浴室の床の塗装が剥がれてしまうと、見た目の美しさが損なわれるだけでなく、安全性や耐久性にも影響を及ぼします。長年の使用や湿気、洗剤の影響など、さまざまな要因によって塗装は劣化していきますが、適切な対処を行わなければ、滑りやすくなったり、床材自体の損傷が進んだりする可能性も…
本記事では、浴室の床が塗装剥がれする原因や、放置してしまう影響とリスクについて詳しく解説。さらに、剥がれが発生した際の適切な対処法として、塗装剥がれや床についた傷を補修する方法について具体的にご紹介します。
ご自身で補修を行いたい方のために、浴室の床をDIYするのに必要な道具や、塗装の持ちを良くするために欠かせない、浴室の床におすすめの素材別塗料についてもお伝えしますので、適切な塗料選びの参考にしてください。
また、床を交換すべきサインも踏まえ、浴室の補修や交換を業者に依頼する場合の費用と注意点、おすすめ業者についてもご紹介しています。費用の目安や、業者選びのポイントを知ることで、安心して浴室リフォームを進めることができるでしょう。

浴室の床の塗装剥がれに関する知識を深め、適切な補修やリフォームを行うことで、快適で安全な浴室環境を保つための参考にしていただければ幸いです。
【記事のポイント】
1.浴室の床の塗装が剥がれる、主な原因と影響
2.塗装剥がれを補修する方法と必要な道具
3.床の交換が必要なサインと、リフォーム費用の目安
4.信頼できるリフォーム業者の選び方と注意点
浴室の床に塗装剥がれが起こる原因と対策


- 浴室の床が塗装剥がれする原因とは?
- 放置してしまうと危険?影響とリスク
- 塗装剥がれを補修する方法
- 床についた傷を補修する方法
- 浴室の床をDIYするのに必要な道具
浴室の床が塗装剥がれする原因とは?


浴室の床の塗装が剥がれてしまう主な原因は、長年の使用による劣化や、湿気による影響です。特に、浴室は常に水分にさらされるため、一般的な床材よりも劣化しやすい環境にあります。
ここでは、具体的な原因をいくつか紹介します。
1.湿気と水分による劣化
浴室は高温多湿の環境が続くため、床の塗装は水分を吸収しやすくなります。塗装が湿気を含むことで膨張と収縮を繰り返し、次第に剥がれやすくなるのです。さらに、水は塗装の下に入り込むと密着力を低下させ、剥がれを加速させる原因となります。
2.使用頻度と摩耗
家族が多い家庭では、浴室の使用頻度が高く、床の塗装が日々摩耗していきます。特に、足裏の摩擦や掃除用ブラシによるこすれが繰り返されることで、塗装が徐々に薄くなり、最終的に剥がれてしまいます。滑り止め加工が施された床では、表面の凹凸によりさらに摩耗が進みやすくなります。
3.洗剤や薬品の影響
浴室の床を掃除する際に強力な洗剤を使用すると、塗装にダメージを与えることがあります。特に、塩素系漂白剤や酸性・アルカリ性の洗剤は塗装の表面を傷め、密着力を低下させる原因になります。頻繁に強い洗剤を使うことで、塗装が剥がれやすくなるのです。
4.経年劣化と紫外線の影響
浴室には窓がある場合、日光に含まれる紫外線が床材や塗装に影響を与えることがあります。紫外線は塗膜を劣化させる原因の一つであり、長年浴室を使用することで塗装が硬化し、ひび割れや剥がれを引き起こすこともあります。
5.施工時の不備
床の塗装が剥がれる原因の中には、施工不良も含まれます。特に、塗装を行う際に下地処理が適切でなかった場合や、塗料が十分に乾燥しないうちに使用を開始してしまうと、密着不良が発生し、短期間で剥がれが発生することがあります。
浴室の床の塗装剥がれは、「湿気や摩耗・洗剤の使用・紫外線・施工不良」などが原因で起こります。特に、毎日使う浴室はダメージが蓄積しやすく、適切なメンテナンスが重要になります。



