食洗機のビルトインをやめた人の理由って？本音と後悔しない選び方

食洗機を導入する際、ビルトインと卓上型の違いを理解することは、とても重要です。しかし、「思ったより使いづらかった」「メンテナンスが大変だった」などの声もあり、ビルトインをやめた人達の理由を調べる方も多いのではないでしょうか。

本記事では、ビルトインをやめた人達の理由やメリットデメリットなどを、詳しく解説します。ビルトイン食洗機を導入するか迷われている方、すでに設置しているものの使い勝手に悩まれている方にとって、少しでも参考になれば幸いです。

ビルトイン食洗機には深型と浅型でメリットデメリットがあり、容量や使用感にも違いがあります。適切なタイプを選ばなかった場合、思ったように活用できず、不便さを感じてしまう可能性もあるでしょう。

また、ビルトインの寿命はどのくらいなのか、食洗機を後付けする際の費用と注意点、万が一合わなかった場合に、ビルトインを収納に変える方法などもご紹介。さらに今後、故障や劣化に伴い交換を検討する際に備え、自分で交換する場合と業者依頼の費用を比較し、どちらが適切かを判断する情報も知っておくことが重要です。

【記事のポイント】
1.食洗機のビルトインをやめた理由や、課題を理解できる
2.ビルトインと卓上型の違いを比較し、選び方を学べる
3.ビルトインの寿命や、メンテナンスのポイントがわかる
4.食洗機の後付けや交換方法と、費用の目安を知れる

食洗機のビルトインはやめた方が良いって本当？

• 食洗機のビルトインをやめた人達の理由
• ビルトインと卓上型の違い
• ビルトインにするおすすめポイント
• 深型と浅型のメリットデメリット
• 食洗機のビルトインは開けっ放しで大丈夫？

食洗機のビルトインをやめた人達の理由

食洗機のビルトインをやめた理由は、主に使い勝手やコスト、スペースの問題が関係しています。これらの要因が重なることで、最終的に使用をやめたり、導入を見送る決断をする人が多いです。具体的な理由をいくつか紹介します。

理由	内容
予洗いが面倒	こびりついた汚れを落とす手間があり、結局手洗いすることもある
食器の配置が難しい	形や大きさによって配置が面倒で、手洗いのほうが楽に感じる
設置スペースの問題	キッチンの収納を犠牲にすることがあり、レイアウトに影響する
初期費用と維持費が高い	本体や設置費用が高額で、修理や買い替えのコストもかかる
手洗いのほうが早い	少量の食器なら手洗いのほうが短時間で済む
メンテナンスが大変	フィルター掃除や庫内の洗浄が必要で、手間がかかる
ライフスタイルの変化	家族構成が変わり、食洗機を使う必要がなくなる場合がある

1.予洗いが面倒で手間がかかる

ビルトイン食洗機を導入したものの、食器をセットする前に予洗いが必要だと感じる人は少なくありません。特に、こびりついた汚れや油分を落とさなければならないため、「結局手洗いと変わらない」と思うこともあるでしょう。また、洗浄後に汚れが落ちきらず、再度手洗いをする手間が発生することもあります。

2.食器の配置が難しい

食洗機のビルトインタイプは、庫内のスペースに合わせて食器を配置する必要があります。しかし、食器の形状や大きさによっては、うまく並べられないこともあります。毎回どのようにセットするか考えるのが面倒で、結局手洗いするほうが楽だと感じる人もいるでしょう。

3.設置スペースの問題

キッチンのレイアウトによっては、ビルトイン食洗機の設置スペースが確保できない場合があります。特に、収納スペースを犠牲にしなければならない場合は、キッチンの使い勝手が悪くなることも。収納を優先するために、ビルトインをやめる選択をするケースもあります。

4.初期費用と維持費が高い

ビルトイン食洗機は本体価格が高く、さらに設置費用もかかります。後付けの場合は、工事費用も発生するため、予算を超えることもあるでしょう。また、長期間使用すると、修理や買い替えのコストがかかるため、経済的な負担が気になる人も少なくありません。

5.手洗いのほうが早いと感じる

家族の人数が少ない家庭では、そもそも洗い物の量が多くないため、食洗機を使うよりも手洗いしたほうが早く終わることもあります。さらに、食洗機は洗浄から乾燥まで1時間以上かかることが一般的ですが、手洗いなら10分程度で済むため、「時間をかけるほどでもない」と考える人もいます。

6.メンテナンスの手間がかかる

食洗機は使うたびに残菜フィルターの掃除が必要です。これを怠ると、庫内のニオイやカビの原因になります。また、食洗機の内部にカルキや汚れが蓄積しやすく、定期的に洗浄しなければならないため、「結局手間がかかる」と感じてしまうこともあります。

