家で、Wi-Fiが急にくるくるして繋がらないという経験は、多くの方が一度は体験するストレスの多い状況です。Wi-Fiがずっと接続中のまま繋がらない原因は、一体どこにあるのでしょうか。また、Wi-Fiを切るとスムーズにネットに繋がるのはなぜなのか、疑問に感じることもあるはずです。
この記事では、Wi-Fiが繋がってるのに遅いを解決するポイントや、Wi-Fiが繋がってるのにマークが出ない時の注意点について、専門的な知識がない方にも分かりやすく解説します。
さらに、電波はあるのにWi-Fiが繋がらない時の具体的な対処法はもちろん、通信環境を根本から見直したい方のために、ホームルーターとモバイルルーターの違いとは何か、そして快適に使えるおすすめWi-Fiルーターの選び方まで詳しくご紹介します。

速度を求めるなら、おすすめの光回線についても触れていきますので、現在の通信環境に不満をお持ちの方はぜひ参考にしてください。
【記事のポイント】
1.Wi-Fiが「ぐるぐる」する、主な原因がわかる
2.今すぐ自分で試せる、具体的な解決策が身につく
3.ルーターや回線選びの、基礎知識が手に入る
4.不安定な通信環境を、根本から改善する方法が見つかる
Wi-Fiがずっとぐるぐる回る主な原因と対処法


- 家でWi-Fiが急にくるくるして繋がらない?
- Wi-Fiがずっと接続中のまま繋がらない原因
- Wi-Fi切るとスムーズにネットに繋がるのはなぜ?
- Wi-Fiが繋がってるのに遅いを解決するポイント
- Wi-Fiが繋がってるのにマークが出ない時の注意点
家でWi-Fiが急にくるくるして繋がらない?


これまで問題なく使えていたのに、ある日突然、スマートフォンやパソコンの画面で読み込み中のマークがくるくると回り続ける。このような経験はありませんか。動画の視聴中や大切なオンライン会議の最中にこの現象が起きると、非常に困ってしまいます。
特に、家で過ごす時間が増えた現代において、安定したWi-Fi環境は生活に欠かせないものとなっています。急にWi-Fiが繋がりにくくなる「ぐるぐる」現象は、多くの方が経験する一般的なトラブルの一つです。
しかし、その原因は一つではなく、様々な要因が考えられるため、どこから手をつけて良いか分からなくなりがちです。



この記事では、そのような状況に陥った際に、落ち着いて原因を探り、適切に対処するための知識を順を追って解説していきます。
Wi-Fiがずっと接続中のまま繋がらない原因


Wi-Fiに接続しようとしても、アイコンが点滅したり接続中の表示が出たままになったりして、インターネットに繋がらないことがあります。この場合、原因は大きく分けて「接続する端末側」「Wi-Fiルーター側」「インターネット回線側」の、3つに存在すると考えられます。
端末(スマートフォンやパソコン)側の原因
まず考えられるのは、お使いのスマートフォンやパソコン自体の一時的な不具合です。長時間連続で使用していると、内部で処理エラーが発生し、正常に通信できなくなることがあります。また、意図せず機内モードがオンになっていたり、Wi-Fi設定に問題が生じていたりするケースも少なくありません。
Wi-Fiルーター側の原因
次に、電波を発信しているWi-Fiルーターに問題がある可能性です。ルーターも精密な電子機器であり、熱がこもることで動作が不安定になる「熱暴走」を起こすことがあります。内部のソフトウェア(ファームウェア)が古いバージョンのままであることも、不具合の原因となり得ます。
他にも、複数のルーターを設置したことによる「二重ルーター」状態で電波が干渉している、あるいは単純な故障という場合もあります。
インターネット回線・プロバイダ側の原因
端末やルーターに問題がない場合、インターネットサービスを提供しているプロバイダ側で通信障害が発生していたり、メンテナンス作業が行われていたりする可能性が考えられます。
また、契約料金の支払いが滞っているために、回線の利用を停止されているケースも想定されます。



これらの点を一つずつ確認していくことが、解決への第一歩となります。
Wi-Fi切るとスムーズにネットに繋がるのはなぜ?