もし剥がれが目立ってきた場合は、補修や再塗装を検討することが必要です。
放置してしまうと危険?影響とリスク
浴室の床の塗装剥がれをそのまま放置すると、さまざまな問題が発生する可能性があります。見た目の悪さだけでなく、安全性や衛生面にも影響を及ぼすため、早めの対処が必要です。ここでは、塗装剥がれを放置した場合の具体的なリスクを紹介します。
滑りやすくなり転倒の危険性が高まる
塗装が剥がれると、床の表面が均一でなくなり、部分的に滑りやすくなることがあります。特に、塗装には防滑加工が施されていることが多いため、剥がれた部分とそうでない部分で摩擦の差が生じ、足元が不安定になるのです。高齢者や子どもがいる家庭では、転倒事故のリスクが高まるため注意が必要です。
床材の劣化が進み補修費用が増大
塗装は床材を保護する役割も担っています。剥がれた状態のまま放置すると、床材が直接水分を吸収しやすくなり、カビの発生や腐食の原因となることがあります。結果的に、補修や交換の必要性が高まり、修理費用が増大する可能性があるのです。
カビや雑菌の繁殖によるリスク
浴室は湿気がこもりやすく、カビや雑菌が繁殖しやすい環境です。塗装が剥がれることで、防水性が低下し、床材の隙間や剥がれた部分に水が染み込むことでカビが発生しやすくなります。カビの胞子はアレルギーや呼吸器系のトラブルを引き起こす可能性があるため、衛生面でも大きな問題となります。
床の強度低下による破損リスク
剥がれが広がると、床材自体が弱くなり、ひび割れや破損が発生することがあります。特に木材や合成樹脂などの素材を使用している場合、水分が内部に浸透すると腐食や変形が進み、最悪の場合は床が抜け落ちる危険性も考えられます。定期的に状態を確認し、異常を感じたら早めに補修を行うことが重要です。
見た目が悪くなり資産価値が低下
塗装剥がれが目立つ浴室は、清潔感が失われ、見た目の印象が悪くなります。これが賃貸物件や売却を検討している場合、大きなマイナスポイントとなる可能性があります。美観を保つことは、快適に過ごすためだけでなく、将来的な資産価値を維持するためにも重要です。
浴室の床の塗装剥がれを放置すると、転倒事故のリスクが高まるだけでなく、「床材の劣化・カビの繁殖・床の破損」など、さまざまな問題が発生します。



美観や資産価値にも影響を及ぼすため、剥がれを見つけたら早めに補修することをおすすめします。
塗装剥がれを補修する方法


浴室の床の塗装が剥がれた場合、放置せずに適切な補修を行うことで、見た目の改善だけでなく、安全性や耐久性の向上につながります。ここでは、自分でできる簡単な補修方法から、専門業者による補修方法まで、具体的な手順を紹介します。


1.剥がれた部分の状態を確認する
まずは、塗装の剥がれ具合をチェックしましょう。小さな範囲の剥がれであればDIYでの補修が可能ですが、広範囲にわたる場合や床材自体が傷んでいる場合は、専門業者への依頼を検討した方がよいでしょう。また、剥がれた部分にカビやひび割れがないかも確認しておくことが重要です。
2.浴室の床を清掃する
補修を始める前に、床の汚れや水分をしっかり除去します。中性洗剤を使ってブラシでこすり、汚れを落とした後、乾いた布で水分を拭き取りましょう。完全に乾燥させることで、補修材や塗料の密着性が向上し、長持ちしやすくなります。
3.塗装剥がれ部分を研磨する
補修箇所の表面を滑らかにするために、「サンドペーパー(#240〜#400程度)」を使って軽く研磨します。古い塗装の境目が目立たないように均等にならすことで、新しい塗料がなじみやすくなります。研磨後は、削りカスをしっかり取り除きましょう。


4.下地処理を行う
塗装を剥がれにくくするためには、下地処理が重要です。「下地処理剤(プライマー)」を塗布することで、新しい塗料の密着力が向上し、長期間剥がれにくくなります。プライマーは市販の浴室用塗料に付属していることも多いので、使用方法を確認して適量を塗布しましょう。
5.浴室用の塗料で塗装する
浴室の床は水に触れる機会が多いため、防水性のある浴室用塗料を使用します。ローラーやハケを使って均一に塗布し、ムラができないように注意しましょう。一度塗った後は、メーカーの指示に従い、しっかりと乾燥させてから2回目を塗ることで、仕上がりがきれいになります。
6.完全に乾燥させる
塗装後は、塗料が完全に乾燥するまで浴室の使用を控えます。乾燥時間は塗料の種類によって異なりますが、最低でも24時間以上は使用しないようにしましょう。乾燥が不十分な状態で使用すると、塗料が剥がれやすくなるため注意が必要です。
7.専門業者に依頼する場合
広範囲の塗装剥がれや、床材のひび割れが見られる場合は、専門業者に依頼するのが安心です。プロの施工であれば、耐久性の高い塗装やコーティングを施すことができ、長期間きれいな状態を保つことができます。また、床の劣化が激しい場合は、部分的な補修ではなく、床材ごと交換することを検討するのも一つの方法です。
浴室の床の塗装剥がれは、自分で補修できる場合もありますが、床材の状態によっては専門業者への依頼が必要になることもあります。補修の際は、清掃や下地処理を丁寧に行い、防水性のある浴室用塗料を使用することがポイントです。



