「部屋の湿気がひどいから換気扇をつけっぱなしにしたいけど、効果はあるのかな…」と、悩んでいませんか?特にジメジメする季節、換気扇の正しい使い方は誰もが知りたい情報です。
換気扇をつけっぱなしにすると湿度が上がるのか、それとも下がるのか。また、雨の日の換気扇は逆効果って本当なのかという、疑問も生まれます。換気扇で湿度が下がらない時の原因が分からなければ、対策のしようがありません。
この記事では、換気扇をつけっぱなしするメリットデメリットから、つけっぱなしでかかる気になる1ヶ月の電気代、さらにはキッチンの換気扇をつけっぱなしにすると壊れるのではないかという不安まで、あらゆる角度から徹底解説します。
換気扇の正しい使い方と掃除方法、そして季節によって違う適切な湿気対策を知ることで、もう湿気で失敗や後悔をすることはありません。最終手段として、換気扇クリーニングをプロに依頼して快適に過ごす方法も、ご紹介します。

あなたの家の湿度コントロールを、今日から変えていきましょう。
【記事のポイント】
1.換気扇をつけっぱなしにした際の、湿度変化の理由
2.電気代や故障リスクなどの、デメリットと対策
3.効果的な換気扇の使い方と、季節ごとの湿気対策
4.換気扇の掃除方法と、プロに依頼するメリット
換気扇のつけっぱなしで湿度の悩みは解決?


- 換気扇をつけっぱなしにすると湿度が上がる?
- 雨の日の換気扇は逆効果って本当?
- 換気扇で湿度が下がらない時の原因とは
- 換気扇をつけっぱなしするメリットデメリット
- 換気扇のつけっぱなしでかかる1ヶ月の電気代
換気扇をつけっぱなしにすると湿度が上がる?


換気扇をつけっぱなしにした際、湿度が上がるか下がるかは、室内と室外の環境条件によって変わります。多くの場合、換気扇は室内の湿気を含んだ空気を外に排出し、新しい空気を取り込むため、湿度を下げる効果が期待できます。
特に、調理や入浴などで「一時的に湿度が高まった空間」では、換気の効果は顕著です。
ただ、状況によっては湿度が上がってしまうケースも存在します。例えば、梅雨の時期や雨が降っている日で、外の湿度の方が室内の湿度よりも高い場合です。このとき換気扇を回すと、湿度の高い外気を室内に取り込んでしまうため、かえって部屋の湿度を上げてしまう可能性があります。
また、換気扇によって室内の空気が循環することで、壁や床に潜んでいた湿気が空気中に舞い上がり、一時的に湿度計の数値が上昇することもあり得ます。
これらのことから、換気扇のつけっぱなしが必ずしも湿度を下げるわけではない、ということが分かります。



基本的には湿度を下げるための有効な手段ですが、外の天候や湿度を考慮しながら使用することが、効果的な湿気対策の鍵となります。
雨の日の換気扇は逆効果って本当?


「雨の日に換気扇を回すと、外の湿気が入ってきて逆効果になる…」という話を耳にすることがありますが、これは必ずしも正しくありません。むしろ、多くの場合において雨の日でも換気扇を使うことは有効な湿気対策となります。
その理由は、たとえ雨が降っていて外の湿度が高くても、閉め切った室内の方が湿度が高くなるケースが多いためです。人の呼吸や汗、調理、観葉植物など、室内では常に水蒸気が発生しています。
これらが逃げ場を失うと、湿度はどんどん上昇し、外の湿度を上回ってしまうのです。このような状況で窓や換気扇を止めてしまうと、湿気がこもり続け、カビやダニが繁殖しやすい環境を作り出してしまいます。
もちろん、窓を開けて換気する際に雨が室内に吹き込んでしまう場合は、窓を閉めるべきです。しかし、換気扇であれば雨の侵入を心配することなく、室内のこもった湿気を効率的に排出できます。
したがって、雨の日だからといって換気扇を止めるのは、かえって室内の湿度を高めるリスクがあります。



