ある日突然、キッチンやシャワーからのお湯の出が悪い、なんだか水圧が弱いな感じたことはありませんか?給湯器のリモコンにエラーは出ていないのに、お湯だけが出ない状態だと、「いよいよ故障かな?」「修理代はいくらかかるんだろう…」と、本当に困ってしまいますよね。
その症状、もしかすると高額な修理を必要としない、「給湯器のストレーナー詰まり」が原因かもしれません。
でも、ストレーナーの場所がどこにあるのか、自分で掃除できるものなのか、フィルターが固くて回らない時はどうすればいいのか。また、リモコンに表示されるエラーコードの111や632と関係があるのか、もし業者に頼む場合の料金(費用)はいくらなのかなど、気になることが多いかなと思います。
ジローこの記事では、給湯器のストレーナー詰まりに関する様々な疑問について、DIYの手順から専門家への依頼の判断基準まで、分かりやすく掘り下げていきます。
【記事のポイント】
1.ストレーナーの場所と、詰まりのサイン
2.DIYでの具体的な、掃除手順と注意点
3.エラーコードと、詰まりの本当の関係
4.業者に依頼する、判断基準と費用目安
給湯器ストレーナー詰まりの症状と原因
まず、問題のストレーナーとは何なのか、そして詰まるとどんな症状が出るのか、その原因はどこにあるのかを見ていきましょう。お湯が出ない理由は様々ですが、ストレーナー詰まりには特有のサインがあります。ここを理解するのが、解決への第一歩ですね。
- ストレーナーの場所はどこ?
- お湯が出ない?詰まりの症状
- 詰まりの主な原因はサビや工事
- エラー表示と詰まりの関係性
- エラー111は点火不良
- エラー632は浴槽フィルターの詰まり
ストレーナーの場所はどこ?


給湯器のストレーナーと聞いても、ピンとこない方が多いかもしれません。それもそのはず、多くの場合「水抜き栓(みずぬきせん)」と呼ばれる部品と、一体化しているからなんです。
ストレーナーの役割は、水道水に含まれる細かなゴミ、砂、あるいは配管から出たサビなどをキャッチする「フィルター」「ゴミ受け」です。水道水が給湯器本体に入る、一番最初の関所のようなものですね。
これがなぜ重要かというと、給湯器内部には水量センサーや熱交換器、ポンプといった非常に精密な部品がたくさん使われているからです。もしストレーナーがなく、サビや砂がそのまま内部に入り込んだら…と考えると、故障の原因になることは想像に難くありません。ストレーナーは、こうした異物から給湯器本体を守る、大切な防波堤なんですね。
では、その場所ですが、通常は給湯器本体(屋外設置が多いですね)の真下を見てみてください。いくつかの配管が、接続されているはずです。
ストレーナー(水抜き栓)の見つけ方
ガス給湯器やエコキュートの本体の下側、配管が接続されている部分に注目します。
ガス管(細くて黄色いラインが入っていることが多い)や、お湯が出ていく給湯管(触ると熱い)とは別に、水道メーターから繋がっている「水の入り口」の管です。水という目印のマークが付いていたり、給水元栓(止水栓)と呼ばれるバルブが設置されている管がそれです。
この給水配管が給湯器本体に接続されているあたりに、キャップ状の部品があります。これが「水抜き栓(ストレーナー)」です。
手で回せるようになっているタイプもありますが、多くはコインやマイナスドライバーを差し込むための「溝(切り欠き)」があるのが特徴です。
機種によって形状や位置は異なりますが、まずは「給水管の入り口にある、溝が切られたキャップ」と覚えておくと、分かりやすいかなと思います。



