浴室で洗濯物を干す際に、換気扇のみでしっかり乾くのか疑問に思う人も、多いのではないでしょうか。外干しができない天候や、花粉・ホコリの付着を避けたい場合、風呂干しを選択するのは理にかなっています。
しかし、換気扇だけで洗濯物がしっかり乾くのか、乾く時間はどのくらいかかるのか、24時間換気で十分なのか気になる点はたくさんあります。
結論として、換気扇で乾かす方法やポイントを押さえれば、効率的に乾かすことは可能です。ただし、換気と乾燥ならどっちが早いのか、浴室換気扇で乾かす際の注意点を知らないと、思ったより時間や電気代がかかってしまう場合も…
そこで本記事では、風呂干しで乾かすメリットデメリットを比較し、外干しと室内干しの違いも解説します。また、風呂干しに役立つおすすめグッズや、より効率的に乾かすためのコツもご紹介。

浴室の換気扇を活用しながら、できるだけ短時間で洗濯物を乾かしたい人は、是非参考にしてください。
【記事のポイント】
1.浴室の換気扇のみで、洗濯物を乾かす方法やコツ
2.風呂干しの、メリットデメリットを比較
3.換気扇だけで乾かす際の、注意点や工夫
4.風呂干しにかかる電気代や、おすすめグッズのご紹介
浴室で洗濯物を換気扇のみで乾かす方法とは


- 洗濯物が浴室の換気扇だけで乾くの?
- 風呂干しで乾かすメリットデメリット
- 換気扇で乾かす方法やポイントとは
- 換気と乾燥ならどっちが乾くのが早いのか?
- 浴室換気扇で乾かす際の注意点
洗濯物が浴室の換気扇だけで乾くの?


洗濯物を浴室の換気扇だけで乾かすことは可能ですが、条件によっては乾きにくくなることもあります。浴室の換気扇は湿気を外に排出する機能を持っていますが、一般的な換気扇は乾燥機のように温風を送るわけではないため、乾くまでに時間がかかることがあります。
また、洗濯物の量や干し方、浴室の広さ、換気扇の性能によっても乾きやすさが変わります。例えば、洗濯物が多すぎると空気の通り道が塞がれてしまい、湿気がこもりやすくなります。さらに、浴室内の気温が低いと水分が蒸発しにくくなるため、換気扇を回しても思ったほど乾かないこともあります。
より効果的に乾かすためには、換気扇だけに頼らず、以下のような工夫をするとよいでしょう。
- 浴室のドアを少し開けて空気の流れを作る
- 洗濯物同士の間隔を空けて干す
- サーキュレーターや扇風機を併用して風を当てる
- 浴室乾燥機能付きの換気扇がある場合は活用する