窓から雨が入らない限りは、換気扇を適切に利用して、空気の循環を促すことが望ましいと考えられます。
換気扇で湿度が下がらない時の原因とは


換気扇を回しているにもかかわらず、部屋の湿度がなかなか下がらない場合、いくつかの原因が考えられます。ただ換気扇を動かすだけでは不十分で、空気の流れを正しく作ることが大切です。
空気の通り道が確保できていない
最も多い原因は、空気の入口である「給気口」が十分に機能していないことです。換気扇は室内の空気を外に「排気」する役割を担っていますが、その分、新しい空気がどこかから入ってこなければ、効率的な空気の循環は生まれません。
壁にある給気口が閉じていたり、家具などで塞がれていたりしないか確認しましょう。給気口がない場合は、換気扇から最も遠い位置にある窓を少し開けることで、空気の通り道を作ることができます。
換気扇自体が汚れている
換気扇のフィルターやファンにホコリや油汚れが蓄積していると、空気の吸引力が著しく低下し、換気効率が悪くなります。汚れた換気扇は、湿気を十分に排出できないだけでなく、余計な電力を消費したり、騒音の原因になったりすることもあります。定期的な掃除が換気能力を維持するためには不可欠です。
部屋の構造上の問題
部屋の間取りによっては、空気の流れが滞りやすい「よどみ」ができてしまうことがあります。換気扇から遠い部屋の隅などは、空気が入れ替わりにくく、湿気が溜まりがちです。



このような場合は、サーキュレーターや扇風機を併用し、強制的に空気を循環させて換気扇まで湿気を送る工夫が必要になります。
換気扇をつけっぱなしするメリットデメリット


換気扇を24時間つけっぱなしにすることには、多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。これらを総合的に理解し、ご自身の住環境に合わせて判断することが大切です。
項目 | 内容 |
---|---|
メリット | ・空気質の改善(CO₂・ハウスダスト・花粉・ウイルス排出) ・カビ・結露の抑制(湿気を排出し住宅を長寿命化) ・ニオイ対策(調理臭・生活臭の防止) ・化学物質の排出(シックハウス対策) |
デメリット | ・電気代がかかる(連続使用) ・冷暖房効率が下がる可能性 ・騒音・振動が気になる場合あり ・定期的なメンテナンスが必要 |
このように、メリットは住環境の維持に直結する重要なものが多い一方、デメリットはコストや快適性に関するものが中心です。



ご家庭の状況に合わせて、賢く活用していきましょう。
換気扇のつけっぱなしでかかる1ヶ月の電気代


「換気扇を24時間つけっぱなしにしたら、電気代がすごく高くなるのでは?」と心配される方も多いですが、実際のところ、換気扇の消費電力は比較的小さく、電気代への影響は限定的です。
換気扇の電気代は、以下の計算式で算出できます。
電気代 = 消費電力(kW) ÷ 1000 × 稼働時間(h) × 1kWhあたりの電力量料金単価(円)
ここでは、公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会が定める目安単価の31円/kWh(2024年時点)を基に、一般的な換気扇を24時間・30日間つけっぱなしにした場合の、電気代の目安を見てみましょう。
設置場所 | 消費電力の目安(W) | 1ヶ月の電気代の目安 |
---|---|---|
トイレ | 2~4W | 約45円~89円 |
浴室 | 15~20W | 約335円~446円 |
キッチン(弱運転) | 30~40W | 約670円~893円 |
24時間換気システム | 20~30W | 約446円~670円 |
※上記はあくまで目安であり、機種の性能や電力会社の契約プランによって変動します。
表からも分かる通り、最も消費電力が大きいキッチンの換気扇を弱運転でつけっぱなしにしても、1ヶ月の電気代は1,000円に満たない場合がほとんどです。



カビ対策や健康維持といったメリットを考慮すると、費用対効果は非常に高いと言えるかもしれません。
換気扇のつけっぱなしで湿度を効果的に下げる技


- 換気扇の正しい使い方と掃除方法
- 季節によって違う適切な湿気対策
- キッチンの換気扇をつけっぱなしにすると壊れる?
- 換気扇クリーニングをプロに依頼して快適に
- 換気扇のつけっぱなしでよくある質問
換気扇の正しい使い方と掃除方法


換気扇の能力を最大限に引き出し、効果的に湿度を下げるためには、正しい使い方と定期的なメンテナンスが鍵となります。基本的なポイントを押さえるだけで、換気効率は大きく改善されます。
効果的な換気扇の使い方
まず、最も大切なのは「空気の通り道」を意識することです。換気扇は空気を排出する出口なので、新鮮な空気の入口(給気口)を確保する必要があります。換気扇から対角線上にある、最も遠い窓やドアを5cm~10cmほど開けると、部屋全体の空気が効率よく循環します。
給気口が壁にある場合は、それが開いているか、家具などで塞がれていないかを確認しましょう。
また、浴室やキッチンなど、水蒸気が発生する場所では、使用後すぐに換気扇を回すことが鉄則です。湿気が部屋全体に広がる前に排出することで、結露やカビの発生を効果的に防げます。浴室の場合、ドアを閉めて換気扇を回す方が、狭い空間で集中的に換気できるため効率的です。
換気扇の掃除頻度と手順
換気扇の掃除は、換気効率を保つために不可欠です。一般的に、3ヶ月〜半年に1回の頻度で掃除することが推奨されています。