7.家族構成やライフスタイルの変化

家族の人数が減ったり、生活リズムが変わったりすると、食洗機を使う機会が減ることがあります。例えば、子どもが独立して夫婦2人暮らしになると、洗い物の量が少なくなり、食洗機を使う必要性を感じなくなることもあるでしょう。

このように、ビルトイン食洗機をやめた理由は人それぞれですが、特に「使いこなせなかった」「手間がかかる」「コストが高い」といった点が共通しています。

ビルトインと卓上型の違い

食洗機には「ビルトイン型」「卓上型（据え置き型）」の、2種類があります。それぞれの特徴を理解することで、自分に合ったタイプを選びやすくなります。ここでは、設置方法やコスト、使用感の違いについて詳しく解説します。

比較項目	ビルトイン型	卓上型
設置方法	キッチンのキャビネットに組み込み、省スペースでスッキリ	調理台やシンク横に設置し、工事不要で手軽に導入可能
洗える容量	4～6人分の食器や鍋・フライパンもまとめて洗える	2～4人分が主流で、一人暮らしや少人数向け
コスト	本体価格15～30万円＋工事費で合計20万円以上が一般的	本体価格5～10万円と手頃だが、水道分岐工事が必要な場合あり
使用感	シンク下に設置され、食器をスムーズにセットしやすい	食器をすぐに入れられるが、調理スペースを圧迫することも
運転音	キャビネットに組み込まれるため静音性が高い	比較的運転音が大きめで、設置場所によっては気になることも
メンテナンス	庫内のフィルター清掃や定期的な洗浄が必要	ビルトイン型より掃除が簡単だが、設置場所によって汚れやすい
向いている人	家族が多く、キッチンをスッキリさせたい人	一人暮らしや少人数の家庭で、初期費用を抑えたい人

設置方法の違い

ビルトイン型はキッチンのキャビネットに組み込むタイプで、見た目がスッキリするのが特徴です。キッチンのデザインを損なわず、省スペースに設置できるメリットがあります。ただし、導入には専門業者による工事が必要となるため、手間と費用がかかります。

一方、卓上型はキッチンの調理台やシンクの近くに設置するタイプです。工事不要で、購入後すぐに使える手軽さがあります。しかし、調理スペースを圧迫する可能性があり、設置場所の確保が必要です。

洗える容量の違い

ビルトイン型は、大容量モデルが多く、一度に大量の食器を洗えるのが魅力です。4～6人分の食器やフライパン、鍋などの調理器具もまとめて洗えるため、大家族や頻繁に料理をする家庭に向いています。

卓上型は比較的コンパクトで、2～4人分程度の食器を洗えるモデルが主流です。キッチンのスペースが限られている家庭や、一人暮らし、夫婦二人暮らしの世帯に適しています。

コストの違い

ビルトイン型の価格は本体代に加えて、設置工事費がかかります。一般的に、製品価格は150,000円～300,000円ほど、工事費を含めると200,000円以上になるケースも少なくありません。そのため、リフォームや新築時に導入するのが一般的です。

一方、卓上型は本体価格が50,000円～100,000円程度と比較的手頃で、工事不要なため初期費用を抑えられます。ただし、設置するために水道分岐工事が必要になる場合があり、その際は追加費用がかかることもあります。

使用感とメンテナンスの違い

ビルトイン型は、シンク下に設置されることが多いため、食器をスムーズにセットしやすいです。また、運転音が静かで、キッチンの景観を損なわずに使えるのがメリットです。ただし、庫内のフィルター清掃や定期的なメンテナンスが必要です。

卓上型は、シンクの近くに設置されるため、食器をすぐに入れられる利便性があります。しかし、調理スペースが狭くなるデメリットがあり、設置場所によっては動線が悪くなる可能性もあります。また、ビルトイン型に比べると運転音がやや大きいモデルが多いです。

家庭のライフスタイルに合わせた選び方

どちらのタイプを選ぶべきかは、家庭のライフスタイルやキッチンスペースの状況によって異なります。

このように、ビルトイン型と卓上型には、それぞれメリットデメリットがあります。

ビルトインにするおすすめポイント

ビルトイン食洗機は、キッチンに一体化して設置されるタイプの食洗機です。卓上型と比べて見た目がスッキリするだけでなく、使い勝手や節約効果の面でもメリットがあります。

ここでは、ビルトイン食洗機のおすすめポイントを詳しく紹介します。

1.キッチンがスッキリして広く使える

ビルトイン食洗機は、シンク下や調理台のキャビネット部分に組み込むため、キッチンの作業スペースを圧迫しません。卓上型のようにシンク横や調理台に置く必要がないため、作業スペースを広く確保できます。特に、コンパクトなキッチンではこのメリットが大きく、調理時の動線を邪魔しないため快適に使えます。