換気扇だけでは、乾燥機やエアコンを使用した場合と比べて乾くスピードが遅くなることが多いため、早く乾かしたい場合は他の方法と組み合わせるのがおすすめです。
風呂干しで乾かすメリットデメリット
浴室で洗濯物を干す「風呂干し」は、外干しや室内干しと比べていくつかのメリットとデメリットがあります。どの方法が最適かを判断するためにも、それぞれのポイントを理解しておくことが大切です。
風呂干しのメリット | 風呂干しのデメリット |
---|---|
雨の日でも安心して干せる 天候に左右されず、梅雨や冬場でも洗濯物を干せる | 乾くまでに時間がかかる 換気扇だけでは空気の流れが不十分で、乾燥に時間がかかることがある |
花粉やホコリの付着を防げる 屋外干しと違い、花粉やホコリの影響を受けにくい | カビやぬめりの原因になる 湿気がこもりやすく、浴室内にカビやぬめりが発生する可能性がある |
生活スペースを圧迫しない リビングや寝室のスペースを使わずに干せる | 電気代がかかる 浴室乾燥機を使用すると、電気代がかかる |
湿気をコントロールできる 適切に換気をすれば、部屋の湿度を上げずに干せる | 広いスペースが必要 洗濯物が密集すると乾きにくくなるため、干すスペースが必要 |
風呂干しのメリット
1.雨の日でも安心して干せる
浴室は外の天候に左右されないため、雨の日や梅雨時期でも洗濯物を干せるのが大きな利点です。特に、部屋干しのスペースが限られている場合、浴室を活用することで快適に乾かすことができます。
2.花粉やホコリの付着を防げる
屋外に干すと花粉やホコリが付着することがありますが、風呂干しであればそれを防ぐことができます。特に花粉症の人やアレルギーを持っている人にとって、風呂干しは衛生的な選択肢といえます。
3.生活スペースを圧迫しない
部屋干しの場合、リビングや寝室のスペースが狭くなってしまうことがありますが、浴室を利用することで生活空間を圧迫せずに済みます。
4.湿気をコントロールできる
浴室はもともと湿気を逃がすための換気設備が整っているため、適切に換気を行えば、部屋の湿度を上げることなく洗濯物を干せます。
風呂干しのデメリット
1.乾くまでに時間がかかる場合がある
浴室の換気扇だけでは空気の流れが十分でないことがあり、洗濯物が乾くまでに時間がかかることがあります。特に厚手の衣類はなかなか乾きにくいため、サーキュレーターなどを併用するとよいでしょう。
2.カビやぬめりの原因になることがある
風呂干しを頻繁に行うと、浴室内の湿度が高くなり、壁や床にカビやぬめりが発生しやすくなります。これを防ぐためには、使用後にしっかり換気を行い、壁や床を拭き取ることが大切です。
3.電気代がかかる場合がある
浴室乾燥機を使用する場合、電気代がかかることがデメリットです。24時間換気やサーキュレーターを併用することで、電気代を抑えつつ効率的に乾かす工夫が必要です。
4.広いスペースが必要な場合がある
風呂干しをする際、洗濯物が密集してしまうと乾きにくくなります。そのため、十分なスペースを確保する必要があり、浴室のサイズによっては多くの洗濯物を干せないこともあります。
風呂干しには、天候に左右されず花粉の付着を防げるなどのメリットがある一方で、乾くのに時間がかかったり、カビの発生リスクがあるといったデメリットもあります。



快適に風呂干しを行うためには、換気や干し方を工夫しながら、必要に応じてサーキュレーターや除湿機を活用するとよいでしょう。
換気扇で乾かす方法やポイントとは


浴室の換気扇を使って洗濯物を乾かす場合、ただ干すだけではなく、効率的に乾燥させるための工夫が必要です。乾く時間を短縮し、カビの発生を防ぐためにも、いくつかのポイントを押さえておきましょう。
換気扇を最大限活用する方法
1.換気扇を「強」モードで稼働する
24時間換気がある浴室では通常、換気扇は弱モードで運転されています。しかし、洗濯物を乾かす際は「強モード」にすることで空気の流れを強め、乾燥を早めることができます。
2.ドアを少し開けて空気の流れを作る
浴室のドアを完全に閉めてしまうと空気の循環が悪くなります。湿気を排出しやすくするために、ドアの下部を少し開けるか、浴室に通気口がある場合はそこを活用するとよいでしょう。
3.サーキュレーターや扇風機を併用する
換気扇だけでは空気の流れが十分でないことがあるため、洗濯物に直接風を当てると乾燥スピードがアップします。特に厚手の衣類は、風を当てることで乾きやすくなります。
干し方のポイント
1.洗濯物の間隔を空ける
洗濯物同士が密着していると空気が通りにくくなり、乾きにくくなります。ハンガーを使い、衣類同士の間隔を5cm以上空けるようにすると効率的です。
2.タオルや厚手の衣類は手前に干す
浴室の奥よりも、ドアに近い位置のほうが空気が流れやすいため、乾きにくいタオルや厚手の衣類は手前に干すとよいでしょう。
3.浴室の壁や床の水滴を拭き取る
干す前に浴室の壁や床に残った水滴をしっかり拭き取ることで、湿度が下がり、洗濯物が乾きやすくなります。また、カビの発生も防ぐことができます。
乾燥を早めるための工夫
1.浴室乾燥機がある場合は活用する
換気扇だけではなく、浴室乾燥機が備わっている場合は、温風や送風モードを活用するとより早く乾かせます。ただし、電気代がかかるため、短時間の使用がおすすめです。
2.乾燥効果を高めるグッズを使う
物干しポールを増設したり、速乾ハンガーを使うことで、さらに効率的に乾かすことができます。衣類の乾燥をサポートするアイテムをうまく取り入れると、より快適に風呂干しができるでしょう。
換気扇を使って洗濯物を乾かす際は、強モードで運転し、空気の流れを作ることが重要です。また、洗濯物の干し方を工夫し、サーキュレーターや扇風機を併用すると、乾燥時間を短縮できます。



