面テープの選び方
インターホンが両面テープで落ちる原因と注意点


- インターホンの両面テープが剥がれる原因
- インタホーンに両面テープを使うメリットデメリット
- 賃貸のドアホンに両面テープはNG?
- でこぼこの壁にインターホンを取り付けるコツ
- コンクリートの壁にドアホンは取り付けられる?
インターホンの両面テープが剥がれる原因


両面テープで固定したインターホンが落下してしまうのには、主に3つの原因が考えられます。
貼り付け方法の問題
第一に、「貼り付け方法の問題」です。接着面の汚れや油分、水分を十分に拭き取らずにテープを貼ると、粘着力が著しく低下します。また、テープを貼り付けた後の圧着が不十分な場合も、本来の性能を発揮できずに剥がれやすくなります。
設置環境の問題
第二に、「設置環境の問題」が挙げられます。特に屋外に設置する場合、雨風や紫外線、夏冬の激しい温度変化に常にさらされることになります。これらの要因は両面テープの粘着剤を劣化させ、時間をかけて接着力を弱めていくのです。
使用しているテープ自体の問題
そして第三に、「使用しているテープ自体の問題」です。屋内用のテープを屋外で使用したり、インターホンの重量や壁の材質に適していないテープを選んだりすると、早期に剥がれてしまいます。



テープにも寿命があり、経年劣化によって粘着力が落ちることも理解しておく必要があります。
インタホーンに両面テープを使うメリットデメリット


インターホンの設置に両面テープを使用することには、メリットデメリットの両方が存在します。
メリット
最大のメリットは、「その手軽さ」です。壁にドリルで穴を開ける必要がなく、特別な工具や専門知識がなくても、誰でも短時間で設置を完了できます。
これにより、業者に依頼する費用を節約できる点も大きな利点です。賃貸物件などで壁を傷つけたくない場合にも、有力な選択肢となります。
デメリット
一方で、最も大きなデメリットは、前述の通り「剥がれ落ちる危険性」があることです。特に屋外では、環境要因によるテープの劣化が進みやすく、落下のリスクが高まります。
また、強力な両面テープほど、剥がした際に粘着剤が壁に残ってしまったり、壁の塗装や素材を傷つけてしまったりする可能性があります。



これにより、特に賃貸物件では原状回復費用を請求されるケースも考えられます。
賃貸のドアホンに両面テープはNG?


賃貸物件のドアや外壁に両面テープでインターホンを設置することは、原則として推奨されません。その理由は、退去時の原状回復義務にあります。
強力な両面テープを剥がす際に、ドアの塗装が一緒に剥がれてしまったり、壁紙が破れてしまったりする恐れがあります。また、きれいに剥がせずに粘着剤の跡が残ってしまった場合も、修繕費用を請求される可能性があります。
どうしても両面テープを使用したい場合は、事前に管理会社や大家さんに許可を取ることが不可欠です。
許可が得られた場合でも、「きれいにはがせる」タイプのテープを選ぶ、設置前に目立たない場所でテストを行うなどの配慮が求められます。





万が一のリスクを避けるためには、既存のドアスコープを活用するタイプや、工事不要の他の設置方法を検討するのが賢明な判断と言えます。
でこぼこの壁にインターホンを取り付けるコツ


吹き付け塗装やサイディングなど、表面がでこぼこした外壁にインターホンを両面テープで直接貼り付けるのは非常に困難です。テープと壁の間に隙間ができてしまい、十分な接着面積を確保できないため、すぐに剥がれ落ちてしまいます。
このような壁に取り付けるためのコツは、まず平滑な下地を作ることです。
例えば、インターホンの取り付けプレートより一回り大きいアルミ板や樹脂プレートを用意します。このプレートを、屋外用の強力な接着剤やシーリング材で壁のでこぼこを埋めるようにして貼り付けます。接着剤が完全に硬化したら、その平らなプレートの上に両面テープでインターホンを固定するのです。
この方法であれば、接着面積を最大限に確保できるため、安定した固定が可能になります。



また、最近では「ざらざら面用」を謳った屋外対応の強力両面テープも市販されているため、壁の凹凸の程度によっては、そのような製品を試してみるのも一つの手です。
コンクリートの壁にドアホンは取り付けられる?


