キッチンシンクの継ぎ目のカビを完全除去できる？掃除法＆予防策とは

キッチンのシンク、特にカウンターとの継ぎ目にできた黒いカビに、頭を悩ませていませんか？掃除してもすぐに再発するその頑固なカビは、見た目が不快なだけでなく、衛生面でも心配になります。

この記事では、まずキッチンシンクの頑固なカビの原因と、特にカビが生えやすいシンクの場所について深掘りします。

その上で、基本的なカビの落とし方から具体的な予防策、そして見落としがちなキッチンシンクの継ぎ目掃除で大切なポイントまで、徹底的に解説。素材ごとの違い、例えば人工大理石の継ぎ目の効果的な掃除方法にも、触れていきます。

さらに、日々の手入れを楽にするキッチンシンクの継ぎ目の汚れを防止するコツや、そもそも継ぎ目にコーキングは必要なのか、古くなったコーキングの剥がし方といった、一歩進んだメンテナンス方法もご紹介。

【記事のポイント】
1.シンクの継ぎ目に、カビが発生する根本的な原因
2.素材や場所に応じた、具体的なカビの除去方法
3.カビの再発を防ぐための、効果的な予防策と日常の工夫
4.自分で対処できない場合の、専門業者選びのポイント

キッチンシンクの継ぎ目のカビ…原因と対策を解説

• キッチンシンクの頑固なカビの原因とは？
• 特にカビが生えやすいシンクの場所
• 基本的なカビの落とし方と予防策とは？
• キッチンシンクの継ぎ目掃除で大切なポイント
• 人工大理石の継ぎ目の効果的な掃除方法

キッチンシンクの頑固なカビの原因とは？

キッチンシンクの継ぎ目に発生する頑固なカビの正体は、主に「黒カビ」と呼ばれる微生物です。この黒カビが繁殖するには、いくつかの条件が揃う必要があります。

その理由は、カビが「湿度」「温度」「栄養源」「酸素」の、4つの要素が揃った環境を好むためです。キッチンシンク周りは、この条件が非常に満たされやすい場所と言えます。

具体的には、調理や洗い物で常に水が使われるため湿度は80%以上になりやすく、20～30℃というカビが最も活発になる温度も保たれがちです。さらに、食材のカスや油汚れ、石けんカスなどがカビの絶好の栄養源となります。

これに空中の酸素が加わることで、カビにとって最高の繁殖環境が整ってしまうのです。

特にシンクとカウンターの継ぎ目は、水分や汚れが溜まりやすい溝状になっているため、一度カビが発生すると根を深く張ってしまい、表面をこするだけでは落ちない頑固な汚れへと発展します。

特にカビが生えやすいシンクの場所

キッチンシンク全体がカビの温床になり得ますが、中でも特にカビが発生しやすい要注意箇所がいくつか存在します。これらの場所を把握しておくことで、効率的な掃除と予防が可能になります。

シンクとカウンターの継ぎ目（コーキング部分）

この記事の主題でもある「シンクとカウンターの継ぎ目」は、最もカビが発生しやすい場所の一つです。シリコンコーキングで埋められていることが多いこの部分は、ゴムのように弾力があり、表面に微細な凹凸があるため汚れが付着しやすくなっています。

水分が長時間留まりやすく、一度カビが根を張ると内部まで浸透してしまい、除去が困難になります。

蛇口・水栓金具の根元

「蛇口の根元」も、常に水がかかり、水滴が残りやすい場所です。ハンドルの周りや吐水口の内部など、複雑な形状をしているため掃除が行き届きにくく、気づいたときには黒カビがびっしりと生えていることも少なくありません。

排水口周りとゴミ受け（三角コーナー）

排水口周りは、食材カスや油、洗剤が常に流れるため、カビの栄養源が豊富です。ゴミ受け（バスケット）やその下の排水トラップは、湿度と汚れが常にあり、ヌメリと共に黒カビが繁殖します。また、「三角コーナー」を置いている場合、その底面やシンクとの接地面は湿気がこもり、カビの温床となりがちです。

シンクの下の収納スペース

意外な盲点となりがちなのが、「シンク下の収納スペース」です。この場所は配管からの湿気や、シンクとの温度差による結露で湿度が高くなりやすい傾向にあります。扉を閉め切っているため通気性も悪く、暗い環境がカビの繁殖を助けてしまいます。

基本的なカビの落とし方と予防策とは？

シンクに発生してしまったカビは、その程度に応じて適切な方法で除去する必要があります。ここでは、ご家庭で実践できる基本的なカビの落とし方と、再発を防ぐための予防策について解説します。