早めに対応することで、浴室を清潔で快適な状態に保つことができます。
床についた傷を補修する方法
浴室の床についた傷は放置すると劣化が進み、塗装剥がれやカビの発生につながることがあります。早めに適切な補修を行うことで、浴室の美観を保ち、安全性を確保できます。ここでは、傷の種類に応じた補修方法を紹介します。


1.傷の種類を確認する
まず、床についた傷がどの程度のものかをチェックしましょう。浅い傷であれば簡単な補修で対応できますが、深い傷やひび割れが広がっている場合は、専門業者に依頼することを検討したほうがよいでしょう。
2.軽度の傷の補修方法
小さな擦り傷や浅い傷であれば、市販の浴室用補修剤を使用することで簡単に補修できます。手順としては以下の通りです。
清掃:傷の部分を中性洗剤で洗い、汚れを落とします。
乾燥:しっかりと乾かし、水分を完全になくします。
補修剤の塗布:補修剤を傷の上に薄く塗り広げ、ヘラなどで均一にならします。
乾燥:補修剤が乾燥するまで放置し、乾燥後に仕上げを行います。
市販の浴室用補修剤には、液状タイプやペーストタイプがありますので、傷の大きさや深さに応じて適切なものを選びましょう。
3.深い傷やひび割れの補修方法
傷が深い場合やひび割れが発生している場合は、より本格的な補修が必要になります。
傷周辺の研磨:サンドペーパー(#240〜#400程度)を使って、ひび割れ周辺を滑らかにします。
補修剤の充填:浴室用の防水補修剤を使用し、傷やひび割れ部分に埋め込むように塗布します。
仕上げ:補修剤が乾燥した後、必要に応じて表面を研磨し、なめらかに整えます。
トップコートを塗布:防水性を高めるために、浴室用のトップコートを塗ることで耐久性を向上させます。
この方法により、傷が目立たなくなり、防水性も確保できます。
4.予防策としての保護シートやマットの活用
傷を補修した後、再発を防ぐために保護シートや浴室用のマットを敷くのも有効です。床の摩耗を防ぎ、傷つきにくくすることで、補修の頻度を減らせます。特に滑り止め効果のあるシートを選ぶと、安全性も向上します。
5.専門業者に依頼すべきケース
補修剤を使っても改善されない場合や、広範囲に傷が広がっている場合は、専門業者に相談するのが安心です。プロによる補修では、耐久性の高い塗料を使用し、より長期間快適に使用できる仕上がりになります。
浴室の床についた傷は、放置すると悪化するため、早めの補修が重要です。浅い傷であれば市販の補修剤で手軽に補修できますが、深い傷やひび割れには、より本格的な補修が必要です。さらに、保護シートやマットを活用することで、傷の発生を防ぎ、浴室の床を長持ちさせることができます。