どうしても見つからない場合は、お使いの給湯器の取扱説明書を確認してみてくださいね。
お湯が出ない?詰まりの症状


ストレーナーが詰まり始めると、非常に特徴的な症状が出ます。これを覚えておくと、他の不具合と切り分けやすくなりますよ。
最も多く、そして初期に現れる症状が、「家中の蛇口で、お湯だけ勢いがなくなる(水圧が低下する)」というものです。
例えば、キッチンで洗い物をするとき、水は勢いよく出るのに、お湯側にレバーをひねった途端にチョロチョロ…となったり、シャワーの勢いが明らかに弱くなったりします。この「水は平気なのに、お湯だけが弱い」というのが最大のポイントです。
これは、給湯器の入り口(ストレーナー)で水の供給量が物理的に堰き止められているため、お湯を作るための十分な水が送られていないことを示しています。
詰まりがさらに進行し、フィルターが完全に目詰まりすると、給湯器の動作に必要な最低限の水量(流量)を確保できなくなります。その結果、給湯器は水が流れていないと判断し、安全装置が働いて点火(着火)しなくなります。結果として、お湯がまったく出ない状態になることもあります。
症状の切り分け方(診断ガイド)
1.家全体の「お湯だけ」が弱い
ストレーナー詰まりの、可能性大です。給湯器の大元で、水が絞られていると考えられます。
2.特定の蛇口(例:洗面所)だけお湯も水も弱い
これは給湯器ではなく、その蛇口の先端にある「泡沫(ほうまつ)キャップ」の、フィルター詰まりの可能性が高いです。蛇口先端の網を外して、掃除してみてください。
3.家全体の「お湯も水も」弱い
これは、給湯器の問題ではありません。家全体の水道の元栓が絞られているか、地域的な断水・減圧の可能性があります。



また、詰まりの原因が後述する「サビ」である場合、水圧低下以外にも、お湯が赤茶色く濁ったり、金属が腐食したような「鉄くさい臭い」がするといった症状を伴うこともありますね。
詰まりの主な原因はサビや工事
では、なぜストレーナーは詰まってしまうのでしょうか。原因が分かれば、予防にもつながります。主な原因は、大きく分けて3つ考えられます。
原因1:配管の経年劣化(サビ)
お住まいの築年数が古い場合、特に築20年、30年と経過した家屋では、水道管に鉄管(鋼管)が使われていることがあります。鉄である以上、内部のサビは避けられません。
この配管内部のサビが徐々に剥がれ落ち、水の流れに乗って給湯器の入り口まで運ばれ、最後の関所であるストレーナーに集積してしまうんですね。これが長年蓄積すると、フィルターを目詰まりさせてしまいます。
原因2:水質(水垢・井戸水)
一般的な水道水にも、カルシウムやマグネシウムといったミネラル分が含まれています。これらが給湯器の熱や時間の経過によって硬化し、「白い塊(水垢・スケール)」となって配管やストレーナーのフィルターに、強固に付着することがあります。
また、井戸水(地下水)を利用している地域では、通常の水道水よりも砂、微細な土砂、鉄分などを多く含む傾向があります。これらは当然、ストレーナーに詰まりやすい原因となります。
井戸水の場合、通常は「砂こし器」という専用の大型フィルターが給湯器の手前(井戸ポンプ側)に設置されています。もし給湯器のストレーナーが頻繁に詰まるようなら、問題は給湯器側ではなく、大元にある砂こし器が機能不全(目詰まりや破損)を起こしている可能性が極めて高いです。
その場合は、そちらの点検・清掃・交換が根本的な解決策になりますね。
原因3:外部要因(水道工事・断水)
実は、突然お湯の出が悪くなった場合、これが引き金になっているケースも非常に多いんです。
- 近所で水道工事があった
- マンションの貯水槽清掃で一時的に断水した
- 何かの理由で自宅の水道の元栓を閉開した
こうした出来事の直後からお湯の出が悪くなった場合、これが原因である可能性が非常に高いです。
これは、水道管内の水の流れが一時的に止まったり、逆流したり、急激に変化したりすることで、普段は配管の底に沈殿していたサビやゴミが一気に剥がれ、下流にある給湯器のストレーナーや蛇口のフィルターに流れ込むことによって発生します。