2.大容量で一度にたくさんの食器を洗える

ビルトイン食洗機は、卓上型よりも庫内のスペースが広く、一度に多くの食器を洗うことができます。4～6人分の食器や、大きな鍋・フライパンなどの調理器具も洗浄できるため、家族が多い家庭や料理を頻繁にする人にとって便利です。また、食器をまとめて洗えるので、手洗いする時間を大幅に削減できます。

3.節水・節電効果が高い

手洗いに比べて、ビルトイン食洗機は少ない水量で効率的に洗浄できます。例えば、手洗いの場合、食器を洗う際に平均100Lほどの水を使うのに対し、ビルトイン食洗機なら約10L程度で済むこともあります。また、高温のお湯を循環させて洗うため、洗剤の使用量も少なくなり、経済的にもエコな選択肢となります。

4.除菌効果が高く衛生的

食洗機は50～70℃の高温で食器を洗浄するため、手洗いよりも除菌効果が高いのが特徴です。特に、油汚れや食べ物のこびりつきをしっかり落とし、雑菌の繁殖を防ぎます。赤ちゃんの哺乳瓶や、食品を扱うボウル・まな板なども、より衛生的に洗浄できるので安心です。

5.運転音が静かで深夜の使用も可能

ビルトイン食洗機は、キャビネット内に組み込まれることで防音性が高く、卓上型に比べて運転音が静かです。メーカーや機種にもよりますが、静音設計のモデルでは40dB以下の動作音で、これは図書館の中と同じくらいの静かさです。そのため、夜間や早朝でも気にせず運転でき、家族の生活リズムを崩しません。

6.自動乾燥機能で後片付けがラク

ビルトイン食洗機には、洗浄後に自動で乾燥する機能が搭載されているものが多く、洗った後に拭き上げる手間を省けます。特に、冬場など手洗い後に食器を拭くのが面倒な時期にも役立ちます。また、食洗機内に乾燥機能があることで、水滴の残りによる雑菌の繁殖を防ぎ、衛生的に食器を保管できます。

7.長期的に見てコストパフォーマンスが良い

ビルトイン食洗機は初期費用が高いものの、長期間使うことでコストパフォーマンスの良さを実感できます。電気代・水道代の節約効果に加え、食器洗いの時間を短縮できるため、家事の負担を軽減できます。特に、共働き家庭や忙しい人にとっては、家事の時間を短縮し、他のことに使える時間を増やせるのは大きなメリットです。

8.リフォームや新築時の導入でさらに使いやすくなる

ビルトイン食洗機は、リフォームや新築時に導入することで、キッチン全体のデザインに馴染みやすくなります。あらかじめ設計の段階で組み込むことで、使いやすい高さや位置に設置でき、より快適に利用できます。

このように、ビルトイン食洗機は「省スペース」「大容量」「節約」「衛生面」など、さまざまなメリットがあります。

深型と浅型のメリットデメリット

ビルトイン食洗機には「深型（ディープタイプ）」「浅型（ミドルタイプ）」の、2種類があります。どちらを選ぶかによって、収納力や使い勝手に大きな違いが出るため、メリット・デメリットを理解した上で選ぶことが重要です。それぞれの特徴を詳しく解説します。

深型のメリット

深型のビルトイン食洗機は、庫内が広く、一度に多くの食器を洗うことができます。特に、家族の人数が多い場合や、大きな調理器具を洗いたい場合に適しています。

1.大容量で一度にたくさん洗える

深型は約50点以上の食器を収納できるモデルもあり、4～6人分の食器に対応しています。フライパンや鍋も一緒に洗えるため、洗い物の手間を大幅に削減できます。

2.まとめ洗いが可能で効率的

朝・昼・夜の食器を一度に洗うことができるため、食洗機の使用回数を減らせます。使用回数が減ることで、水道代や電気代の節約につながります。

3.大きな食器や調理器具が入る

直径の大きいお皿や高さのあるグラス、鍋なども収納しやすいため、手洗いする食器を減らせます。特に、料理をよくする家庭には最適です。

深型のデメリット

深型には便利な点が多い一方で、設置やコスト面で注意すべき点もあります。

1.価格が高くなりがち

同じメーカーのモデルでも、浅型と比べて深型は価格が高めに設定されています。さらに、リフォーム時に導入する場合は、キッチンの収納スペースが減るため、設計を考慮する必要があります。