さらに、浴室の水滴を拭き取ることで湿度を下げ、より効率的に洗濯物を乾かすことができるでしょう。
換気と乾燥ならどっちが乾くのが早いのか?
洗濯物を浴室で乾かす際、「換気」と「乾燥」ではどちらが早く乾くのか気になるところです。一般的には、乾燥機能を使用したほうが短時間で乾きますが、電気代や衣類のダメージを考えると、換気もうまく活用したいところです。
それぞれの特徴を、詳しく見ていきましょう。
1.換気で乾かす場合の特徴
換気を利用して洗濯物を乾かす方法は、浴室内の湿気を外に排出し、自然な空気の流れを作ることで乾燥を促します。
換気扇の風量が強ければ乾燥時間は短縮できますが、基本的には数時間〜半日程度かかることが多いです。また、空気の流れを作るために、浴室のドアを少し開けたり、サーキュレーターを併用すると効果的です。
2.乾燥機能を使う場合の特徴
浴室乾燥機を使うと、温風で洗濯物の水分を素早く蒸発させることができます。
浴室乾燥機を使えば、短時間で洗濯物を乾かすことができます。ただし、電気代がかかるため、毎日使用する場合はコストを考慮する必要があります。また、熱風による衣類のダメージを防ぐため、温度設定を調整したり、短時間だけ使用するのも一つの方法です。
3.どちらが早く乾くのか?
結論としては、「乾燥機能を使うほうが圧倒的に早い」です。特に、急ぎで洗濯物を乾かしたい場合は、浴室乾燥機を利用するのが適しています。一方で、時間に余裕がある場合や、電気代を節約したい場合は、換気を活用しながらゆっくり乾かすのも良いでしょう。
4.効率よく乾かすための工夫
どちらの方法を選ぶにしても、乾燥時間を短縮するために、以下の工夫を取り入れるのがおすすめです。
- 洗濯物を均等に間隔をあけて干す
- 換気扇を「強モード」に設定する
- サーキュレーターや扇風機で風を送る
- 浴室の水滴を拭き取って湿度を下げる
こうしたポイントを意識することで、換気のみでも乾燥時間を短縮できますし、浴室乾燥機を使用する際にも効率よく乾かすことができます。
換気と乾燥のどちらが早いかという点では、浴室乾燥機を使用するほうが圧倒的に短時間で乾きます。ただし、電気代や衣類へのダメージを考慮すると、換気もうまく活用するのが賢い選択です。