いわば、川底の泥が一気にかき混ぜられたような状態ですね。
エラー表示と詰まりの関係性
ここで多くの方が勘違いしやすい、非常に重要なポイントがあります。お湯が出ないからエラーコードが出ているはずとか、エラーが出たからストレーナーを掃除しなきゃと思いがちですが、実は違います。
ストレーナー詰まりの最大の兆候は、リモコンにエラーコードが出ていないにもかかわらず「お湯の勢いだけが弱くなる」ことです。給湯器自身は故障しているわけではなく、入ってくる水が少ないだけなので、エラーを出しにくいんですね。
もしリモコンに何らかのエラー(例えば「111」や「632」など)が表示されている場合、原因はストレーナー詰まり以外にある可能性が極めて高いです。この違いを知っておくのは、無駄な作業をしないためにも本当に重要ですよ。
症状と原因の切り分け(早見表)
| リモコンの表示 | 症状 / エラーの名称 | 給水ストレーナーの詰まりが原因か? |
|---|---|---|
| エラー表示なし | お湯の勢いだけが極端に弱い | 可能性が非常に高い(最優先で疑う) |
| エラー「111」(11) | 点火不良 | いいえ(ほぼ無関係) →ガス供給、給排気口、凍結をまず確認。 |
| エラー「632」(E632) | 循環不良(追い焚き不可) | いいえ(無関係) →浴槽の循環アダプター(別物)の詰まりを確認。 |
| エラー「103」など | 高圧異常 / 流量不足 | 可能性は低い(ゼロではない) →まずは配管の凍結を疑う。 |
(※エコキュートなどで「103」など流量不足に関連するエラーが出た場合、ストレーナーの完全な目詰まりが間接的な原因である可能性もゼロではありませんが、第一に疑うべきは配管凍結など他の要因です。)



この表で、ご自身の症状がどこに当てはまるか確認してみてください。
エラー111は点火不良
リモコンに「111」または「11」が点滅してお湯が出ない場合、これは「点火(着火)に失敗しました」というサインです。ストレーナー詰まりとは、ほぼ無関係ですね。
車で言えば、エンジンをかけようとしたけど火花が飛ばなかった、という状態です。水が流れてこない(ストレーナー詰まり)のではなく、火が点かない(点火不良)のが問題です。
この場合に確認すべきは、以下の点です。
1.ガスの供給は正常か?
ガスの元栓は、開いていますか?ガスメーター(マイコンメーター)が、(地震などで)遮断して赤く点滅していませんか?(その場合は復帰ボタンで復旧できます)LPガスなら、ガス切れは?
2.給排気口は塞がれていないか?
給湯器本体の給排気口(煙突やファン)の周りに、ビニール袋や枯れ葉、積雪などで塞がれていませんか?
3.(冬場の場合)配管が凍結していないか?
水自体が給湯器に、届いていない可能性もあります。



これらを確認しても復旧しない場合は、点火装置や制御基盤といった内部部品の経年劣化や故障が考えられますので、専門業者さんへの連絡が必要になります。
エラー632は浴槽フィルターの詰まり


「632」が表示されて追い焚きや自動湯はりができない場合、これはお湯の「循環」がうまくいっていないサインです。これも、給水ストレーナーとは全く関係ありません。
このエラーの原因のほとんどは、浴槽の中にある「循環アダプター」(追い焚き口の金属フィルター)の詰まりです。
給湯器はお風呂のお湯を一度吸い込み、温め直して浴槽に戻す(追い焚き)のですが、その吸い込み口である循環アダプターが髪の毛や湯垢で詰まると、お湯を吸い込めずに循環不良としてエラーが発生します。
掃除すべき場所は、給湯器本体の給水ストレーナーではなく、浴槽の中にある循環アダプター(追い焚き口)です。



フィルターを外して、使い古しの歯ブラシなどで掃除してみると、改善することがほとんどなのでお試しください。
給湯器ストレーナー詰まりの対処法
さて、エラーコードも出ておらず、お湯の勢いだけが弱いとなれば、いよいよストレーナー詰まりが濃厚です。ここでは、DIYでの清掃方法から、安全のためにプロに任せるべき判断基準まで、詳しく見ていきましょう。
- ストレーナーの掃除方法(DIY)
- 固くて回らない時の対処法
- 業者に依頼するかの判断基準
- 業者依頼する際の費用はどのくらい?
- 【総括】給湯器のストレーナー詰まりは予防が肝心
ストレーナーの掃除方法(DIY)