2.設置スペースが必要

深型はサイズが大きいため、キッチンのレイアウトによっては設置が難しいことがあります。特に、シンク下への設置ができない場合もあるため、事前にサイズ確認が必要です。

3.少量の洗い物には向かない

少量の食器を洗う場合、庫内のスペースが無駄になることがあります。節水・節電効果を最大限に活かすためには、ある程度の量をまとめて洗うことが推奨されます。

浅型のメリット

浅型のビルトイン食洗機は、コンパクトな設計で、省スペースを活かした設置が可能です。特に、少人数の家庭や、キッチン収納を重視する場合に適しています。

1.コンパクトでキッチンに収まりやすい

浅型は高さが抑えられているため、シンク下にも設置しやすく、収納スペースを確保しながら導入できます。キッチンのレイアウトを崩さずに設置したい場合に最適です。

2.価格が比較的リーズナブル

深型に比べて価格が低めのモデルが多く、初期費用を抑えられます。リフォームなしで後付けできるケースも多いため、コストを抑えたい場合に適しています。

3.少量の食器でも効率よく洗える

小容量のため、少量の食器でも庫内のスペースを無駄なく活用できます。家族の人数が少ない場合や、こまめに洗いたい人にとっては使いやすいでしょう。

浅型のデメリット

浅型はコンパクトで便利な反面、収納力や洗浄力の面でデメリットもあります。

1.洗える食器の量が少ない

一度に洗える食器の数が少なく、4人以上の家庭では複数回に分けて使用する必要が出てくることもあります。そのため、食洗機の稼働回数が増え、「水道代・電気代」がかさむことも考えられます。

2.大きな調理器具が入らない

フライパンや鍋、まな板などの大きな調理器具は、庫内に入らないことがあります。結果として、これらを手洗いする必要があり、完全に手間を省くことは難しくなります。

3.食器の配置に工夫が必要

スペースが限られているため、食器の配置を工夫しなければ、汚れ落ちにムラが出ることがあります。特に、グラスやお椀などの深さがある食器は、並べ方を誤ると水流が届きにくくなることも。

どちらを選ぶべきか？

どちらが適しているかは、家庭の状況やライフスタイルによって異なります。

このように、深型と浅型にはそれぞれメリットとデメリットがあり、どちらを選ぶかはキッチンのスペースや家族の人数によって変わってきます。

食洗機のビルトインは開けっ放しで大丈夫？

ビルトイン食洗機を使用した後、扉を開けたままにしておくべきか、閉めておくべきか悩む人は多いでしょう。衛生面や安全性を考慮すると、適切な管理方法を知っておくことが大切です。

ここでは、食洗機の扉を開けっ放しにするメリットデメリット、適切な使用方法について詳しく解説します。

開けっ放しにするメリット

1.湿気やカビの発生を防げる

食洗機の庫内は、洗浄後の水滴が残りやすく、湿気がこもる環境です。長時間密閉すると、カビや雑菌が繁殖しやすくなるため、扉を開けてしっかり乾燥させることが衛生管理に役立ちます。

2.ニオイの発生を抑えられる

洗浄後に食洗機内に湿気がこもると、不快なニオイが発生することがあります。扉を開けて換気をすることで、こもったニオイを外に逃がし、庫内の清潔さを保ちやすくなります。

3.庫内の乾燥を促進できる

食洗機には乾燥機能が付いているものの、完全に水滴をなくすことは難しい場合があります。洗浄後に扉を開けることで、自然乾燥が進み、水滴残りを防ぐことができます。

開けっ放しにするデメリット

1.キッチンの邪魔になる

ビルトイン食洗機の扉を長時間開けておくと、キッチン内の動線を妨げることがあります。特に狭いキッチンでは、扉が邪魔になり、作業スペースが狭く感じることもあるでしょう。

2.小さな子どもやペットがいる場合は危険

食洗機の扉が開いたままだと、子どもが誤って中に手を入れたり、扉にぶつかる危険性があります。また、ペットが庫内に入り込む可能性も考えられるため、安全対策が必要です。

3.ホコリやゴミが入る可能性がある

食洗機の扉を開けたままにすると、キッチンのホコリや料理中の油ハネが庫内に入り込むことがあります。特に長時間放置すると、庫内が汚れやすくなり、次回使用時に衛生面の問題が発生することも。

適切な管理方法

1.使用後は一時的に扉を開けて乾燥させる

食洗機を使用した直後は、庫内の湿気を逃がすためにしばらく扉を開けておくのがおすすめです。数時間換気した後、完全に乾燥したら閉めると、カビやニオイの発生を防ぐことができます。

2.庫内の清掃を定期的に行う

扉を閉める場合でも、庫内の残菜フィルターやパッキン部分の汚れをこまめに掃除することで、雑菌の繁殖を防ぎ、清潔な状態を維持できます。食洗機専用の洗浄剤を、定期的に使うのも効果的です。