それぞれのメリット・デメリットを理解し、状況に応じた方法を選びましょう。
浴室換気扇で乾かす際の注意点


浴室の換気扇を使って洗濯物を乾かす際には、効率よく乾燥させるための工夫が必要です。間違った方法で干すと、乾くのに時間がかかったり、逆に湿気がこもってカビの原因になったりすることもあります。
ここでは、浴室換気扇で乾かす際の注意点を紹介します。
1.洗濯物の干し方に注意する
浴室換気扇で乾かす場合、洗濯物の干し方によって乾燥時間が大きく変わります。効率よく乾かすためには、次の点に気を付けましょう。
洗濯物の間隔をあけて干す:洗濯物同士が密着すると空気の流れが悪くなり、乾燥時間が長くなります。10cmほど間隔をあけるのが理想です。
厚手の衣類は外側・薄手のものは内側に配置:タオルやデニムなどの厚手の衣類は乾きにくいため、できるだけ換気扇の風が当たりやすい位置に干しましょう。シャツや靴下などの薄手の衣類は中央にするとバランスよく乾きます。
S字フックやピンチハンガーを活用する:空間をうまく使って干すことで、空気の流れを確保しやすくなります。
2.浴室内の水滴を拭き取る
洗濯物を干す前に、浴室の壁や床に残った水滴をタオルやスクイージーで拭き取ると、湿気が減り乾燥が早まります。特に、浴槽のふちや床に水が残っていると湿度が上がり、乾くまでに時間がかかるため注意が必要です。
3.浴室のドアは開けるか閉めるかを判断する
浴室のドアを開けたほうが良いのか閉めたほうが良いのかは、状況によります。
24時間換気をしている場合はドアを閉める:換気扇が常に作動している場合、ドアを閉めることで浴室内の空気が循環し、乾燥効果が高まります。
換気扇の風量が弱い場合は少しドアを開ける:浴室内に湿気がこもる場合、ドアを少し開けて空気の流れを作ると効果的です。ただし、開けすぎると湿気が外に広がり、別の場所で結露が発生する可能性があるため注意しましょう。
4.サーキュレーターや扇風機を併用する
換気扇だけでは空気の流れが弱く、洗濯物が乾くのに時間がかかることがあります。そのため、サーキュレーターや扇風機を使って風を当てると、乾燥時間を短縮できます。特に、浴室換気扇の風が十分でない場合は、浴室の外から風を送り込むとより効果的です。
5.洗濯物の量を減らす
一度に大量の洗濯物を干すと、空気の流れが悪くなり、乾燥時間が長くなります。可能であれば、洗濯物の量を調整して干すのが理想です。また、こまめに洗濯することで、一度に干す衣類の量を減らし、効率よく乾かすことができます。
6.乾燥しにくい素材には工夫をする
厚手のタオルやパーカーのフード部分など、乾きにくい部分がある衣類は、ハンガーを工夫して干すと乾燥時間を短縮できます。例えば、タオルはM字型に干したり、パーカーのフード部分は開いた状態にするなど、空気が通るように工夫しましょう。
7.定期的に換気扇の掃除をする
換気扇のフィルターが汚れていると、吸気力が低下し、洗濯物が乾くまでの時間が長くなります。定期的にフィルターを掃除することで、換気扇の性能を維持し、効率よく乾燥できるようになります。
浴室換気扇で洗濯物を乾かす際は、干し方や浴室内の湿気対策が重要です。特に、「洗濯物の間隔をあける・水滴を拭き取る・サーキュレーターを併用する」などの工夫をすることで、乾燥時間を短縮できます。また、換気扇のフィルターを定期的に掃除することで、換気能力を最大限に活用できるようになります。



これらのポイントを意識しながら、効率よく洗濯物を乾かしましょう。
こちらの記事「浴室の換気扇にフィルターを貼っていいのか?選び方や最適な使い方」も、参考にしてください。
浴室で洗濯物を換気扇のみで乾かす際のコツとは


- 乾く時間はどのくらい…24時間換気で大丈夫?
- 外干しと室内干しの違い
- 風呂干しする際の電気代ってどれくらい?
- 風呂干しに役立つおすすめグッズ
- 浴室換気扇で洗濯物を乾かす際によくある質問
乾く時間はどのくらい…24時間換気で大丈夫?


浴室の換気扇を使って洗濯物を乾かす場合、乾くまでの時間は環境や干し方によって大きく異なります。特に、「24時間換気」を活用することでどの程度乾燥に影響があるのか、気になる方も多いでしょう。
ここでは、浴室換気扇のみで乾かした場合の時間の目安や、より早く乾かすための工夫について解説します。
乾く時間の目安
洗濯物の乾燥時間は、浴室の広さ、換気扇の性能、気温や湿度などの条件によって変わりますが、おおよその目安は以下の通りです。
1.夏場(気温が高く湿度が低い場合):6~8時間程度
気温が高く湿度が低い時期は、比較的短時間で乾きます。特に、換気扇が十分に湿気を排出できる場合、6時間程度でほとんどの衣類が乾くこともあります。
2.冬場(気温が低く湿度が高い場合):12~15時間程度
気温が低くなると空気中の水分が飽和しやすく、乾燥が遅くなります。特に冬場は湿気がこもりやすいため、長時間かかることが一般的です。
3.厚手の衣類やバスタオル:12時間以上かかることも
タオルやデニム、厚手のパーカーなどは乾きにくく、通常の衣類よりも時間がかかります。特に、換気扇の風が直接当たりにくい場所に干すと、さらに乾燥時間が長くなる可能性があります。
24時間換気だけで乾くのか?
24時間換気とは、浴室内の空気を常に換気し続けるシステムのことです。これによって湿気がこもりにくくなり、カビの発生を抑える効果も期待できます。しかし、洗濯物を効率よく乾かすには、24時間換気だけでは不十分な場合があります。
1.風量が弱いため、乾燥に時間がかかる
24時間換気は通常、低い風量で継続的に換気する仕組みになっています。そのため、短時間で洗濯物を乾かすには向いておらず、特に湿度が高い時期は思った以上に時間がかかることがあります。
2.衣類の密集度が高いと乾きにくい
洗濯物同士が密着していると、空気の流れが悪くなり、湿気がこもりやすくなります。24時間換気を活用する場合でも、適切な間隔をあけて干すことが重要です。
3.換気扇の性能によっては乾きにくい
浴室の換気扇が古く、換気能力が弱い場合、24時間換気をしていても湿気が抜けにくいことがあります。換気扇の掃除を定期的に行い、効率的に換気できるようにしておくことが大切です。
早く乾かすための工夫
24時間換気だけで乾かすのが難しい場合、以下の工夫を取り入れることで、乾燥時間を短縮できます。
1.サーキュレーターや扇風機を併用する
空気の流れを作ることで、湿気を効果的に排出できます。特に、換気扇の方向に向かって風を送ると、乾燥効率が上がります。
2.浴室のドアを少し開けて空気を流す
換気扇の風量が弱い場合、浴室のドアを少し開けることで空気の流れを作るのも一つの方法です。ただし、開けすぎると湿気が家の中に広がる可能性があるため注意しましょう。
3.除湿機を活用する
浴室内に除湿機を置くことで、湿気を効果的に取り除くことができます。特に、梅雨時期や冬場の湿度が高い日には、乾燥時間を大幅に短縮できます。
4.干し方を工夫する
洗濯物の間隔を十分にあけることはもちろん、S字フックやピンチハンガーを活用し、空気の流れを意識して干すことがポイントです。
浴室の換気扇を使って洗濯物を乾かす場合、乾燥時間は季節や環境によって大きく異なります。特に、24時間換気のみで乾かす場合は時間がかかることが多く、サーキュレーターや除湿機を併用するとより効率的に乾燥できます。