カビの落とし方：塩素系漂白剤の活用

発生して時間が経ち、黒ずみが目立つ頑固なカビには、塩素系漂白剤（キッチンハイターやカビキラーなど）が最も効果的です。

その理由は、塩素系漂白剤にはカビの細胞を破壊する殺菌効果と、黒い色素を分解する漂白効果の両方があるためです。

具体的な方法としては、まずカビ以外の油汚れなどを中性洗剤で洗い流しておきます。次に、カビが発生している箇所に塩素系漂白剤を直接スプレーするか、塗布します。

このとき、液体が垂れてしまう垂直な面や継ぎ目には、漂白剤を染み込ませたキッチンペーパーを貼り付け、その上からラップで覆う「パック法」が有効です。これにより、漂白剤が長時間カビに密着し、成分が浸透しやすくなります。

製品の指示に従い15分〜30分ほど放置した後、水で十分に洗い流してください。ただし、塩素系漂白剤は刺激が強く、酸性タイプの製品と混ざると有毒ガスが発生するリスクがあるため、必ず単独で使用し、換気を十分に行うことが大切です。また、肌に触れないようゴム手袋を着用しましょう。

カビの予防策：乾燥と清掃の習慣化

カビを予防する上で最も大切なのは、前述したカビの発生条件である「湿度」「栄養源」を、断つことです。

これを実現するためには、毎日のちょっとした習慣が鍵となります。例えば、キッチンの使用後には、シンク周りの水滴を乾いた布で拭き取ることを習慣にしましょう。水分を残さないだけで、カビの繁殖を大幅に抑制できます。

また、食器洗いのついでに、スポンジに中性洗剤をつけ、シンク全体や排水口を軽く洗うだけでも、カビの栄養源となる汚れの蓄積を防げます。

キッチンシンクの継ぎ目掃除で大切なポイント

キッチンシンクの継ぎ目を掃除する際には、効果を最大化し、かつ素材を傷めないためにいくつかのポイントを押さえておく必要があります。

掃除を始める前の準備

まず、掃除を始める前準備として、継ぎ目周辺の汚れをしっかりと落とすことが大切です。油汚れや食材カスが残っていると、カビ取り剤がカビに直接作用するのを妨げてしまいます。台所用中性洗剤とスポンジ、あるいは古い歯ブラシを使って、溝の汚れを丁寧にかき出してから、カビ取り作業に移りましょう。

カビ取り剤を効果的に使用

次に、カビ取り剤を効果的に使うための工夫です。前述の通り、塩素系漂白剤を使う場合は「パック法」が非常に有効です。キッチンペーパーをこより状にして継ぎ目に置き、そこに漂白剤を染み込ませることで、薬剤がしっかりとどまり、カビの根元まで浸透します。

ここで注意したいのが、素材への配慮です。

ステンレスシンクの場合、塩素系漂白剤に長時間触れると変色やサビの原因になることがあります。放置時間は製品の指示を守り、長くても30分程度に留め、最後は大量の水で洗剤成分を完全に洗い流してください。

もし爪などでこするとポロっと取れるような黒い塊がある場合、それはカビがコーキング材を劣化させているサインかもしれません。無理に剥がすと防水性が損なわれる可能性があるため、深追いは禁物です。

人工大理石の継ぎ目の効果的な掃除方法

近年、人気の高い「人工大理石のシンク」は、ステンレスとは異なる注意点があります。見た目の美しさを損なわずに継ぎ目の汚れを落とすためには、素材の特性を理解した掃除方法が求められます。

人工大理石は、主にアクリル樹脂やポリエステル樹脂でできており、ステンレスに比べて柔らかく、酸やアルカリ性の強い洗剤に弱いという特徴があります。

このため、塩素系漂白剤やクレンザーの使用は、変色や表面のツヤを失う原因となる可能性があるため、原則として避けるのが無難です。

人工大理石の掃除方法

では、どのように掃除すればよいのでしょうか。まず、日常的な汚れや軽いカビであれば、台所用中性洗剤を柔らかいスポンジにつけて、優しく洗うことで十分に落とせます。

もし中性洗剤で落ちない黒ずみができてしまった場合は、酸素系漂白剤（粉末タイプ）を試す方法があります。ペースト状に練った酸素系漂白剤をカビの部分に塗り、しばらく放置してから洗い流します。塩素系に比べて作用は穏やかですが、素材へのダメージを抑えつつ除菌・漂白が期待できます。

また、商品によってはメラミンスポンジやナイロンたわしで軽くこすることが許可されている場合もありますが、これは表面をわずかに研磨する方法です。目立たない場所で試してから行うようにし、強くこすりすぎると傷がついて逆効果になるため注意が必要です。