コンクリートの壁にドアホンを取り付ける場合、両面テープでの固定は極めて難しいと考えられます。コンクリートの表面は多孔質で、細かい粉塵が付着していることが多く、両面テープの粘着剤がうまく機能しないためです。
最も確実な方法は、電動の振動ドリルとコンクリート用のドリルビットを使って下穴を開け、カールプラグ(アンカー)を打ち込んでからビスで固定する方法です。この作業には専門の工具が必要であり、DIYに慣れていない方には難易度が高いかもしれません。
もし工具がない場合、コンクリート用の強力な接着剤を利用するという選択肢もあります。この場合も、接着面の清掃を徹底し、接着剤が完全に硬化するまでインターホンをテープなどで、仮固定しておく必要があります。


ただし、一度接着剤で固定すると取り外しは困難になるため、位置決めは慎重に行わなければなりません。



安全と確実性を最優先するなら、専門の業者に依頼することを検討するのが良いでしょう。
インターホンが両面テープで落ちるのを防ぐ方法


- インターホンの適切な取り付け方
- 屋外で強力なおすすめの両面テープ
- インターホンをマグネットでつけるのは可能?
- 今売れている人気のインターホン
- インターホンの両面テープに関するよくある質問
インターホンの適切な取り付け方


インターホンを両面テープで落ちないように取り付けるには、正しい手順を踏むことが鍵となります。
接着面の徹底的な清掃
まず最も大切なのは、「接着面の徹底的な清掃」です。壁の取り付け位置を中性洗剤やアルコールを含ませた布で拭き、ホコリ、油分、水分を完全に取り除いてください。その後、表面が完全に乾くまで待ちます。
両面テープ取り付けプレート裏面に
次に、両面テープをインターホンの取り付けプレート裏面に、隙間なく貼り付けます。このとき、テープをケチらず、十分な面積に貼ることが重要です。
所定の位置に押し付ける
そして、壁の所定の位置に強く押し付けます。ただ貼るだけでなく、指や手のひらで30秒〜1分ほど、均等に力をかけて圧着してください。この圧着作業が、粘着力を最大限に引き出します。



多くの強力両面テープは、貼り付け後24時間程度で本来の接着強度に達するため、その間はなるべく触ったり力を加えたりしないようにしましょう。
屋外で強力なおすすめの両面テープ


屋外の過酷な環境でインターホンを確実に固定するためには、テープ選びが非常に重要です。以下の特徴を持つ製品を、選ぶことを推奨します。
選ぶポイント | 解説 |
---|---|
基材の種類 | 柔軟性があり、壁の細かな凹凸にも追従しやすい「アクリルフォーム」基材がおすすめ。 |
耐候性・耐水性 | 「屋外用」「外壁面用」と記載された製品を選ぶと、紫外線や雨風に強く劣化しにくい。 |
使用温度範囲 | -20℃~80℃など、日本の気候に対応できる広い温度範囲の製品が安心。 |
凹凸面への対応 | 「粗面用」や「ざらざら面OK」と記載された製品なら、吹き付け壁などにも確実に接着できる。 |
具体的な製品としては、スリーエム(3M)の「Scotch 強力両面テープ 外壁面用」や、その他メーカーから出ている「VHBテープ」などが高い実績と信頼性を持っています。







ホームセンターやオンラインストアで、これらの条件に合う製品を探してみてください。
インターホンをマグネットでつけるのは可能?


玄関ドアが鉄製など、磁石がつく素材であれば、マグネットでインターホンを取り付けることは物理的に可能です。
この方法のメリットは、何といっても取り外しが非常に簡単なことです。両面テープのように跡が残る心配がなく、賃貸物件でも気兼ねなく設置できます。
ただし、いくつかのデメリットも存在します。
ドアの開閉による衝撃で、インターホンの位置がずれたり、落下したりする危険性があります。
また、市販されているインターホンにはマグネット取り付けを想定した製品はほとんどないため、自分で強力なネオジム磁石などをインターホンの裏面に接着するといった、DIYが必要になります。
その磁石の固定には、結局のところ強力な両面テープや接着剤が必要となるでしょう。