3.子どもやペットのいる家庭は注意する

安全面を考慮し、小さな子どもやペットがいる家庭では、扉を開ける時間を短くするか、開けたままの間は注意を払うようにしましょう。

適切な管理としては、使用後にしばらく扉を開けて換気し、乾燥が進んだら閉めるのが理想的です。

食洗機のビルトインをやめた後の選択肢と注意点

• ビルトインの寿命はどのくらい？
• 食洗機のビルトインを収納に変える方法
• 食洗機を後付けする際の費用と注意点
• 自分で交換する場合と業者依頼の費用
• 食洗機のビルトインに関するよくある質問

ビルトインの寿命はどのくらい？

ビルトイン食洗機の寿命は、使用頻度やメンテナンスの状況によって、実際の耐用年数は前後することがあります。ここでは、ビルトイン食洗機の寿命を左右する要因や、長く使うためのポイント、交換時期の目安について解説します。

ビルトイン食洗機の一般的な耐用年数

ビルトイン食洗機の設計上の耐用年数は、約10年とされています。これは、メーカーが製品の安全性や性能を考慮し、一定期間問題なく使用できるように設定している期間です。

ただし、10年を過ぎたからといってすぐに使えなくなるわけではありません。適切なメンテナンスを行えば、12〜15年ほど使用できる場合もあります。一方で、頻繁に使用している家庭では、8年ほどで不具合が発生することもあります。

寿命を左右する要因

ビルトイン食洗機の寿命は、主に以下の要因によって変わります。

1.使用頻度が高いほど寿命は短くなる

1日2回以上使用する家庭と、1日1回以下の家庭では、機械の負担が異なります。頻繁に使用するほど、モーターやヒーターなどの部品が摩耗しやすくなります。

2.庫内の汚れや残菜フィルターの清掃状況

庫内に食べかすが残ったままだと、排水トラブルや異臭の原因になります。また、フィルターが詰まると水の流れが悪くなり、部品の故障につながります。

3.水質の影響

硬水地域では、水道水に含まれるカルシウムやマグネシウムが蓄積し、食洗機の配管や部品に悪影響を及ぼすことがあります。

4.メーカーの耐久設計

日本製と海外製では、設計寿命が異なる場合があります。特に海外製の食洗機は、交換部品の入手が難しいこともあり、早めの買い替えを検討することもあります。

寿命が近づいたときのサイン

以下のような症状が現れた場合は、食洗機の寿命が近づいている可能性があります。

1.洗浄力の低下

以前よりも汚れが落ちにくくなったり、食器に洗剤が残ることが増えた場合、ポンプやノズルに問題があるかもしれません。

2.異音や振動が大きくなる

モーターやファンの劣化により、使用時の音が大きくなることがあります。特に「ガタガタ」「キュルキュル」といった異音が続く場合は、注意が必要です。

3.水漏れや排水トラブルが頻発する

ホースやパッキンの劣化により、水漏れが発生することがあります。少量の水漏れでも放置すると、キッチンの床材を傷める原因になります。

4.エラー表示が頻繁に出る

食洗機のエラーコードが頻繁に出る場合、センサーや基盤の故障の可能性があります。修理が必要になることが多いため、メーカーや業者に相談しましょう。

長く使うためのポイント

ビルトイン食洗機の寿命を延ばすためには、以下のポイントを意識することが重要です。

• 定期的に庫内を掃除する
• 洗浄後は庫内の水分を拭き取り、残菜フィルターの掃除をこまめに行う

1.専用の洗浄剤を使用する

月に1回程度、食洗機専用のクリーナーを使うことで、配管の詰まりや悪臭を防ぐことができます。

2.使用頻度を考慮して負担を減らす

大容量の食洗機を導入し、まとめて洗うことで使用回数を減らすのも効果的です。

3.部品の交換を適宜行う

ゴムパッキンや排水ホースなどの消耗部品は、劣化が見られたら早めに交換することで、本体の寿命を延ばせます。

買い替えのタイミング

ビルトイン食洗機を買い替えるべきタイミングは、以下のような状況です。

• 修理費用が本体価格の半分以上になる場合
• 交換部品が入手できず、修理が難しい場合
• 使用開始から10年以上経過し、複数の不具合が出ている場合

特に、メーカーの部品保有期間は製造終了から約10年間と決まっていることが多いため、故障した際に修理できないケースもあります。長期間使用している場合は、修理よりも買い替えを検討したほうがよいでしょう。