ストレーナーの詰まりは、多くの場合、ご自身での掃除(DIY)が可能です。作業自体は「栓を外して、フィルターを歯ブラシで洗って、元に戻す」というシンプルなものですが、手順を誤ると水漏れや部品破損につながるため、慎重に作業してくださいね。
準備:道具と必須の安全作業
まず、以下の道具を準備します。慌てないように、先に揃えておきましょう。
- 水抜き栓の溝に合うもの(大きめのマイナスドライバーやコイン)
- 使い古しの歯ブラシ(フィルター掃除用)
- 水を受けるための容器(バケツや洗面器)
- ゴム手袋(ケガ防止と衛生面)
- 雑巾、タオル(水漏れ確認や拭き取り用)
- (固い場合のみ)モンキーレンチ
そして、道具よりも最も重要なのが、安全確保のための準備作業です。ここを飛ばすと、大変なことになります!
【最重要】必須の準備作業(安全確保)
念のため、作業中に給湯器が作動しないようにします。
ストレーナー(水抜き栓)の近くにある、給水配管上のバルブやハンドルを、「時計回り(右回り)」に回らなくなるまで固く閉めます。
これを忘れると、ストレーナーを外した瞬間に水道水が噴き出し、水浸しになります。まさに大惨事です。必ず、必ず止水栓を閉めたことを確認してください。
※もし給湯器専用の止水栓が見つからない、または固着して回らない場合は、家全体の「水道の元栓」(通常、敷地内のメーターボックス内にあります)を閉める必要があります。ただし、これを閉めると家中の水(トイレ含む)が全て止まるため、事前に家族に周知してから作業してくださいね。
DIY清掃のステップ
準備が整ったら、いよいよ清掃開始です。落ち着いて進めましょう。
準備作業の通り、確実に閉まっていることを指差し確認します。
台所や洗面所など、家中の「お湯側」の蛇口をすべて全開にします。これは、給湯器と配管内に残っている水圧を抜く(残圧抜き)ためです。水がチョロチョロと出た後、止まります。これをやっておかないと、栓を外したときに残った水が勢いよく飛び出してくることがあります。
特定した水抜き栓の真下に、水を受けるバケツなどを置きます。マイナスドライバーやコインを溝にしっかり当てて、「左回り(反時計回り)」に回して外します。この時、配管に残っていた水(またはお湯)がバケツに排出されます。火傷や水濡れに注意してください。
取り外した水抜き栓の先端に、網状のフィルター(ストレーナー)が付いています。ここに付着したゴミ、サビ、砂、水垢などを、使い古しの歯ブラシを使って水(またはぬるま湯)で丁寧に擦り落とします。フィルターはデリケートなので、破らないよう優しく洗ってくださいね。
【最重要ポイント】水抜き栓には、水漏れを防ぐためのゴム製の「Oリング」や「パッキン」が必ず付いています。これを紛失したり、ずれたまま取り付けたりしないよう、細心の注意を払ってください。これが水漏れの最大の原因になります。
また、パッキンにひび割れや著しい変形がないかも確認します。もし劣化していたら、このパッキンだけ交換が必要になる場合もあります。清掃が完了したら、フィルターとパッキンを水抜き栓に正しくセットし、「右回り(時計回り)」に回して、元の位置にしっかりと取り付けます。
締めすぎも良くありませんが、緩いと水漏れしますので、「キュッ」と止まるまで手やドライバーでしっかり締めます。
ステップ2で開けた全ての蛇口を閉じます。その後、ステップ1で閉めた給水元栓(止水栓)を、ゆっくりと左に回して開きます。(勢いよく開くと配管に急激な圧力がかかる「ウォーターハンマー現象」が起きる可能性があるため、ゆっくり開けます)。
取り付けた水抜き栓の周囲(根本)から、水が漏れていない(水漏れしていない)ことを、目で見て、さらに乾いたタオルや指で触って確認します。5分ほど様子を見て、滲み出てこないか確認すると万全です。



水漏れがなければ、蛇口からお湯を出し、水圧(吐水量)が正常に回復しているかを確認して、作業完了です!お疲れ様でした。
固くて回らない時の対処法


いざ掃除しようと思っても、最大の難関が「水抜き栓が固くて回らない…」という事態です。長年触っていない水抜き栓は、サビや水垢(スケール)が原因で固着し、コインやドライバーではビクともしないことがあります。
対処法として、モンキーレンチなどの工具を使い、テコの原理で力を加えて回してみる方法があります。ただし、相手がプラスチック製の場合、力をかけすぎると部品自体が破損する高いリスクがあります。
また、マイナスドライバーを溝(切り欠き)にしっかりと当て、そのドライバーの柄(え)の部分をゴムハンマーなどで軽くコンコンと叩き、衝撃で固着を剥がす方法もありますが、これはさらに危険な最終手段であり、推奨はできません。
DIYの明確な限界点
レンチで適度な力を加えても回らない時点で、それは「DIYの限界」だと判断してください。
無理をして部品を破壊してしまったり、溝を潰してしまったり(ネジなめ)すると、水が噴き出し続けるという二次災害につながります。そうなると、ストレーナー清掃どころか、配管修理という高額な費用が発生してしまいます。