Wi-Fi接続を切断し、スマートフォンのモバイルデータ通信(4Gや5G)に切り替えた途端、さっきまでの不調が嘘のようにスムーズにインターネットが使えるようになることがあります。
この現象は、トラブルの原因がモバイルデータ通信網ではなく、自宅のWi-Fi環境側にあることを明確に示しています。
言い換えれば、スマートフォン自体は正常に通信できる状態にあるということです。
したがって、問題の所在はWi-Fiルーター、またはルーターとインターネット網を繋ぐモデム(ONU)、そして契約している光回線やプロバイダのいずれかにあると絞り込めます。
Wi-Fiは非常に便利な技術ですが、電波干渉や障害物の影響を受けやすい側面も持ち合わせています。モバイルデータ通信は、広域をカバーする基地局から直接電波を受信するため、宅内環境の影響を受けにくいのです。



この違いを理解することが、Wi-Fiトラブルの解決策を見つける上で大切な視点となります。
Wi-Fiが繋がってるのに遅いを解決するポイント


「接続はできるけれど、動画が途切れたりページの表示が極端に遅かったりする」という、ケースもよくあります。この通信速度の低下は、主にWi-Fiの電波環境に起因していることが多いです。
Wi-Fiルーターの設置場所を見直す
Wi-Fiの電波は、壁や家具などの障害物、特に金属や水を含むものに弱い性質を持っています。ルーターを床に直接置いたり、棚の奥や部屋の隅に設置したりすると、電波が家全体に行き渡りにくくなります。理想的な設置場所は、家の中心付近で、床から1〜2メートルの高さがある見通しの良い場所です。
また、電子レンジやコードレス電話、Bluetooth機器などは、Wi-Fiと同じ2.4GHz帯の周波数を使用するため、電波干渉の原因となります。これらの家電製品からは、できるだけルーターを離して設置しましょう。
接続する周波数帯を変更する
現在主流のWi-Fiルーターは、「2.4GHz」「5GHz」という2種類の周波数帯を提供しています。それぞれの特徴は以下の通りです。
再起動で改善しない場合は、端末側の設定を見直しましょう。一度、Wi-Fi設定をオフにしてから再度オンに切り替える、あるいは機内モードのオン・オフを試すだけでも接続が回復することがあります。それでもダメな場合は、ネットワーク設定のリセットを検討します。
これを実行すると、保存されていたWi-Fiのパスワードなどがすべて消去されるため、再設定が必要になりますが、設定の不整合が原因だった場合には有効な手段です。
周波数帯 | メリット | デメリット |
---|---|---|
2.4GHz | 障害物に強く、遠くまで電波が届きやすい | 家電などとの電波干渉を受けやすく、速度が不安定になりがち |
5GHz | 電波干渉が少なく、通信速度が速く安定している | 障害物に弱く、壁などを隔てると電波が届きにくくなる |



ルーターの近くで利用する場合は5GHzに、別の部屋で利用する場合は2.4GHzに接続するなど、利用状況に応じて使い分けることで、通信品質が改善される可能性があります。
Wi-Fiが繋がってるのにマークが出ない時の注意点


スマートフォンなどでWi-Fiに接続しているはずなのに、ステータスバーにWi-Fiマークが表示されない、あるいは扇形のマークに「!」「×」が付いていることがあります。
これは、スマートフォンとWi-Fiルーター間の接続は確立されているものの、肝心のインターネットへ接続できていない状態を示しています。
この状態は「IPアドレスを正常に取得できていない」場合に、発生することが多いです。IPアドレスとは、インターネット上の住所のようなもので、これがなければデータのやり取りができません。
原因としては、Wi-Fiルーターの一時的な不具合や設定ミス、あるいはプロバイダ側で何らかの問題が発生している可能性が考えられます。対処法としては、まず前述の通りWi-Fiルーターの再起動を試すのが有効です。



それでも改善しない場合は、ルーターの管理画面にログインして設定を確認したり、契約しているプロバイダの障害情報を、公式サイトなどで確認したりすることをおすすめします。
Wi-Fiがずっとぐるぐるする状況の根本的な改善策


- 電波はあるのにWi-Fiが繋がらない時の対処法
- ホームルーターとモバイルルーターの違いとは?
- 快適に使えるおすすめWi-Fiルーター
- 速度を求めるならおすすめの光回線
- Wi-Fiがぐるぐるに関するよくある質問
電波はあるのにWi-Fiが繋がらない時の対処法