また、干し方や換気扇の性能にも注意しながら、適切な方法で洗濯物を乾かすことが重要です。
外干しと室内干しの違い
洗濯物を乾かす方法には「外干し」と「室内干し」の、2つの選択肢があります。それぞれにメリット・デメリットがあり、状況に応じて適した方法を選ぶことが大切です。ここでは、外干しと室内干しの違いを具体的に解説します。


1.乾燥スピードの違い
外干しの最大のメリットは、太陽光と自然の風によって早く乾くことです。特に晴れた日は短時間で乾燥し、カラッとした仕上がりになります。一方で、室内干しは風の流れが弱く、湿気がこもりやすいため乾燥に時間がかかる傾向があります。
外干し:数時間で乾く(特に風がある日は速乾)
室内干し:6~12時間以上かかることも(除湿機やサーキュレーターで短縮可能)
2.衛生面・臭いの違い
外干しでは太陽光の紫外線による殺菌効果が期待できます。そのため、タオルやシーツなどを外で干すと、ニオイが少なくなり清潔に保ちやすいです。しかし、室内干しは湿気がこもることで生乾き臭が発生しやすいというデメリットがあります。
外干し:紫外線の効果で雑菌の繁殖を抑えやすい
室内干し:湿度が高いと生乾き臭が発生しやすい(こまめな換気や除湿が必要)
3.花粉・ホコリの付着リスク
外干しのデメリットとして、「花粉・ホコリ・PM2.5」などの付着が挙げられます。特に花粉症の時期や、大気汚染が気になる地域では、外干しによるアレルギー症状の悪化が懸念されます。一方、室内干しは外気にさらされないため、花粉やホコリが付着しにくいというメリットがあります。
外干し:花粉・ホコリ・PM2.5が付着しやすい(アレルギーのある人は注意)
室内干し:外気に触れないため、アレルギーリスクを抑えられる
4.天候の影響
外干しは天気に大きく左右されます。晴れている日は問題ありませんが、雨の日や梅雨の時期は乾かすのが難しいため、部屋干しせざるを得ない状況になります。その点、室内干しは天候に左右されずに干せるため、安定した乾燥環境を作ることができるというメリットがあります。
外干し:天候に左右される(雨の日は干せない)
室内干し:天候に影響されずに干せる
5.プライバシーと防犯の違い
外干しでは、ベランダや庭に干すことで洗濯物の内容が外から見えてしまうことがあります。特に下着や衣類は、防犯面でのリスクも考える必要があります。一方、室内干しは他人の目に触れることがないためプライバシーを守りやすいという利点があります。
外干し:プライバシーのリスクがある(特に女性の衣類は注意)
室内干し:他人の目に触れず安全
外干しと室内干しには、それぞれ異なる特徴があります。
外干し:「早く乾く」「紫外線で除菌できる」一方で、天候の影響を受けやすく、花粉やホコリが付着しやすい。
室内干し:「天候に左右されず、花粉の付着を防げる」ものの、乾燥に時間がかかり、生乾き臭が発生しやすい。
どちらの方法が最適かは、季節や住環境によって変わるため、状況に応じて適切な干し方を選ぶことが重要です。