ちょっと固いなではなくビクともしないと感じたら、無理をせず作業を中断し、専門業者に依頼することが、最も安全かつ賢明な判断です。
業者に依頼するかの判断基準
DIYでの対処が難しい場合や、試しても改善しない場合は、専門業者への依頼が必要です。以下のいずれかに該当する場合は、DIYを中断し、速やかに専門業者に連絡してください。
1.DIYでストレーナーを清掃しても、症状(お湯の出が悪い)が全く改善しない。
原因がストレーナーではなく、給湯器内部の部品(水量センサーなど)や、配管のさらに上流にある可能性が浮上します。
2.水抜き栓(ストレーナー)が固着してどうしても回らない。
前述の通り、DIYの限界です。プロの道具と技術が必要です。
3.作業中に水抜き栓を破損させてしまった、またはネジ山を潰してしまった。
すぐに止水栓(または水道の元栓)を閉めて、業者に緊急対応を依頼してください。
4.清掃後、元通りに取り付けたが、水抜き栓の根本から水漏れが止まらない。
パッキンの劣化や紛失、取り付け不良が考えられます。これもプロによる修理が必要です。
5.詰まりの原因が配管全体のサビやスケールで、清掃してもすぐに再発する。
根本的な解決(高圧洗浄や配管交換など)が必要かもしれません。
6.エラーコード(111, 632など)が表示されており、原因がストレーナーではないことが明らかな場合。
清掃しても無意味ですので、エラーコードに対応できる業者に診断を依頼しましょう。
7.給湯器の設置から10年以上経過しており、ストレーナー以外の部品の故障も複合的に疑われる。
給湯器には寿命(設計上の標準使用期間)があります。メーカーも家庭用給湯器の標準使用期間を、「10年」と定めていることが多いです。(出典:ノーリツ「【製品の寿命】点検・取り替えの目安について」)10年を超えると、ストレーナーだけでなく他の部品が故障してくる時期でもありますので、専門家による総合的な点検をお勧めします。



上記のいずれかに該当する場合は、DIYを中断し、速やかに専門業者に連絡してください。
「なんだか最近…給湯器の様子がおかしい…」
そんなお悩みありませんか?
- 給湯器を10年以上使っていて、調子が悪い…
- エラーが頻発する…
- しょっちゅう異音がして不安…
- お湯になるまで時間がかかる…
- イヤな悪臭がする…
給湯器は長年使う、生活に欠かせないものです。だからこそ、信頼できる安心のメーカーで交換を検討するのが、重要なポイントになります。
東京ガスなら、ご自宅給湯器の写真を送るだけで、「最短当日無料見積もりが可能」です。
こちらの記事「東京ガス給湯器交換の口コミでの評判って?特徴や業者を選ぶ基準とは」では、東京ガス給湯器交換サービスの口コミやメリットデメリットなどを、徹底解説しましたので、参考にしてください♪
業者依頼する際の費用はどのくらい?
専門業者に依頼した場合、費用はいくらくらいかかるのでしょうか。これは最も気になるところですよね。
依頼先としては、日頃から契約している「ガス会社(都市ガス・LPガス会社)」、製品に詳しい「給湯器メーカー(ノーリツ、リンナイ、パロマなど)」、または地域密着型で対応が早いこともある「給湯器販売・工事業者(水道局指定工事店など)」が一般的ですね。
費用についてですが、ある水道修理業者のウェブサイトでは、ストレーナー交換の作業費用の目安として8,800円と提示されていました。
費用の注意点
これはあくまで一例であり、別途、出張費や基本料金が加算されるのが一般的です。総額としては、10,000円〜20,000円程度になるケースも十分に考えられます。
また、注目したいのは、これが「清掃」ではなく「交換」の費用である点です。業者が訪問した場合、固着やパッキンの劣化を理由に、単に歯ブラシで洗うだけでなく、安全のために水抜き栓(ストレーナー)とパッキンを部品ごと「交換」する対応を提案される可能性が高い、ということですね。
DIYで部品を壊してしまうと、最低でもこのレベルの修理費用が発生するリスクがあると考えるべきかなと思います。
正確な費用を知るためには、必ず作業前に複数の業者から状況を説明し、見積もりを取得することをお勧めします。