Wi-Fiの電波マークは立っているのに、なぜかインターネットに繋がらない。そんな時にまず試してほしい、基本的かつ効果的な対処法をいくつかご紹介します。
関連機器の再起動
最も簡単で、多くの不具合を解決できるのが「再起動」です。一時的なエラーや熱暴走などが原因の場合、この操作で改善することがよくあります。
再起動を行う際は、電源を切る順番と入れる順番が鍵となります。まず、壁のコンセントからインターネット回線に最も近い機器、つまりモデム(ONU)の電源をオフにします。次にWi-Fiルーター、最後にパソコンやスマートフォンといった端末の順で電源を切ってください。
そして、少なくとも15分ほど時間を置いてから、今度は電源を切った時とは逆の順番で電源を入れ直します。
モデム(ONU)の電源を入れ、ランプの点滅が落ち着いてからWi-Fiルーターの電源を入れます。最後に、使用する端末を起動して接続を試みてください。
この手順を守ることで、各機器が正しくIPアドレスを取得し直し、正常に通信できるようになる可能性が高まります。
端末側の設定確認
再起動で改善しない場合は、端末側の設定を見直しましょう。一度、Wi-Fi設定をオフにしてから再度オンに切り替える、あるいは機内モードのオン・オフを試すだけでも接続が回復することがあります。それでもダメな場合は、ネットワーク設定のリセットを検討します。



これを実行すると、保存されていたWi-Fiのパスワードなどがすべて消去されるため、再設定が必要になりますが、設定の不整合が原因だった場合には有効な手段です。
こちらの記事「トイレで電波が悪いのはなぜ?原因とWi-Fi改善や解決策を全解説」も、参考にしてください。
ホームルーターとモバイルルーターの違いとは?


ここまでの対処法を試しても通信環境が改善されない場合、使用しているWi-Fiルーター自体や、契約しているインターネット回線を見直す段階かもしれません。Wi-Fiルーターには、大きく分けて「ホームルーター」「モバイルルーター」の2種類があります。
種類 | メリット | デメリット |
---|---|---|
ホームルーター | ・工事不要で設置が簡単 ・通信が比較的安定している ・同時接続台数が多い | ・電源が必要なため屋外で使えない ・光回線ほどの速度は期待できない |
モバイルルーター | ・コンパクトで持ち運び自由 ・外出先でもWi-Fiが使える | ・通信の安定性が場所に左右される ・データ容量に制限があるプランが多い ・バッテリーの充電が必要 |
ホームルーター
ホームルーターは、自宅のコンセントに挿すだけで利用できる据え置き型のルーターです。工事不要で手軽にWi-Fi環境を構築できるのが魅力です。本体が大きく、高性能なアンテナを内蔵しているため、通信が安定しやすく、複数の端末を同時に接続するのに向いています。


モバイルルーター
一方、モバイルルーター(ポケットWi-Fi)は、バッテリーを内蔵した持ち運び可能な小型のルーターです。外出先でもパソコンやタブレットをインターネットに接続できるのが最大のメリットです。ただし、一般的にホームルーターと比較すると、通信の安定性や一度に接続できる台数では劣る傾向があります。





ご自身のライフスタイルが、主に自宅でインターネットを利用するのか、それとも外出先での利用が多いのかによって、どちらのタイプが適しているかが変わってきます。
快適に使えるおすすめWi-Fiルーター


Wi-Fiルーターを買い替える際は、いくつかのポイントを押さえて選ぶことが大切です。現在、市場には多種多様な製品が存在するため、ご自身の環境に最適な一台を見つけましょう。




通信規格を確認する
Wi-Fiには「Wi-Fi 5(11ac)」「Wi-Fi 6(11ax)」、最新の「Wi-Fi 7(11be)」といった通信規格があります。新しい規格ほど通信速度が速く、複数台の端末を同時に接続しても安定しやすいという特徴があります。
スマートフォンやパソコンなどの、接続する側の端末も同じ規格に対応している必要がありますが、将来的な快適さを考えるなら、より新しい規格に対応したルーターを選ぶのがおすすめです。
推奨利用環境をチェックする
製品のパッケージや説明書には、「3LDK向け」「最大接続台数30台」といった形で、推奨される利用環境が記載されています。ご自宅の間取りや、インターネットに接続する機器の数に合わせて、十分な性能を持つモデルを選びましょう。



特に、スマートスピーカーやネットワークカメラなど、常時接続するスマート家電が多いご家庭では、接続台数に余裕のある製品が鍵となります。
速度を求めるならおすすめの光回線