ビルトイン食洗機の寿命は約10年とされていますが、使用頻度やメンテナンス次第で長く使うことも可能です。

食洗機のビルトインを収納に変える方法

ビルトイン食洗機を撤去し、収納スペースとして活用することは可能です。特に、使わなくなった食洗機をそのまま放置している場合、収納に変更することでキッチンの利便性が向上します。

ここでは、収納に変える際の手順やメリット、注意点について詳しく解説します。

ビルトイン食洗機を収納に変えるメリット

1.収納スペースが増える

食洗機を取り外すことで、キッチンの収納容量を増やすことができます。特に、調理器具や食品ストックを収納する場所が不足している家庭にはおすすめです。

2.キッチンがスッキリする

使っていない食洗機があると、見た目にも圧迫感があります。収納に変えることで、キッチンの統一感が増し、よりスッキリした印象になります。

3.メンテナンス不要になる

使わなくなった食洗機は放置するとカビや悪臭の原因になります。撤去して収納にすることで、定期的な掃除の手間がなくなり、衛生的なキッチン環境を維持できます。

食洗機を収納に変更する手順

ビルトイン食洗機を収納にするには、以下の手順で作業を進めます。

1.現在の食洗機を取り外す

• まず、ブレーカーを落とし、食洗機の電源を切ります。
• 食洗機を固定しているビスを外し、ゆっくりと引き出します。
• 電気配線や給排水ホースを取り外し、必要に応じて封止作業を行います。

2.給排水管の処理をする

• 食洗機を取り外した後、給水・排水ホースが残ります。
• 水漏れを防ぐために、専用のキャップを取り付けて封止します。
• この作業は専門業者に依頼すると安全です。

3.収納スペースの構築

• 食洗機があったスペースに合わせて、収納棚を設置します。
• 既製品のキャビネットを活用するか、造作収納を取り付ける方法があります。
• 扉を付けることで、より一体感のある収納に仕上げることができます。

4.収納としての仕上げ作業

• 必要に応じて、収納棚に滑り止めや仕切りをつけると、より使いやすくなります。
• 収納スペースの用途に合わせて、高さや奥行きを調整すると便利です。

収納変更の費用相場

ビルトイン食洗機を収納に変更する際の費用は、工事内容によって異なります。

• 自分で撤去＆収納棚設置：10,000円〜50,000円程度（工具やキャビネット購入費）
• 業者に撤去＆収納工事を依頼：100,000円〜300,000円程度

業者に依頼する場合は、工務店やリフォーム業者に相談し、見積もりを取るのが安心です。

収納に変更する際の注意点

1.給排水の処理を確実に行う

給排水ホースの処理が不十分だと、水漏れのリスクが発生します。特に、DIYで作業する場合は、水道設備の処理を慎重に行う必要があります。

2.キッチンとの統一感を考慮する

収納棚を取り付ける際、キッチンのデザインに合わせた素材やカラーを選ぶと、違和感なく仕上げることができます。

3.収納スペースの使い方を事前に計画する

収納するものに合わせた棚の高さや配置を決めておくと、実際に使いやすい収納になります。

収納にすることで、見た目がスッキリし、キッチンの機能性も向上します。

食洗機を後付けする際の費用と注意点

食洗機を後付けする場合、設置方法やキッチンの仕様によって費用が大きく異なります。また、事前に確認すべきポイントを押さえておかないと、想定外の工事費用が発生する可能性もあります。

ここでは、後付けにかかる費用の目安と注意点について詳しく解説します。

項目	ビルトイン型	卓上型
本体価格	15万円～30万円	3万円～10万円
設置工事費	5万円～15万円	不要（自分で設置可能）
給排水・電気工事費	3万円～10万円	分岐水栓設置費 5,000円～2万円
合計費用の目安	約20万円～50万円	約3万円～12万円
設置スペース	シンク下の収納を使用	調理台やシンク横に設置
工事の必要性	専門業者による工事が必須	工事不要（分岐水栓の設置が必要な場合あり）
電源	100Vまたは200Vの専用コンセントが必要	通常のコンセントで使用可能
収納スペースへの影響	シンク下の収納が減る	調理スペースを圧迫する可能性あり
おすすめの家庭	キッチンをスッキリさせたい家庭	設置工事なしで手軽に使いたい家庭

食洗機の後付けにかかる費用の目安

食洗機の後付けには、本体価格だけでなく、設置工事費や必要な設備工事の費用が発生します。以下は、ビルトイン型と卓上型それぞれの費用の目安です。

ビルトイン型は、キッチンのスペースに組み込むため、工事費が高額になりがちです。一方、卓上型は工事不要のタイプもあり、費用を抑えられる傾向にあります。

食洗機後付け時の注意点

後付けする際に気をつけるべきポイントを押さえておくことで、スムーズに導入できます。

1.キッチンのスペースを確認する

ビルトイン型の場合、既存のキッチンに収納スペースがあるかどうかを事前にチェックしましょう。特に45cm幅と60cm幅の2種類があり、設置スペースが足りない場合はリフォームが必要になることもあります。