適切な補修を行い、安全で快適な浴室環境を維持しましょう。
浴室の床をDIYするのに必要な道具


浴室の床の補修や塗装をDIYで行うには、適切な道具を揃えることが重要です。準備不足のまま作業を始めると、仕上がりにムラが出たり、塗料がうまく定着しなかったりする可能性があります。
ここでは、DIY作業に必要な基本的な道具を紹介します。
カテゴリ | 道具名 | 用途 |
---|---|---|
清掃・下地処理 | 中性洗剤・カビ取り剤 | 床の汚れやカビを落とす |
スポンジ・ブラシ | 細かい汚れを落とすために使用 | |
ペーパータオル・雑巾 | 水分を拭き取るために使用 | |
サンドペーパー(#240〜#400) | 床の表面を削り、塗料の密着を良くする | |
塗装 | 浴室用塗料 | 水に強く、防カビ・防滑効果のある塗料 |
プライマー(下地剤) | 塗料の密着を高めるために使用 | |
ハケ・ローラー | 広い範囲はローラー、細かい部分はハケで塗布 | |
塗料バケツ | 塗料を入れ、適量を取りながら塗る | |
マスキングテープ | 塗装しない部分を保護する | |
養生シート(新聞紙でも可) | 塗料の飛び散りを防ぐ | |
仕上げ・補修 | トップコート(仕上げ剤) | 塗装後に塗布し、耐久性を向上させる |
スクレーパー | 塗料のムラを整え、余分な部分を削る | |
ゴム手袋 | 手を塗料から保護し、安全に作業する | |
換気扇・扇風機 | 塗料の匂いや有害成分を排出する | |
安全対策 | マスク | 塗料の臭いや有害成分を吸い込まないようにする |
ゴーグル | 塗料が目に入るのを防ぐために使用 | |
滑り止めシート | 作業中の転倒を防ぐ |
清掃・下地処理に必要な道具
塗装を行う前に、床の汚れやカビをしっかり取り除くことが大切です。下地処理が不十分だと塗料の密着が悪くなり、塗装剥がれの原因になります。
中性洗剤・カビ取り剤:床の汚れやカビを落とすために使用します。
スポンジ・ブラシ:細かい汚れを落とすために、ブラシやスポンジで丁寧に洗浄します。
ペーパータオル・雑巾:水分を拭き取るために使用します。
サンドペーパー(#240〜#400):床の表面を軽く削り、塗料の密着を良くするために使います。
塗装に必要な道具
塗装作業には、適切な塗料と塗布用の道具が必要です。選ぶ塗料によって使用する道具が異なる場合があるため、事前に確認しましょう。
浴室用塗料:水に強く、防カビ・防滑効果のある塗料を選ぶことがポイントです。
プライマー(下地剤):塗料の密着を高めるために使用します。
ハケ・ローラー:広い範囲を塗る場合はローラー、細かい部分はハケを使うと便利です。
塗料バケツ:塗料を入れて、適量を取りながら塗るために使用します。
マスキングテープ:塗装しない部分を保護するために使います。
養生シート(新聞紙でも可):床以外の場所に塗料が飛び散るのを防ぎます。
仕上げ・補修に必要な道具
塗装後の仕上げや、補修作業を行うための道具も準備しておくと、より綺麗に仕上げることができます。
トップコート(仕上げ剤):塗装後に塗ることで耐久性を向上させます。
スクレーパー:塗料のムラを整えたり、余分な部分を削ったりするのに役立ちます。
ゴム手袋:塗料が手につくのを防ぎ、作業の安全性を高めます。
換気扇・扇風機:塗料の匂いや有害成分を排出するため、作業中はしっかり換気しましょう。
安全対策に必要な道具
浴室の塗装は、狭い空間で行うため、作業中の安全にも注意が必要です。
マスク:塗料の臭いや有害成分を吸い込まないように着用します。
ゴーグル:塗料が目に入るのを防ぐため、保護ゴーグルを装着すると安心です。
滑り止めシート:作業中に足を滑らせるのを防ぐために敷いておくと良いでしょう。
浴室の床をDIYで塗装・補修する際には、「清掃用具・塗装道具・仕上げ用具・安全対策グッズ」を揃えておくことが大切です。特に塗料の選定と下地処理を丁寧に行うことで、仕上がりの美しさや耐久性が大きく変わります。



適切な道具を準備し、安全に作業を進めることで、浴室の床を長持ちさせることができます。
浴室の床の塗装剥がれを防ぐためのリフォーム方法


- 浴室の床におすすめの素材別塗料
- 床を交換すべきサインとは?
- 浴室リフォームの費用と注意点
- 浴室リフォームのおすすめ業者
- 浴室の床が塗装剥がれした際によくある質問
浴室の床におすすめの素材別塗料


浴室の床を塗装する際は、素材に合った塗料を選ぶことが重要です。不適切な塗料を使用すると、すぐに剥がれたり、防水効果が十分に発揮されなかったりする可能性があります。ここでは、浴室の床の代表的な素材ごとに適した塗料を紹介します。
タイル床におすすめの塗料
タイルの床は耐久性が高く、水に強いのが特徴ですが、塗装の密着が悪く剥がれやすいという問題があります。そのため、密着性を高めるプライマーと、耐水性のある塗料を選ぶことが重要です。
おすすめ塗料:エポキシ樹脂系塗料、ウレタン系塗料
特徴:耐水性・耐久性が高く、剥がれにくい
ポイント:下地処理をしっかり行い、プライマーを塗布してから塗装する
FRP(繊維強化プラスチック)製の床におすすめの塗料
FRPは浴室の床に使われることが多い素材で、軽量かつ防水性が高いのが特徴です。ただし、経年劣化すると塗装が剥がれやすくなるため、専用の塗料で補修することが大切です。
おすすめ塗料:FRP専用塗料、ウレタン塗料
特徴:柔軟性があり、ひび割れしにくい
ポイント:表面を軽く研磨して密着力を高める