また、室内干しをする場合は換気や除湿機の活用、外干しの場合は花粉対策を意識することで、それぞれのデメリットを補うことができます。
賃貸物件にお住まいなら室内干しで浴室を利用する際、注意する点があります。こちらの記事「浴室の突っ張り棒使用は賃貸物件OK?傷防止の注意点と設置方法とは」も、参考にしてください。
風呂干しする際の電気代ってどれくらい?


浴室の換気扇や浴室乾燥機を使って洗濯物を乾かすと、気になるのが電気代です。特に毎日のように風呂干しをする場合、ランニングコストがどの程度かかるのかを把握しておくことは重要です。
ここでは、風呂干し時の電気代について詳しく解説します。
使用方法 | 消費電力 | 1時間の電気代 | 6時間の電気代 | 24時間の電気代 |
---|---|---|---|---|
換気扇のみ | 5~10W | 約0.14~0.27円 | 約0.8~1.6円 | 約3.2~6.5円 |
浴室乾燥機(電気式) | 1,200~2,000W | 約32.4~54円 | 約64.8~108円(2時間) | 約97.2~162円(3時間) |
サーキュレーター(30W) | 30W | 約0.8円 | 約4.8円 | 約19.2円 |
除湿機(200W) | 200W | 約5.4円 | 約32.4円 | 約129.6円 |
浴室乾燥機(ガス式) | – | 約50~80円(1回) | – | – |
換気扇のみ使用した場合の電気代
まず、換気扇のみを使用して乾かす場合の電気代は比較的低く抑えられます。一般的な浴室の換気扇は1時間あたり約5~10Wの電力を消費し、1kWhあたりの電気料金を27円とした場合の計算は以下の通りです。
1時間あたりの電気代:約0.14~0.27円
6時間使用時の電気代:約0.8~1.6円
24時間使用時の電気代:約3.2~6.5円
このように、換気扇のみでは電気代はほぼ気にならないレベルですが、乾燥スピードは遅く、湿度の高い環境では生乾きになる可能性があるため、サーキュレーターや除湿機を併用するとよいでしょう。
浴室乾燥機を使用した場合の電気代
一方で、浴室乾燥機を使う場合の電気代は大きく異なります。浴室乾燥機の消費電力は機種によって異なりますが、1,200~2,000W程度が一般的です。これをもとに、1kWhあたり27円で計算すると以下のようになります。
1時間使用した場合:約32.4~54円
2時間使用した場合:約64.8~108円
3時間使用した場合:約97.2~162円
つまり、2~3時間の使用で約100~150円程度の電気代がかかる可能性があります。これは1回あたりのコストとしては比較的高めですが、短時間でしっかり乾かせるメリットがあります。
サーキュレーターや除湿機を併用した場合
換気扇のみでは乾燥が遅く、浴室乾燥機では電気代が高いという問題を解決する方法として、サーキュレーターや除湿機の併用があります。
サーキュレーターの電気代(30Wで6時間使用):約4.8円
除湿機の電気代(200Wで6時間使用):約32.4円
サーキュレーターや除湿機を使うことで、換気扇のみの場合より乾燥スピードが上がり、生乾き臭を防ぐことができるため、コストパフォーマンスが良い方法といえます。
浴室乾燥機のガス式と電気式の違い
浴室乾燥機には電気式とガス式の2種類があり、それぞれのランニングコストは大きく異なります。
電気式:1回2~3時間の使用で約100~150円の電気代がかかる
ガス式:1回の使用で約50~80円のガス代がかかる(電気式よりも速乾)
ガス式のほうが電気式よりも短時間で乾くため、コストを抑えながら効率よく乾燥できるメリットがあります。
風呂干しの電気代は使用する機器によって大きく変わるため、できるだけコストを抑える工夫が必要です。
- 換気扇のみなら電気代はほぼ気にならないが、乾燥が遅い
- 浴室乾燥機は短時間で乾くが、1回100円以上の電気代がかかる
- サーキュレーターや除湿機を併用すると、電気代を抑えながら速乾が可能
- ガス式浴室乾燥機は電気式よりもランニングコストが安い場合がある