キッチンシンクの継ぎ目のカビを防ぐ専門的な知識

• キッチンシンクの継ぎ目の汚れを防止するコツ
• キッチンシンクの継ぎ目にコーキングは必要？
• キッチンシンクのコーキングの剥がし方
• キッチンクリーニングでおすすめの業者
• キッチンシンクの継ぎ目のカビでよくある質問

キッチンシンクの継ぎ目の汚れを防止するコツ

一度きれいにしたシンクの継ぎ目、その美しさをできるだけ長く保ちたいものです。ここでは、日々の少しの工夫で継ぎ目の汚れを、効果的に防ぐコツをご紹介します。

水分を拭き取る

最も簡単で効果的なのは、汚れやカビの発生原因を根本から断つことです。具体的には、キッチンの使用後に「水分を拭き取る」習慣を徹底することです。乾いた布やマイクロファイバークロスで継ぎ目部分の水分をサッと拭くだけで、カビが繁殖するために不可欠な湿度を奪うことができます。

マスキングテープの活用

次に、汚れの付着を防ぐアイテムの活用もおすすめです。最近では、コーキング部分に貼るだけでカビや汚れを防ぐ「マスキングテープ」が人気です。デザイン性の高いものも多く、汚れたらテープを貼り替えるだけで掃除の手間が大幅に省けます。

テープを貼る際は、事前に継ぎ目をきれいに掃除し、完全に乾燥させてから貼ることが、剥がれにくくするポイントです。

防カビ効果のコーティング剤を塗布

さらに、市販の防カビ効果のあるコーティング剤を塗布する方法もあります。シンク全体をきれいにした後にスプレーしたり塗ったりするだけで、撥水効果で水や汚れを弾き、カビの発生を抑制します。効果の持続期間は製品によって異なりますが、数ヶ月から長いものでは数年間効果が続くタイプもあり、大掃除の頻度を減らすのに役立ちます。

キッチンシンクの継ぎ目にコーキングは必要？

結論から言うと、キッチンシンクとワークトップ（天板）の継ぎ目には、コーキングが不可欠です。

その主な理由は、水の侵入を防ぐためです。シンクとワークトップの間には、構造上わずかな隙間が存在します。もしこの隙間がコーキングで塞がれていないと、洗い物などで飛び散った水が内部に侵入してしまいます。

水が内部に入り込むと、キャビネットの木材を腐らせたり、見えない場所でカビを大繁殖させたりする原因となります。これは不衛生であるだけでなく、住宅の構造自体にダメージを与え、資産価値を下げてしまうことにも繋がりかねません。

また、コーキングはシンクとワークトップを固定し、振動を吸収する役割も担っています。これにより、使用時の安定感を高め、部材の劣化を防いでいるのです。

使用されるコーキング材には、防カビ剤が配合された「防カビタイプ」のシリコンシーラントが一般的です。ただし、この防カビ効果も永久的ではなく、経年劣化（一般的に寿命は5～10年）や使用環境によって効果は薄れていきます。

キッチンシンクのコーキングの剥がし方

古くなり、カビで黒ずんだコーキングは、新しいものに打ち替えることで見た目も衛生状態も劇的に改善します。ここでは、DIYでコーキングを剥がす際の基本的な手順と注意点を解説します。

準備するもの

• カッターナイフ
• スクレーパー（ヘラ）
• マスキングテープ
• コーキング剥がし剤（必要に応じて）

剥がし方の手順

コーキングの剥離作業は、カッターナイフを使うため十分注意してください。また、シンクやカウンターを傷つけてしまう、リスクも伴います。

キッチンクリーニングでおすすめの業者

ご自身での掃除ではどうしても落とせない頑固なカビや、コーキングの打ち替えなど専門的な作業が必要な場合は、プロのハウスクリーニング業者に依頼するのが賢明な選択です。ここでは、インプットされた情報に基づき、代表的な4つの業者を紹介します。

業者名	特徴	料金目安（洗面所）	おすすめな人
ナックダスキン	大手ダスキンの高品質。メニューが豊富。	10,340円	大手の安心感を求める人
ユアマイスター	比較して選べるマッチング型。	7,000～9,000円	コスパ重視で選びたい人
おそうじ革命	追加料金なし・駐車場代無料。	8,250円	価格重視・エコ志向の人
カジタク	イオングループ運営。ネット予約可。	水回りセットがお得	信頼重視・ネット予約派