コンクリート床におすすめの塗料
コンクリートの床は、頑丈で耐久性がある反面、塗装しないと水を吸収してカビが発生しやすくなります。適切な塗料を選び、防水性を強化することが大切です。
おすすめ塗料:エポキシ系塗料、防水塗料
特徴:水を通さず、耐摩耗性が高い
ポイント:下地の吸水を抑えるためにプライマーを使用する
木材(檜・杉など)の床におすすめの塗料
木材は温かみがあり、見た目の美しさが特徴ですが、水分を吸収しやすく腐食のリスクが高いため、防水塗料での保護が必要です。
おすすめ塗料:ウレタン塗料、浸透性防水塗料
特徴:木材に浸透し、防水効果を高める
ポイント:木材の質感を活かしたい場合は、透明な防水塗料を選ぶ


塩ビシートの床におすすめの塗料
塩ビシートは水に強くメンテナンスがしやすいですが、塗装の密着が悪く剥がれやすいのが難点です。専用のプライマーを使用することで、塗装の持ちを良くできます。
おすすめ塗料:ウレタン系塗料、特殊樹脂塗料
特徴:柔軟性があり、ひび割れしにくい
ポイント:塩ビ専用プライマーを塗布してから塗装する


浴室の床を塗装する際は、床の素材に適した塗料を選ぶことが大切です。タイルやFRP、コンクリートなど、それぞれの素材の特性に合わせた塗料を使用することで、長持ちする仕上がりになります。



下地処理を丁寧に行い、適切な塗料を使うことで、浴室の床を美しく保つことができます。
床を交換すべきサインとは?
浴室の床は日々の使用によって劣化が進みますが、どのタイミングで交換すべきか判断が難しいこともあります。放置すると安全面や衛生面で問題が発生するため、以下のようなサインが見られたら早めの交換を検討しましょう。


1.塗装の剥がれやヒビ割れが広範囲にある
小さな剥がれやヒビ割れであれば、補修で対応できることが多いですが、広範囲にわたる場合は床材そのものが劣化している可能性が高くなります。剥がれた部分から水が入り込み、下地まで傷んでしまうと、部分補修では解決できないため、床全体の交換を検討しましょう。
2.床が柔らかくなっている・沈み込む感覚がある
歩いたときに床がたわんだり、沈むような感覚がある場合、床の下地が腐食している可能性があります。特に木材を使用している場合は、水が染み込んで内部が傷んでいることが多いため、床全体の張り替えが必要になります。この状態を放置すると、最悪の場合、床が抜け落ちる危険もあるため注意が必要です。
3.カビや黒ずみが取れない
通常の掃除では落とせない黒ずみやカビが広がっている場合、表面だけでなく内部まで菌が繁殖している可能性があります。浴室は湿気がこもりやすく、放置するとカビが根を張り、健康被害を引き起こすこともあります。見た目だけでなく衛生面を考慮しても、床の交換を検討したほうがよいでしょう。
4.水はけが悪くなり、滑りやすくなっている
以前よりも水はけが悪くなったと感じる場合、床材の劣化が進んでいる証拠です。水がたまりやすくなると、滑りやすくなり、転倒のリスクも高まります。また、水分が床の下地にまで染み込むと、カビや腐食の原因になるため、交換を考えるタイミングといえます。
5.異臭が発生している
浴室の床から嫌な臭いがする場合、下地が腐食している可能性があります。特に、湿ったような臭いやカビ臭さを感じる場合は、床材の下に水が溜まり、腐敗が進んでいるかもしれません。このまま放置すると、下地だけでなく壁や天井にも影響が出る可能性があるため、早急に対応する必要があります。
6.床材の表面がすり減っている
長年の使用で床材の表面がすり減り、ツルツルになっている場合は、滑りやすくなっている可能性があります。特に、小さな子どもや高齢者がいる家庭では、転倒事故を防ぐためにも床材の交換を検討するとよいでしょう。
最近では、滑りにくい加工が施された浴室用の床材も多く販売されているため、安全性を高めるためにもリフォームを検討してみてください。
浴室の床は日々の使用によって劣化が進みますが、特に「床が沈む」「水はけが悪い」「異臭がする」といったサインが見られた場合は、早めの交換を考えるべきです。