日常的に風呂干しをする場合は、コストと乾燥スピードのバランスを考えながら、効率的な方法を選ぶことが大切です。
風呂干しに役立つおすすめグッズ
風呂干しをより効率的にするためには、専用のグッズを活用するのが効果的です。湿気がこもりやすい浴室では、乾燥を促進するアイテムを使うことで、乾燥時間を短縮し、生乾きの臭いを防ぐことができます。
ここでは、風呂干しに役立つおすすめのグッズを紹介します。
1.浴室用物干し竿・突っ張り棒
浴室に干す際には、専用の物干し竿や突っ張り棒が欠かせません。
- 浴室のスペースを有効活用できる
- 高い位置に干せるため、乾燥効率が上がる
- 取り付けが簡単で、賃貸でも使用可能なタイプがある
物干し竿が備え付けられていない場合は、突っ張り棒を活用することで、簡単に洗濯物を干すスペースを確保できます。


2.サーキュレーター(送風機)
換気扇だけでは空気の流れが不十分な場合、サーキュレーターを使うと乾燥スピードが格段に向上します。
- 空気を循環させ、洗濯物の乾燥を促進
- 生乾き臭の原因となる湿気を拡散できる
- コンパクトなモデルなら設置が簡単
浴室の外から扉の隙間を利用して、風を送り込む方法も効果的です。


3.除湿機
湿度が高いと乾燥しにくくなるため、除湿機を併用することで、短時間で洗濯物を乾かすことができます。
- 浴室の湿気を効率よく取り除き、乾燥を早める
- カビの発生を抑制できる
- 部屋干しにも活用できるため、一年中使える
コンプレッサー式とデシカント式の2種類がありますが、冬場でも活躍するデシカント式がおすすめです。


4.ハンガー・ピンチハンガー(速乾タイプ)
洗濯物の干し方によって乾燥スピードが変わるため、速乾性のあるハンガーやピンチハンガーを使用すると効率が上がります。
- 風通しがよくなる構造で、洗濯物が均等に乾く
- 洗濯物同士の密着を防ぎ、乾燥ムラをなくせる
- 伸縮式や折りたたみ式なら収納も便利
風呂干しには360度回転するタイプや、間隔が広めに取れるものを選ぶと、より効果的に乾燥できます。


5.吸湿・防カビシート
浴室は湿気がこもりやすいため、吸湿シートや防カビシートを活用すると、カビの発生を抑えつつ、快適な環境を維持できます。
- 湿気を吸収し、浴室の環境を快適に保つ
- 天井や壁に貼るだけで簡単に設置できる
- 交換頻度が少なく、手軽に使える
湿度の高い地域に住んでいる方や、浴室の換気が十分でない場合に特におすすめです。


6.速乾タオル(マイクロファイバークロス)
洗濯物を干す前に、タオルで水分をある程度吸収することで、乾燥時間を短縮できます。
- 速乾性に優れ、洗濯物の水分をすばやく吸収できる
- 何度も使えるため、コストパフォーマンスが良い
- コンパクトで収納しやすい
バスタオルの代わりに、吸水性の高いマイクロファイバークロスを使用すると、洗濯物の水分量を減らせるため、より早く乾かせます。


風呂干しを効率よく行うためには、環境に合ったグッズを活用することが重要です。
- 突っ張り棒や物干し竿で、干しやすい環境を作る
- サーキュレーターや除湿機で、乾燥スピードを上げる
- 速乾ハンガーやピンチハンガーで、洗濯物の配置を工夫する
- 防カビシートや吸湿シートで、カビ対策をする
- マイクロファイバークロスで、洗濯物の水分を減らす
これらのアイテムを組み合わせることで、風呂干しの時間短縮と快適な乾燥環境の両方を実現できます。