なお、上記の料金はデータベースにあった「洗面所クリーニング」の参考価格であり、キッチンシンク単体やコーキング打ち替えの料金は各社で異なります。

正確な料金については、必ず各社の公式サイトで見積もりを取るようにしてください。

ご紹介した4つの業者の口コミやメリットデメリット、選ばれる理由や特徴などを下記の記事で徹底解説しています。是非、参考にしてください。

【参考】
>>ナックダスキンの評判ってどうなの？口コミ・料金・サービス内容とは
>>ユアマイスターの口コミを徹底解説！後悔しない業者選びのコツとは
>>おそうじ革命の口コミからわかる本音！利用者の評価と選ばれる理由
>>カジタクの口コミで発覚した評判の声とは！選ばれる理由や特徴を解説

キッチンシンクの継ぎ目のカビでよくある質問

ここでは、キッチンシンクの継ぎ目のカビに関して、多くの方が抱く疑問についてQ&A形式でお答えします。

継ぎ目の素材がゴムなのかシリコンなのか分かりません。

キッチンシンクの継ぎ目に使われている弾力性のある素材は、一般的に「シリコンコーキング（またはシリコンシーラント）」です。ホームセンターなどでもこの名称で販売されています。ゴムパッキンが使われることもありますが、防水性や耐久性の観点から、現在は防カビ剤入りのシリコンコーキングが主流です。

カビキラーを使ってもカビが落ちません。どうすれば良いですか？

カビキラー（塩素系漂白剤）を使っても落ちない場合、カビがコーキングの内部深くまで根を張ってしまっている可能性が高いと考えられます。表面の色素は落ちても、内部の黒ずみは残ってしまうのです。

この状態になると、掃除で完全に除去するのは困難です。見た目をリセットするには、前述した「コーキングの打ち替え」が最も確実な解決策となります。

掃除でコーキングを剥がしてしまいました。どうすれば良いですか？

掃除中にコーキングの一部が剥がれてしまった場合は、放置せずに補修が必要です。剥がれた部分から水が浸入し、内部でカビが繁殖したり、キャビネットが腐食したりする原因になります。

小規模な剥がれであれば、部分的な補修も可能ですが、全体の劣化が進んでいるサインでもあるため、できればその機会に全体を新しく打ち替えることをおすすめします。DIYに自信がなければ、専門業者に相談しましょう。

コーキングの黄ばみもカビですか？

コーキングの黄ばみは、カビが原因の場合もありますが、多くは経年劣化によるものです。シリコン素材自体が紫外線や熱、油などの影響で化学変化を起こし、変色してしまうのです。

この経年劣化による黄ばみは、残念ながら掃除や漂白で元に戻すことはできません。これもコーキングの寿命のサインであり、美観を取り戻すには打ち替えが必要となります。

【総括】キッチンシンクの継ぎ目のカビは早めの対処を

この記事では、キッチンシンクの継ぎ目に発生するカビについて、その原因から掃除方法、予防策、さらには専門的なメンテナンスに至るまで詳しく解説してきました。最後に、重要なポイントを改めてまとめます。

• シンクの継ぎ目のカビは、湿気と汚れが主な原因
• カビの栄養源は食材カスや油汚れ、石けんカス
• 日常的に使用後は、水滴を拭き取ることが予防の基本
• 軽度のカビには、台所用中性洗剤が有効
• 根深い黒カビには、塩素系漂白剤のパックが効果的
• 漂白剤使用時は、換気とゴム手袋の着用を徹底する
• 酸性タイプの洗剤と混ぜるのは、絶対に避ける
• ステンレスは、漂白剤の長時間の使用に注意が必要
• 人工大理石は、強い薬剤や研磨剤を避け中性洗剤で洗う
• 継ぎ目の掃除前には、まず周辺の汚れを落とす
• 汚れ防止には、防カビマスキングテープが手軽でおすすめ
• コーキングは、水の侵入を防ぐために不可欠なもの
• カビが内部まで浸透した場合や、劣化が見られる場合は打ち替えを検討
• コーキングの打ち替えはDIYも可能だが、専門業者への依頼が安心
• 自分で対処できない頑固な汚れは、ハウスクリーニング業者に相談する

【参考】
>>システムキッチン引き出しの臭いの原因って？掃除と収納のコツとは
>>白いシステムキッチンは失敗する？注意点や後悔しない選び方とは
>>システムキッチンの化粧板はがれの原因…補修方法やメンテナンスとは
>>システムキッチン引き出しレールの修理方法？道具や手順と費用相場
>>システムキッチンに食洗機はいらない？後悔しない判断基準と選び方
>>システムキッチン包丁差しの外し方って？掃除や交換＆収納のコツとは