掃除を始める前に、必ず換気扇の電源を切るか、ブレーカーを落としてください。
取扱説明書に従い、フィルター、カバー、ファンなどを慎重に取り外します。
取り外した部品を、アルカリ性洗剤(油汚れに有効)や中性洗剤を溶かしたぬるま湯に30分~1時間ほどつけ置きします。
汚れが浮き上がってきたら、古い歯ブラシやスポンジで優しくこすり落とします。
洗剤が残らないようによくすすぎ、完全に乾かしてから元の位置に取り付けます。水分が残っていると、カビや故障の原因になります。



ご自身での掃除が難しい高所にある場合や、汚れがひどい場合は、無理をせず専門のクリーニング業者に依頼することも賢明な選択です。
季節によって違う適切な湿気対策


一年を通して湿度対策は必要ですが、季節ごとに湿気の原因や特徴が異なるため、それぞれに適した対策を講じることが効果的です。換気扇の活用と合わせて、季節ごとのポイントを実践しましょう。
春の湿気対策
春は気温が上昇し始め、移動性高気圧と低気圧が交互に通過するため、晴れた日と雨の日の寒暖差が大きくなります。雨が続くと湿度が上がりやすくなるため、天気の良い日中に積極的に換気を行いましょう。
クローゼットや押し入れも開け放ち、空気を入れ替えることが大切です。サーキュレーターを使って、室内の空気を循環させるのも有効な手段です。
夏の湿気対策
夏は気温と湿度がともに高くなるため、最もカビやダニが繁殖しやすい季節です。特に梅雨時期は注意が必要です。この時期は、換気扇の常時運転に加え、エアコンの「除湿(ドライ)機能」を積極的に活用しましょう。
弱冷房除湿や再熱除湿など、ご自宅のエアコンの機能を理解し、室温を下げすぎずに湿度をコントロールすることが快適に過ごすコツです。
秋の湿気対策
秋は空気が乾燥するイメージがありますが、秋雨前線の影響や台風シーズンには、一時的に湿度が高くなります。夏の間、エアコンを多用して溜まった内部のホコリやカビが、秋の長雨でさらに増殖することも。
本格的な暖房シーズンに入る前に、エアコンや換気扇のフィルターを徹底的に掃除しておくことをおすすめします。晴れた日には、夏物の衣類や寝具をしっかり乾燥させてから収納しましょう。
冬の湿気対策
冬は空気が乾燥している一方で、室内外の温度差によって「結露」が発生しやすくなります。暖房で暖められた室内の空気が、冷たい窓ガラスや壁に触れることで水滴となり、これがカビの原因になります。
加湿器の使いすぎは避け、湿度を40~60%に保つよう心がけましょう。



窓に発生した結露はこまめに拭き取り、換気扇を使って室内にこもった湿気を定期的に排出することが重要です。
キッチンの換気扇をつけっぱなしにすると壊れる?


キッチンの換気扇は、調理中の油煙や蒸気を強力に排出するため、他の換気扇よりも頑丈に作られており、長時間の連続使用を前提に設計されています。そのため、24時間つけっぱなしにしたからといって、すぐに壊れてしまう心配はほとんどありません。
しかし、注意すべき点もいくつかあります。
耐用年数と経年劣化
換気扇の一般的な耐用年数は、メーカーや機種にもよりますが、およそ10年~15年とされています。この年数を超えて使用している場合、部品が経年劣化している可能性が高まります。劣化した状態で連続運転を続けると、モーターに過剰な負荷がかかり、異音の発生や故障のリスクが高まることがあります。


汚れの蓄積による負荷
前述の通り、油汚れやホコリがファンやフィルターに固着すると、モーターの回転に抵抗が生まれ、通常よりも大きな力が必要になります。この状態での連続運転は、モーターの過熱や寿命を縮める原因となり得ます。故障を防ぎ、長く安全に使うためには、定期的な掃除が非常に大切です。
要するに、設計上の耐用年数の範囲内であり、定期的なメンテナンスが行われていれば、キッチンの換気扇をつけっぱなしにしても問題は起こりにくいです。



もし10年以上使用している場合や、掃除をしても異音がするなどの異常が見られる場合は、専門業者による点検や交換を検討することをおすすめします。
換気扇クリーニングをプロに依頼して快適に