放置すると安全性や衛生面に悪影響を及ぼすことがあるため、定期的に状態をチェックし、必要に応じて専門業者に相談することをおすすめします。
浴室リフォームの費用と注意点


浴室リフォームは快適なバスルーム環境を作るために重要ですが、費用や注意点を理解しておかないと、予算オーバーや後悔の原因となることがあります。ここでは、浴室リフォームにかかる費用の目安と、事前に知っておくべきポイントを解説します。
浴室リフォームの費用相場
浴室のリフォーム費用は、施工内容や選ぶ設備によって大きく異なります。以下に、主なリフォームの種類別の費用相場をまとめました。
浴室の床のみを交換:50,000円~200,000円
浴室全体の部分的な補修(塗装・シート貼り):100,000円~300,000円
ユニットバスの交換(一般的なグレード):500,000円~150万円
在来工法の浴室からユニットバスに変更:800,000円~200万円
ユニットバスのグレードやオプション(浴室乾燥機、断熱仕様など)を追加すると、さらに費用がかかることがあります。
浴室リフォームの費用を左右するポイント
リフォーム費用は、以下の要素によって変動します。
施工範囲:床の張り替えだけなら低コストだが、壁や天井も含めると費用が増える
浴室の種類:ユニットバスは比較的低コストだが、在来工法の浴室は工事費が高くなりやすい
設備のグレード:一般的なものから高級仕様まで幅広く、選択肢次第で費用が大きく変わる
施工業者の選択:ハウスメーカー、大手リフォーム会社、地元の工務店などによって価格が異なる
リフォーム時に気をつけるべき注意点
浴室リフォームを成功させるためには、以下の点に注意が必要です。
1.事前にしっかりと見積もりを取る
費用が高額になりがちなリフォーム工事では、複数の業者から見積もりを取り、比較検討することが重要です。同じ施工内容でも、業者によって数十万円の差が出ることもあります。
2.断熱対策を忘れない
浴室は冬場に寒くなりがちなため、断熱材を入れる、浴室暖房を導入するなどの対策を検討しましょう。特に高齢者がいる家庭では、ヒートショック対策として重要になります。
3.耐水性・防カビ性能の高い素材を選ぶ
浴室は湿気が多くカビが発生しやすい場所です。壁材や床材には、防水性や防カビ性能のある素材を選ぶことで、メンテナンスの手間を減らすことができます。
4.工事期間を事前に確認しておく
浴室リフォーム中はお風呂が使えなくなるため、工事期間をしっかり確認し、代替案を考えておく必要があります。工事の規模によっては数日~数週間かかるため、家族の生活に支障が出ないように準備しましょう。
コストを抑えるための工夫
リフォーム費用をできるだけ抑えるためには、次のような方法があります。
1.補助金や助成金を活用する
地域によっては、浴室リフォームに関する補助金や助成金が用意されている場合があります。特に高齢者向けのバリアフリー改修では、自治体からの補助が受けられることもあるため、事前に確認しておきましょう。
2.既存の設備を活かせる範囲でリフォームする
浴槽や壁材をすべて交換するのではなく、部分的な補修や再塗装で対応できる場合もあります。床や壁の補修だけで済むなら、費用を大幅に抑えることが可能です。
3.相見積もりを取る
1社だけで決めるのではなく、複数の業者に見積もりを依頼し、価格や施工内容を比較することで、適正価格でリフォームを行うことができます。
浴室リフォームは、施工範囲や選ぶ設備によって費用が大きく変わります。見積もりを比較し、予算に合ったプランを検討することが大切です。また、工事期間や素材選びにも注意を払い、快適で長持ちする浴室を目指しましょう。