Wi-Fiルーターを最新のものにしても速度が改善されない場合、問題はインターネット回線そのものにある可能性が高いです。特に、通信速度や安定性を最も重視するのであれば、光回線の導入が最善の選択肢となります。
IPv6 IPoE接続に対応した回線を選ぶ
光回線を選ぶ上で現在、非常に大切なのが「IPv6 IPoE」という接続方式に対応しているかという点です。従来の「IPv4 PPPoE」という方式は、夜間など利用者が多い時間帯にネットワークが混雑し、速度が低下しやすいという弱点がありました。
一方、「IPv6 IPoE」は、この混雑を回避できる新しい仕組みを採用しており、時間帯を問わず安定した高速通信が期待できます。多くの光回線事業者がこの方式に対応していますので、契約時には必ず確認しましょう。
スマートフォンとのセット割を活用する
ドコモ、au、ソフトバンクといった大手キャリアや、そのサブブランドでは、指定の光回線とスマートフォンをセットで契約することで、月々のスマートフォン料金が割引になるサービスを提供しています。



ご自身やご家族が利用している携帯キャリアに合わせて光回線を選ぶと、通信費全体を大きく節約できる可能性があります。
こちらの記事「光回線のビス止めはやっぱり必要?原状回復や対処法について徹底解説」も、参考にしてください。
Wi-Fiがぐるぐるに関するよくある質問


ここでは、Wi-Fiの「ぐるぐる」現象に関してよく寄せられる質問とその回答をまとめます。
- iPhoneの画面左上に出る「くるくる」マークが消えません。
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これは、バックグラウンドでアプリの更新やクラウドとのデータ同期など、何らかの通信が行われていることを示す「spinning gear」というマークです。通信が完了すれば自然に消えますが、消えない場合はアプリのアップデートが中断しているか、一時的な不具合の可能性があります。
App Storeでアップデートを完了させるか、iPhoneを再起動することで解消されることが多いです。
- 特定の時間帯(特に夜)になるとWi-Fiが遅くなります。
-
これは、前述の通り、従来の「IPv4 PPPoE」接続方式を利用している場合に発生しやすい現象です。同じ地域や同じマンション内の多くの人が同時にインターネットを利用することで、プロバイダのネットワーク設備が混雑し、速度が低下します。
解決策としては、「IPv6 IPoE」に対応した光回線やプロバイダに乗り換えるのが最も効果的です。
- アパートやマンションでWi-Fiが繋がりにくいのですが…
-
集合住宅では、近隣の部屋で使われている多くのWi-Fiルーターの電波が干渉し合い、通信が不安定になることがあります。この場合、電波干渉の少ない5GHz帯の周波数を利用したり、Wi-Fiルーターの設定画面から使用する「チャネル」を変更したりすることで改善する可能性があります。



よくあるQ&Aも、参考にしてください。
【総括】Wi-Fiがずっとぐるぐるする悩みを解消
この記事では、Wi-Fiがぐるぐるして繋がらない原因から、具体的な対処法、そして通信環境を根本的に改善するための、ルーターや回線の選び方まで解説しました。最後に、重要なポイントを振り返ります。
- Wi-Fiがぐるぐるする原因は、端末・ルーター・回線の3つが考えられる
- まず試すべきは、モデム・ルーター・端末の順番での再起動
- 再起動は15分ほど時間を置いてから、逆の順で行う
- 端末のWi-Fi設定や、機内モードのオンオフも有効な場合がある
- Wi-Fiを切って繋がるのは、自宅のWi-Fi環境に問題がある証拠
- 通信が遅い原因は、ルーターの設置場所や電波干渉のことが多い
- ルーターは床や部屋の隅を避け、家電から離して設置する
- 状況に応じて、2.4GHzと5GHzの周波数帯を使い分ける
- Wi-Fiマークに「!」が付くのは、ネット未接続の状態
- 対処法を試してもダメなら、機器や回線の見直しを検討する
- ホームルーターは自宅向き、モバイルルーターは外出先向き
- ルーター選びは、通信規格と利用環境の確認が大切
- 根本的な速度改善には、光回線の導入が最も効果的
- 光回線は、IPv6 IPoE対応のものを選ぶのが現代の主流
- スマホとのセット割を考慮して光回線を選ぶと、通信費を節約できる