「〇〇社の見積もりはいくらだった」と比較することで、適正価格での修理に繋がりますよ。
【総括】給湯器のストレーナー詰まりは予防が肝心


最後に、ストレーナー詰まりを未然に防ぐためのメンテナンスです。一度詰まりを解消しても、原因が残っていれば(特に古い配管の場合)再発する可能性があります。
給水ストレーナーの清掃頻度について、メーカーが年に1回などと、具体的に指定している情報はあまり見かけません。ですが、浴槽の循環アダプター(エラー632の原因)は日常的な清掃、エコキュートの貯湯タンクの水抜きは「年に2〜3回」が推奨されていることを考えると、給湯器の入り口を守る重要なフィルターも定期的な点検が望ましいですね。
以上の情報から、私としては以下の頻度での点検・清掃を推奨します。
通常(水道水利用)の場合
「年に1〜2回」(例:年末の大掃除の時期や、衣替えの時期など、忘れないタイミングで)
高リスク(井戸水利用、築年数が古い、近隣で工事が多い)の場合
「半年に1回」、またはお湯の出が少し悪くなったかなと感じた都度。
また、ストレーナー詰まりを予防するだけでなく、給湯器全体の寿命を延ばすために、以下のメンテナンスも併せて行うことが効果的です。
浴槽の循環アダプター(追い焚き口)の清掃
ストレーナーとは別物ですが、ここも詰まりやすい箇所です。日常的に髪の毛などを取り除き、定期的にフィルターを外して歯ブラシなどで掃除します。
給排気口の確認
給湯器本体の給排気口の周りに、障害物やゴミ、枯れ葉などが溜まっていないか定期的に確認し、取り除きます。
貯湯タンクの水抜き(エコキュートの場合)
タンクの底に溜まった汚れや沈殿物を排出するため、年に2〜3回、タンクの水抜き(排水)を行います。
まとめ:給湯器ストレーナー詰まりはDIYと業者の見極めが大事
給湯器ストレーナー詰まりは、原因と場所さえ分かればDIYで対処できることも多いトラブルです。お湯の出が悪いと感じたら、まずは「エラーコードが出ていないか」「水は出るか」を確認してみてください。
ですが、DIYには「固くて回らない時」と「水漏れ」という大きなリスクが伴います。少しでも不安を感じたら、無理をせず、早めにプロの業者さんに相談するのが一番安心で、結果的に安く済むことも多いですよ。
この記事に記載した内容は、一般的な目安や私自身の見解を含むものです。



実際の作業や判断に際しては、お使いの給湯器の取扱説明書をよくご確認の上、ご自身の責任において行うか、最終的には必ず専門の業者にご相談くださいね。
【参考】
>>給湯器の水抜き栓を開けっ放しにした場合のリスクと対処法を徹底解説
>>給湯器のコンセントは抜いても大丈夫?安全性や節約効果など徹底解説
>>給湯器交換時に部屋が汚いとどうなる?片付けの必要性と対処法
>>給湯器を室内設置するデメリットって?騒音や安全面など注意点を解説
>>給湯器配管の凍結防止に必須!スポンジ保温材の役割と選び方とは
>>給湯器がうるさい!苦情を防ぐための異音の原因と具体的な対処法とは
>>給湯器無料点検訪問の実態とは?悪徳業者の手口と対策方法を解説
>>食洗機使用中に給湯器をオフにする最適な使い方!省エネ&注意点解説
>>賃貸で給湯器故障時のホテル代負担って?補償内容やトラブル対策とは
>>賃貸物件の給湯器がガスか電気の見分け方って?違いや確認ポイント
>>給湯器エラー710が直った対処法とは?原因や修理&交換の判断基準
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>>給湯器の雨よけをDIYで簡単対策!自作カバーの作り方と注意点とは
>>給湯器のスイッチカバーは100均にある?DIY術と注意点を解説