毎日の洗濯をスムーズにするために、ぜひ活用してみてください。
浴室換気扇で洗濯物を乾かす際によくある質問


浴室で洗濯物を換気扇のみで乾かす方法について、多くの人が疑問を抱くポイントをまとめました。ここでは、よくある質問とその回答を紹介します。
- 換気扇だけで洗濯物はしっかり乾くの?
-
乾かすことは可能ですが、条件によって時間が大きく変わります。浴室の換気扇は湿気を排出する役割を持っていますが、送風機能がないため空気の循環が不十分になることがあります。効率よく乾かすためには、浴室の扉を少し開けて空気の流れを作る、またはサーキュレーターを併用するといった工夫が必要です。
- 24時間換気をしていれば乾きやすくなる?
-
Q2. 24時間換気をしていれば乾きやすくなる?
乾燥には役立ちますが、換気扇の性能によって効果が変わります。24時間換気を行うことで、浴室内の湿気を徐々に排出することは可能ですが、風量が弱い換気扇の場合、洗濯物の乾燥には時間がかかることがあります。効率を上げるには、換気扇を強運転にする、除湿機を併用するなどの対策が効果的です。
- 浴室乾燥機がないとカビが発生しやすくなる?
-
換気が不十分だとカビの原因になります。浴室で洗濯物を干すと、湿気がこもりやすくなります。そのため、換気扇の定期的な清掃を行い、壁や床に水滴が残らないよう拭き取ることが重要です。また、防カビ対策として吸湿シートや除湿剤を併用すると、より清潔な状態を維持しやすくなります。
- 風呂干しをすると電気代はどれくらいかかる?
-
換気扇のみであれば電気代は安いですが、乾燥時間が長くなることもあります。一般的な浴室換気扇の消費電力は1時間あたり2~10円程度とされています。ただし、長時間運転し続けると電気代は積み重なります。短時間で乾かすためには、風通しを工夫する、厚手の衣類は間隔を空けて干すなどの対策が有効です。
- 生乾きの臭いを防ぐ方法は?
-
換気をしっかり行い、風通しをよくすることが重要です。生乾きの臭いは、湿った環境で雑菌が繁殖することが原因です。対策として、以下の方法を試してみてください。
- 洗濯物の間隔を広げて干す
- サーキュレーターを使い、空気を循環させる
- 除湿機を併用し、湿気を取り除く
- 洗濯時に酸素系漂白剤を使い、菌の繁殖を防ぐ
- 浴室の扉は開けたほうがいいの?
-
場合によりますが、基本的には少し開けたほうが効果的です。換気扇のみで乾かす場合、空気の流れが滞ると湿気がこもりやすくなります。そのため、浴室の扉を5~10cm程度開けておくと、よりスムーズに乾燥できます。ただし、脱衣所に湿気が流れ込むとカビの原因になるため、除湿機を併用するのも有効です。
- 浴室で干せる洗濯物の量には制限がある?
-
Q7. 浴室で干せる洗濯物の量には制限がある?
できるだけ少量にしたほうが乾きやすくなります。浴室は密閉空間のため、一度に大量の洗濯物を干すと湿気が充満し、乾燥時間が大幅に伸びることがあります。理想的なのは、1回の洗濯量の半分程度にすることです。特に、タオルや厚手の衣類は乾きにくいため、干し方を工夫しましょう。



様々なポイントを押さえて、浴室での風呂干しをより効率的に行いましょう。
浴室で洗濯物を換気扇のみで乾かす際のポイント総括
記事のポイントを、まとめます。
- 浴室の換気扇のみでも洗濯物は乾くが、時間がかかる
- 乾燥効率は換気扇の性能や浴室の広さに左右される
- 洗濯物の間隔を空けて干すと空気が通りやすくなる
- 浴室のドアを少し開けると湿気が排出されやすい
- サーキュレーターを併用すると乾燥スピードが上がる
- 24時間換気は有効だが、単独では乾燥に時間がかかる
- 厚手の衣類は換気扇の風が当たりやすい場所に干すとよい
- 事前に浴室の壁や床の水滴を拭き取ると湿気がこもりにくい
- 換気扇のフィルターが汚れていると乾燥効率が落ちる
- 浴室乾燥機を使うと乾燥時間は短縮できるが電気代がかかる
- 除湿機を併用すると湿気を取り除き、生乾きを防げる
- 花粉やホコリが付かないため、外干しよりも衛生的
- 風呂干しを続けるとカビが発生しやすくなるため換気が重要
- 風呂干しの電気代は換気扇のみなら低コストで済む
- 防カビ対策として吸湿シートや除湿剤を活用すると効果的
【参考】
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>>浴室レールに水が溜まる原因と解決策って?フラップや排水口の掃除法
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