自分で換気扇を掃除するのは、手間がかかる上に、内部のファンやモーター周りまで完全にきれいにすることは難しいものです。特に油汚れが固着したキッチンのレンジフードや、高所にある浴室の換気扇は、プロに任せるのが安心かつ効果的です。
ここでは、代表的なハウスクリーニング業者をいくつかご紹介します。
業者名 | 特徴 | 料金目安(レンジフード) |
---|---|---|
ナックダスキン | 大手フランチャイズで技術力・サービスが安定 | 22,000円~ |
ユアマイスター | 全国の業者を比較できるマッチングサービス | 11,000円~15,000円 |
おそうじ革命 | 固定料金制で追加費用なし、徹底洗浄 | 15,400円~ |
カジタク | イオングループ運営、ネット予約可、WAON対応 | 16,500円~ |
※料金は2025年時点の目安であり、機種や汚れの度合いによって変動する場合があります。詳細は各社の公式サイトでご確認ください。
上記4つの業者を徹底解説していますので、下記の記事も参考にしてください。
【参考】
>>ナックダスキンの評判ってどうなの?口コミ・料金・サービス内容とは
>>ユアマイスターの口コミを徹底解説!後悔しない業者選びのコツとは
>>おそうじ革命の口コミからわかる本音!利用者の評価と選ばれる理由
>>カジタクの口コミで発覚した評判の声とは!選ばれる理由や特徴を解説
プロに依頼するメリットは、単にきれいになるだけではありません。分解洗浄によって換気効率が回復し、電気代の節約につながったり、異音や故障のリスクを低減させたりする効果も期待できます。



「最近、換気扇の吸い込みが悪い」「掃除してもニオイが取れない」と感じたら、一度プロのクリーニングを検討してみてはいかがでしょうか。
換気扇のつけっぱなしでよくある質問


換気扇のつけっぱなしに関して、多くの方が抱く疑問についてQ&A形式でお答えします。
- 24時間換気システムは止めてもいいですか?
-
2003年以降に建てられた住宅には、シックハウス症候群対策として24時間換気システムの設置が義務付けられています。このシステムは、室内の空気を常時ゆっくりと入れ替えることで、健康的な空気環境を保つためのものです。
そのため、基本的には止めずに常時稼働させることが推奨されています。電気代は月に数百円程度であり、止めることによるデメリット(空気のよどみ、湿気や化学物質の蓄積)の方が大きいと考えられます。
- つけっぱなしで火事になる心配はありませんか?
-
換気扇は長時間の連続使用を想定して設計されているため、通常の使用で火事になるリスクは極めて低いです。ただし、耐用年数(約10~15年)を大幅に超えて使用していたり、モーター部分にホコリが大量に蓄積して過熱しやすい状態になっていたりすると、リスクはゼロではありません。
定期的な掃除を心がけ、「ゴー」という異音がする、焦げ臭いニオイがするといった異常を感じた場合は、直ちに使用を中止し、専門業者に点検を依頼してください。
- 旅行などで長期間家を空けるときも、つけっぱなしの方が良いですか?
-
長期間不在にする場合でも、換気扇をつけっぱなしにしておくことにはメリットがあります。特に梅雨時期や夏場は、家を閉め切っておくと湿気がこもり、帰宅した際にカビが大量発生している可能性があります。
これを防ぐために、換気扇を回しておくのは有効な対策です。防犯面が心配な場合は、タイマー付きの換気扇スイッチなどを活用するのも一つの方法です。



よくあるQ&Aも、参考にしてください。
【総括】換気扇のつけっぱなしで湿度を快適に保つコツ
記事のポイントを、まとめます。
- ただし外の湿度が高い日は、室内の湿度が上がる可能性もある
- 雨の日でも閉め切った室内の方が、湿度が高い場合が多く換気は有効
- 湿度が下がらない主な原因は、換気扇の汚れや給気口の閉鎖
- 換気扇をつけっぱなしにするメリットは、カビ予防や空気質の改善
- デメリットには、電気代や冷暖房効率の低下が挙げられる
- つけっぱなしの電気代は、1ヶ月あたり数百円程度と比較的安価
- 換気扇は、長時間使用を前提に設計されており故障しにくい
- 正しい使い方の基本は、空気の通り道を確保すること
- 換気扇から対角線の窓を少し開けると、効率的に換気できる
- 3ヶ月から半年に一度の、定期的な掃除が性能維持の鍵
- 油汚れにはアルカリ性洗剤での、つけ置き洗いが効果的
- 季節ごとの特徴に合わせた、湿気対策を併用することが大切
- 冬の結露対策にも、換気扇の定期的な使用は有効
- 汚れがひどい場合や掃除が難しい場合は、プロの業者に依頼するのも一つの手
【参考】
>>換気扇のうるさいキーン音の原因って?対処法や予防策のポイントとは
>>古い換気扇カバーの外し方を徹底解説!外れない時の原因や対処法とは
>>換気扇モーターの注油完全ガイド!異音の解消から業者選びまで解説
>>換気扇のコバエ対策はどうすれば?原因別の駆除と掃除や予防法を解説
>>換気扇フィルターの交換頻度って?見直し時期と正しい手順&掃除方法