補助金や助成金の利用、部分補修の活用など、コストを抑える工夫も取り入れながら、最適なリフォームを計画してください。
浴室リフォームのおすすめ業者
浴室リフォームを成功させるためには、適切な業者選びが欠かせません。業者によって得意な施工内容や価格帯が異なるため、自分のリフォーム計画に合った業者を見極めることが重要です。
ここでは、浴室リフォームを依頼する際のおすすめ業者の種類と選び方を解説します。
業者の種類 | 特徴・メリット | 注意点・デメリット |
---|---|---|
ハウスメーカー・大手リフォーム会社 | 施工品質が安定しており、保証やアフターサポートが充実 | 費用がやや高めになる傾向がある |
地域の工務店・リフォーム専門店 | 地域に密着し、柔軟な対応が可能。価格の相談がしやすい | 業者によって品質にバラつきがある |
浴室リフォーム専門業者 | 専門的な知識や技術が豊富で、コストを抑えやすい | 設備の選択肢が限られる場合がある |
ホームセンター・家電量販店 | 気軽に相談しやすく、全国対応が可能な場合が多い | 施工は提携業者が行うため仕上がりに差が出る場合がある |
浴室リフォームを依頼できる業者の種類
浴室リフォームを手掛ける業者には、以下のような種類があります。それぞれの特徴を理解し、自分のニーズに合った業者を選ぶことが大切です。
1.ハウスメーカーや大手リフォーム会社
- 施工品質が安定している
- 保証やアフターサポートが充実
- 費用はやや高めになる傾向
2.地域の工務店やリフォーム専門店
- 施工エリアが限られるが、地域に根ざした対応が可能
- 柔軟な対応や価格の相談がしやすい
- 業者によって品質にバラつきがあるため、口コミや実績を確認する必要あり
3.浴室リフォーム専門業者
- 浴室に特化しているため、専門的な知識や技術が豊富
- 価格設定が明確で、コストを抑えやすい
- 設備の選択肢が限られる場合もある
4.ホームセンターや家電量販店のリフォームサービス
- 全国対応している場合が多く、気軽に相談しやすい
- 既存のプランから選ぶ形が多く、オーダーメイドの対応は難しい場合がある
- 施工は提携業者が行うため、業者によって仕上がりに差が出ることも
優良なリフォーム業者の選び方
リフォーム業者を選ぶ際には、以下のポイントをチェックしておくと安心です。
1.施工実績と口コミを確認する
施工事例を公開している業者は、信頼性が高い傾向があります。特に自分が希望するリフォームと似た事例があるかを確認すると、完成後のイメージがしやすくなります。また、口コミや評判もチェックし、実際の利用者の声を参考にしましょう。
2.複数の業者から相見積もりを取る
同じ工事内容でも業者によって価格や提案が異なります。1社だけで決めず、最低でも2〜3社から見積もりを取ることで、適正な価格を把握しやすくなります。
3.保証やアフターサービスの内容を確認する
施工後のトラブルに備えて、保証の有無やアフターサポートの内容を確認しておくことが重要です。特に水回りは不具合が発生しやすいため、長期保証を提供している業者を選ぶと安心できます。
4.営業の対応や説明の分かりやすさをチェックする
見積もりや打ち合わせの際に、業者の対応を確認しましょう。専門用語ばかりでなく、分かりやすい説明をしてくれるかどうか、質問に丁寧に答えてくれるかなども、信頼できる業者かを見極めるポイントになります。
注意すべき業者の特徴
優良業者を選ぶためには、避けた方がよい業者の特徴も知っておくと役立ちます。
1.極端に安い見積もりを提示する業者
他社と比べて異常に安い場合、手抜き工事や追加料金を請求される可能性があります。見積もりの内訳をしっかり確認し、不明点があれば説明を求めましょう。
2.契約を急がせる業者
「今すぐ契約しないとこの価格ではできません」「今日決めれば特別割引」などと、急かしてくる業者には注意が必要です。十分に比較検討する時間を、確保しましょう。
3.保証やアフターサービスが不明確な業者
工事後に不具合が発生しても、対応してもらえないと困ります。保証期間や補償内容を事前に確認し、書面で明記されているかもチェックしておきましょう。
おすすめのリフォーム業者の探し方
実際に業者を探す際は、以下の方法を活用すると効率的です。
1.リフォーム業者の比較サイトを利用する
「ホームプロ」「リショップナビ」などの比較サイトを利用すると、複数の業者を一括で比較できるため便利です。
2.地域の口コミ情報をチェックする
SNSやGoogleマップの口コミ、地域の掲示板サイトなどを活用すると、実際に利用した人のリアルな評価を確認できます。
3.知人や家族の紹介を活用する
すでにリフォームを経験した人からの紹介は、信頼性が高く、実際の施工品質を確かめやすいメリットがあります。
浴室リフォームを成功させるためには、業者選びが非常に重要です。