卓上型の場合は、キッチンカウンターやシンク周りに設置できるかを確認し、サイズが合うかを測っておくことが大切です。

2.電源と給排水の工事が必要か確認する

ビルトイン型の食洗機を設置する場合、専用の電源コンセント（100Vまたは200V）が必要になることがあります。電源がない場合は、電気工事が必要になり、追加費用がかかります。

また、給水や排水の接続も重要です。排水管の位置によっては、キッチン全体の配管工事が必要になることもあるため、事前に業者と相談しましょう。

3.分岐水栓の設置が可能か確認する

卓上型の食洗機は、蛇口に分岐水栓を取り付けて使用することが一般的です。しかし、一部のキッチンでは分岐水栓の取り付けが難しい場合があり、蛇口の交換が必要になることもあります。そのため、対応している水栓かどうかを事前に調べておくことが重要です。

4.収納スペースが減ることを考慮する

ビルトイン型の食洗機を後付けする場合、シンク下の収納スペースがなくなります。そのため、調理器具やストック食品を収納していた場合は、代わりの収納場所を確保しておくことをおすすめします。

5.工事費用を比較する

業者によって工事費用が異なるため、複数の業者に見積もりを依頼することが大切です。また、ハウスメーカーやリフォーム業者を通じて設置すると、追加費用が発生することもあるため、費用の内訳をしっかり確認しましょう。

後付けに適した食洗機の選び方

後付けする場合、キッチンの状況に合わせて適切な食洗機を選ぶことが重要です。

• キッチンに収納スペースがあるなら、ビルトイン型が最適
• スペースがない場合は卓上型が便利
• 工事を抑えたいならタンク式の卓上型を選ぶ

食洗機を後付けする際は、本体価格に加えて設置工事費や給排水工事費がかかることを考慮する必要があります。特にビルトイン型は工事費が高くなりがちですが、卓上型なら比較的安価に設置可能です。

また、キッチンのスペースや電源・給排水設備の有無を事前に確認し、最適な食洗機を選ぶことが大切です。

自分で交換する場合と業者依頼の費用

食洗機の交換を検討する際、「自分で交換できるのか？」「業者に依頼するとどのくらい費用がかかるのか？」と悩む人は多いでしょう。食洗機の交換には、配管や電気工事が関わるため、作業内容によってはDIYが可能な場合もあれば、専門業者に依頼したほうが安全なケースもあります。

ここでは、それぞれの方法にかかる費用や注意点について詳しく解説します。

自分で交換する場合の費用

食洗機をDIYで交換する場合、本体費用のほかに、必要な工具や部品を購入する費用がかかります。

項目	自分で交換する場合	業者に依頼する場合
費用	約15万〜33万円	約20万〜45万円
作業時間	3〜6時間	1〜2時間
必要なスキル	配管・工具の知識が必要	なし（プロに任せられる）
電気工事	自分でできない（資格が必要）	業者が対応
保証	なし（自己責任）	工事保証あり（業者による）

ただし、DIYで交換する場合は、いくつかの注意点があります。

1.給排水の接続を正しく行う必要がある

給水・排水ホースの取り外しと取り付けを正しく行わないと、水漏れの原因になります。特に、接続部分の締め付けが不十分だと、見えないところで水漏れが発生し、長期間気づかないままキッチンが腐食してしまうリスクがあります。

2.電気工事が必要な場合は資格が求められる

食洗機の交換には、100Vまたは200Vの専用電源が必要な場合があります。特に、電源コードの取り替えや専用コンセントの増設が必要な場合は、電気工事士の資格がないと作業できません。資格なしで無理に作業すると、火災や感電の危険があるため、電気工事が必要な場合は業者に依頼しましょう。

3.キッチンの収納サイズに合うか確認する

現在使っている食洗機と新しく購入する食洗機のサイズが異なる場合、キッチンキャビネットの加工が必要になることがあります。特に、45cm幅〜60cm幅に変更する場合や、深型と浅型の切り替えを行う場合は注意が必要です。