確実な固定という観点からは、やや不安定な方法と言わざるを得ません。
今売れている人気のインターホン


現在、インターホンの市場で人気を集めているのは、配線工事が不要な「ワイヤレステレビドアホン」です。特に、パナソニックやアイホンといった大手メーカーの製品が支持されています。
これらの製品が人気の理由は、設置の手軽さにあります。玄関子機は乾電池で駆動し、室内親機との間は無線で通信するため、面倒な配線工事が一切不要です。そのため、これまでインターホンがなかった住宅や、配線の引き直しが難しい古い住宅でも簡単に導入できます。
メーカー | モデル名(例) | 主な特徴 |
---|---|---|
パナソニック | VS-SGZ20L | ワイヤレス接続、録画機能、電池セーブ機能 |
アイホン | JS-12E | テレビドアホン、録画機能付き、シンプル操作 |




多くのモデルには、留守中の来訪者を自動で録画する機能が搭載されており、防犯性能の向上にもつながります。



価格も10,000円台からと手頃なものが多く、DIYで設置できる手軽さが、多くのユーザーに選ばれる理由となっています。
インターホンの両面テープに関するよくある質問


ここでは、インターホンの両面テープ設置に関する、よくある質問とその回答をまとめました。
- テープを剥がした後のベタベタはどうすれば取れますか?
-
市販のシール剥がしスプレーを使用するのが最も効果的です。ただし、壁の材質によっては塗装を傷めたり、シミになったりする可能性があるので、必ず目立たない場所で試してから使用してください。また、消しゴムでこすったり、中性洗剤を染み込ませた布で拭き取ったりする方法も有効な場合があります。
- テープの防水性は大丈夫ですか?
-
屋外で使用する場合は、必ず「屋外用」や「耐候性」「耐水性」を明記している製品を選んでください。これらの製品は、雨や湿気に強い粘着剤を使用しています。ただし、テープ自体に防水性があっても、インターホン本体と壁の隙間から水が浸入し、配線部分に影響を与える可能性があります。必要に応じて、防水カバーの設置や、隙間をシーリング材で埋めるなどの対策を検討しましょう。
- どのくらいの重さまで耐えられますか?
-
耐荷重は、使用する両面テープの製品パッケージに記載されています。インターホン本体の重量を確認し、十分な余裕を持った耐荷重のテープを選んでください。一般的に、厚みのあるアクリルフォーム基材のテープは、高い耐荷重を持つ傾向があります。



よくあるQ&Aも、参考にしてください。
【総括】インターホンが両面テープで落ちる問題を解決
この記事では、インターホンが両面テープで落下する問題について、その原因から具体的な対策までを解説しました。最後に、重要なポイントをまとめます。
- インターホンが落ちる主な原因は、「貼り付け方法」「設置環境」「テープの選定」
- 両面テープでの設置は手軽だが、落下や壁を傷つけるリスクがある
- 賃貸物件での使用は、原状回復義務があるため原則非推奨
- 使用前に管理会社や、大家さんへの確認が賢明
- 凹凸のある壁には、平滑な下地プレートを設置するのが効果的
- コンクリート壁へのテープ固定は難しく、ビス止めや接着剤が基本
- 取り付け前には、接着面の清掃と脱脂を徹底する
- 貼り付け後は、全体を強く均等に圧着することが重要
- 約24時間は触らずに養生することで、接着力が最大化する
- 屋外では必ず、「屋外用」「耐候性」のあるテープを選ぶ
- 基材は、柔軟なアクリルフォームがおすすめ
- 使用温度範囲が、日本の気候に適しているか確認する
- 工事不要のワイヤレスインターホンも、人気の選択肢
- ワイヤレスタイプは、配線が不要でDIY設置が容易
- 安全と確実性を最優先する場合は、専門業者への依頼も検討する
【参考】
>>ポスト一体型のインターホン交換方法って?基礎知識や費用と注意点
>>インターホンとドアホンの違いとは?用途や特徴と失敗しない選び方
>>スマホ連動の後付けインタホーンをマンションに最適な設置と活用法
>>インターホンがならないようにするには?設定や静音対策の完全ガイド
>>インターホンが別の部屋で聞こえない?原因と最適な解決策を徹底解説
>>古いタイプのインターホンは簡単に交換できる?費用や方法を徹底解説
>>インターホンを何回も鳴らす理由って?警察への通報や対処法を解説
>>インターホンのブレーカーが落ちる原因は?対処法と交換時の注意点