慎重に業者を選び、理想の浴室リフォームを実現しましょう。
浴室の床が塗装剥がれした際によくある質問


浴室の床の塗装が剥がれてしまうと、どのように対処すべきか迷う方が多いでしょう。ここでは、浴室の床の塗装剥がれに関して、よく寄せられる質問をまとめました。
- 塗装が剥がれたまま放置しても大丈夫ですか?
-
放置すると浴室の床材が水を吸収し、カビの発生や床の劣化を引き起こす原因になります。また、表面が滑りやすくなるため、転倒のリスクが高まることもあります。早めの補修や再塗装を検討しましょう。
- 自分で塗装をやり直すことはできますか?
-
DIYでも塗装の補修は可能です。ただし、適切な塗料を選び、下地処理を丁寧に行わないと、すぐに剥がれてしまうことがあります。専用の浴室用塗料を使い、手順を守ることで耐久性のある仕上がりにできます。
- 浴室の塗装を補修するのにどのくらいの費用がかかりますか?
-
DIYの場合、塗料や必要な道具を含めて5,000円〜15,000円程度で補修できます。業者に依頼すると、範囲や施工内容によって異なりますが、50,000円〜150,000円程度が目安です。
- どんな塗料を選べばよいですか?
-
浴室の床に適した塗料は、防水性・耐湿性が高いものが推奨されます。エポキシ系塗料やウレタン系塗料が一般的で、特に「浴室用」と明記された製品を選ぶと安心です。
- 塗装が剥がれる原因は何ですか?
-
主な原因として、長年の使用による経年劣化、不適切な清掃方法(強い洗剤や硬いブラシによる摩耗)、湿気による塗膜の浮きなどが挙げられます。また、施工時の下地処理が不十分だった場合も、早期の剥がれにつながります。
- 塗装を剥がさずに上から塗り直しても大丈夫ですか?
-
塗装がしっかり密着している部分であれば、その上から塗り直すことも可能です。ただし、剥がれかけている部分がある場合は、古い塗膜をしっかり除去し、下地処理を行ってから塗装することをおすすめします。
- 業者に依頼する場合、どんな点に注意すべきですか?
-
業者によって費用や施工方法が異なるため、複数の業者から見積もりを取るのが重要です。また、保証の有無や使用する塗料の種類、施工後のメンテナンスについても確認しておくと、後悔のないリフォームができます。
- 塗装剥がれを防ぐ方法はありますか?
-
定期的に優しい洗剤で掃除し、強く擦りすぎないようにすることが大切です。また、換気を徹底して湿気を抑えることで、塗膜の劣化を遅らせることができます。さらに、防水性の高いコーティング剤を定期的に塗布するのも有効な対策です。
- どのくらいの頻度で再塗装が必要ですか?
-
使用環境やメンテナンス状況によりますが、一般的には5年〜10年ごとに塗り直しが必要です。塗装の剥がれが目立つようになったら、早めに対処しましょう。
- 塗装ではなく床材を張り替えるべきタイミングは?
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塗装の剥がれだけでなく、床のひび割れや変形、床下の腐食などが見られる場合は、塗装ではなく床材の交換を検討したほうが良いでしょう。長年の使用で傷みが激しい場合は、リフォームの選択肢も視野に入れることをおすすめします。



適切な塗料選びや日々のメンテナンスを心がけ、浴室の床を快適な状態に保ちましょう。
浴室の床が塗装剥がれする原因と対策の総括
記事のポイントを、まとめます。
- 浴室の床の塗装剥がれは湿気や水分の影響を受けやすい
- 使用頻度が高いと摩耗が進み、剥がれやすくなる
- 強い洗剤の使用が塗膜の劣化を早める
- 紫外線による影響で塗膜が硬化し、ひび割れが発生する
- 施工不良が原因で短期間で剥がれるケースもある
- 放置すると床が滑りやすくなり、転倒のリスクが高まる
- 床材が水を吸収し、カビや雑菌の繁殖が進む
- 下地が劣化すると補修では対応できず、交換が必要になる
- 小さな剥がれならDIYで補修できるが、広範囲なら業者依頼が適切
- 適切な下地処理を行わないと補修後すぐに剥がれる
- 床の素材ごとに適した塗料を選ぶことが重要
- FRP、タイル、木材など、素材ごとに適した塗装方法がある
- 交換のタイミングは床の沈み込みや異臭の発生を目安に判断する
- リフォームの費用は施工内容によって大きく異なる
- 業者選びでは施工実績や保証内容をしっかり確認する必要がある
【参考】
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