業者に依頼する場合の費用

業者に食洗機の交換を依頼する場合、本体価格に加えて工事費用が発生します。

専門業者に依頼するメリット

1.配管・電気工事の不安がない

プロの業者に依頼すれば、適切に給排水と電源を接続してもらえます。水漏れや配線ミスのリスクを避けるため、安全性を重視するなら業者に依頼するのが無難です。

2.作業時間が短い

DIYの場合、慣れていないと数時間以上かかることがありますが、業者なら1〜2時間ほどで作業完了します。

3.保証やアフターサポートが受けられる

業者によっては工事保証（1〜2年）がつくため、万が一の不具合が発生した場合にも対応してもらえます。

業者選びのポイント

業者に依頼する際は、費用を抑えるために相見積もりを取ることが重要です。

• メーカー公式の取り付けサービス（費用は高めだが、安心感がある）
• 家電量販店の取り付けサービス（比較的リーズナブルで、購入と工事をセットで依頼できる）
• 地元のリフォーム業者（フレキシブルに対応してもらえるが、業者ごとに技術力が異なる）

どちらを選ぶべきか？

食洗機の交換は、自分で行うことも可能ですが、給排水や電気工事が必要な場合は業者に依頼するのが安全です。DIYなら工事費を抑えられますが、リスクも伴うため、慎重に判断する必要があります。

特に、新しい食洗機のサイズが違う場合や、電源の増設が必要な場合はプロに任せた方が安心です。

食洗機のビルトインに関するよくある質問

食洗機のビルトインを検討する際、多くの人が気になるポイントを解説します。

ビルトイン食洗機の寿命はどのくらい？

一般的に寿命は約10年ですが、使い方やメンテナンス次第で前後します。庫内の清掃やフィルターの手入れをこまめに行うことで、より長く使用できます。

食洗機のビルトインは開けっ放しで大丈夫？

使用後は湿気を逃がすため、しばらく開けておくのが理想的です。完全に開けっ放しにするとホコリが入りやすくなるため、乾燥後は軽く閉めるのがよいでしょう。

ビルトイン食洗機の後付けは可能？

キッチンに十分なスペースと給排水設備、専用のコンセントがあれば後付けできます。ただし、工事が必要なため、事前に業者に相談することをおすすめします。

既存のビルトイン食洗機を収納に変更できる？

撤去して収納スペースに変更することは可能です。食洗機のあった場所に棚や引き出しを設置することで、キッチンを有効活用できます。工事費用は100,000円〜300,000円程度が目安です。

ビルトイン食洗機と卓上型、どちらがいい？

ビルトイン型はキッチンがすっきりする一方で、設置に工事が必要です。卓上型は工事不要で導入しやすいですが、設置スペースを取ります。家族の人数やライフスタイルに合わせて選びましょう。

ビルトイン食洗機の電気代や水道代はどのくらい？

1回の電気代は約40円〜60円、水道使用量は約12L〜15Lです。手洗いよりも節水効果が高く、年間で10,000円以上の節約が期待できます。

ビルトイン食洗機の掃除頻度は？

フィルターの清掃は毎日、庫内の拭き掃除は週1回、専用洗剤での庫内洗浄は月1回程度が理想的です。こまめに手入れをすれば、長く清潔に使えます。

ビルトイン食洗機の交換は簡単にできる？

配管工事や電気工事が必要な場合があるため、業者に依頼するのが一般的です。交換費用は200,000円〜450,000円程度で、作業時間は1〜2時間ほどかかります。

ビルトイン食洗機に入れられないものは？

木製やアルミ製の食器、耐熱性のないプラスチックなどは変形や劣化の恐れがあるため避けるべきです。使用前に食洗機対応かどうかを確認しましょう。

ビルトイン食洗機はキッチンをスッキリさせ、家事の負担を減らせる便利な設備です。

【総括】食洗機のビルトインをやめた理由と選ぶ基準

記事のポイントを、まとめます。

• ビルトイン食洗機をやめた理由は使い勝手やコスト、スペースの問題が多い
• 予洗いが面倒で手洗いと変わらないと感じる人がいる
• 食器の配置が難しく、セットする手間がかかる
• 設置スペースの確保が難しく、収納を優先するケースもある
• 初期費用や維持費が高く、コスト負担が大きい
• 洗浄時間が長く、手洗いのほうが早いと感じる場合がある
• メンテナンスの手間がかかり、清掃を怠るとカビや臭いが発生する
• 家族構成の変化により、使用頻度が減ることがある
• ビルトインと卓上型は設置方法やコスト、洗える容量が異なる
• 卓上型は工事不要で導入しやすいが、キッチンスペースを取る
• ビルトイン型は見た目がスッキリし、大容量で一度に多くの食器を洗える
• 深型と浅型の違いは容量と設置スペースに影響する
• ビルトイン食洗機の寿命は約10年で、使用頻度やメンテナンスで変動する
• 収納スペースに変更する際は給排水処理や棚の設置が必要になる
• 後付けする場合はキッチンのスペースや電源の有無を確認する必要がある

【参考】
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