エアコンのルーバーが折れた！賃貸では修理費用と責任は誰が負う？

賃貸物件で突然エアコンのルーバーが折れてしまい、どう対応すればよいか困っていませんか？この場合、賃貸でエアコンルーバーが折れた時の対処法はどうすれば良いのか、また、修理の状況によって変わる責任の所在は大家さんなのか自分なのか、気になりますよね。

さらに、賃貸のエアコンが故障した際にやってはいけない事や、故障をそのままにすることによるリスクも、知っておきたいところです。

とりあえずエアコンルーバーが折れたら接着剤でもOKなのか、それとも専門業者に頼むべきか、そしてエアコンルーバーの修理費用の相場は一体いくらくらいなのか…

本記事では、これらの疑問に包括的にお答えします。

いざという時に頼れる、エアコン修理でおすすめの業者をご紹介するとともに、日頃から実践できるエアコン劣化を予防する、自分でできる掃除のコツや、専門的なエアコンクリーニングでおすすめの業者についても、詳しく解説していきます。

【記事のポイント】
1.エアコンルーバーが折れた際の、責任の所在が明確になる
2.故障時に取るべき、正しい対処法とNG行動がわかる
3.修理にかかる費用の目安と、信頼できる業者がわかる
4.エアコンを長持ちさせるための、日々のメンテナンス方法がわかる

エアコンのルーバーが折れた…賃貸の責任と対処法

賃貸物件のエアコンルーバーが折れてしまった場合、まず冷静に状況を把握し、正しい手順で対応することがトラブル回避の鍵となります。責任の所在や、やってはいけない行動について理解を深めていきましょう。

• 賃貸でエアコンルーバーが折れた時の対処法
• 状況によって変わる責任の所在
• 賃貸のエアコンが故障した際にやってはいけない事
• 故障をそのままにすることによるリスク
• エアコンルーバーが折れたら接着剤でもOK？

賃貸でエアコンルーバーが折れた時の対処法

賃貸物件でエアコンのルーバーが折れた際は、自己判断で行動する前に、まず管理会社や大家さんへ連絡することが基本です。勝手に修理を進めてしまうと、後々の費用負担に関するトラブルに発展しかねません。

破損した箇所の状況を正確に把握

まず、「破損した箇所の状況を正確」に把握しましょう。どの部分がどのように折れているのか、スマートフォンなどで写真や動画を撮影しておくと、後の説明がスムーズになります。記録は、故障発見後の客観的な証拠として役立ちます。

賃貸借契約書＆重要事項説明書の確認

次に、入居時に受け取った「賃貸借契約書や重要事項説明書」を、確認してください。書類の中には設備に関する項目があり、エアコンが物件の設備として扱われているか、あるいは前入居者が残した「残置物」なのかが記載されています。この記載内容が、修理責任の所在を判断する上で極めて重要な根拠となります。

管理会社や大家さんへ連絡

そして、状況の記録と契約書の確認が済み次第、速やかに管理会社や大家さんへ連絡を入れます。連絡する際は、発見日時、具体的な故障状況、そして生活にどのような支障が出ているかを具体的に伝えてください。

状況によって変わる責任の所在

エアコンルーバーの修理責任が誰にあるのかは、エアコンの所有権と故障原因によって変わります。この点を正しく理解していないと、本来支払う必要のない費用を負担してしまう可能性があります。

故障の原因	所有者（契約上）	責任の所在
経年劣化・通常使用	設備（大家・管理会社）	大家・管理会社
故意・過失（入居者）	設備（大家・管理会社）	入居者
経年劣化・故意・過失	残置物	契約次第（入居者負担が多い）
経年劣化・故意・過失	入居者設置	入居者

大家・管理会社が費用を負担するケース

エアコンが賃貸物件の設備として契約書に明記されており、故障の原因が経年劣化や通常の使用によるものである場合、修理費用は貸主である大家さんや管理会社が負担するのが原則です。

これは、民法第606条で定められた「賃貸人の修繕義務」に基づきます。入居者は、善良な管理者として設備を使用する義務（善管注意義務）を果たしていれば、自然に壊れたものまで責任を負う必要はありません。

入居者が費用を負担するケース

一方、入居者が費用を負担しなければならないケースも存在します。最も典型的なのは、入居者の故意・過失によってルーバーを破損させた場合です。例えば、掃除中に無理な力を加えて折ってしまったり、子どもがいたずらで壊してしまったりしたケースがこれに該当します。

また、入居者が自分で購入し設置したエアコンの故障は、当然ながら所有者である入居者の責任で修理する必要があります。

判断が分かれる「残置物」のケース

最も注意が必要なのが、前の入居者が置いていった「残置物」として扱われるエアコンです。契約書でこのエアコンが設備として認められていなければ、大家さんに修繕義務はありません。この場合、修理費用は入居者負担となる可能性が高いです。

ただし、契約内容によっては貸主側が対応してくれるケースもあるため、一概には言えません。

賃貸のエアコンが故障した際にやってはいけない事

エアコンのルーバーが折れた際に、良かれと思って取った行動が裏目に出てしまうことがあります。トラブルを大きくしないために、避けるべき行動を理解しておきましょう。

勝手に修理業者を手配

最もやってはいけないのは、管理会社や大家さんに連絡せずに、「勝手に修理業者を手配」することです。備え付けのエアコンは、あくまで大家さんの所有物です。所有者の許可なく修理を進めた場合、その費用は全額自己負担となる可能性が非常に高くなります。

たとえ経年劣化が原因であったとしても、立て替えた修理費用を後から請求できないケースがほとんどです。

故障を長期間放置

また「故障を長期間放置」することも、避けるべきです。些細な不具合だと思って放っておくと、状態が悪化し、修理費用が高額になることがあります。入居者には「善管注意義務」があり、設備の異常に気づいた際は速やかに報告する義務があります。

報告を怠ったことで故障が悪化したと判断された場合、本来は大家さん負担であったはずの修理費用の一部、または全額を入居者が負担するよう求められる可能性が出てきます。

さらに、専門知識がないまま自分で分解・修理を試みることも危険です。かえって他の部品を破損させてしまったり、様々なリスクにつながる恐れがあります。

故障をそのままにすることによるリスク

ルーバーが動かないだけと軽く考え、故障を放置すると、予想外の様々なリスクを引き起こす可能性があります。快適性が損なわれるだけでなく、金銭的な負担が増えることにもつながります。

電気代が高騰

第一に、冷暖房の効率が著しく低下し、「電気代が高騰」するリスクがあります。ルーバーは、室内の空気を効率よく循環させ、部屋全体を快適な温度に保つための重要な役割を担っています。この機能が失われると、部屋に温度ムラができ、エアコンは設定温度に到達させようと余計な電力を消費し続けます。

結果として、毎月の電気代が通常より数千円単位で高くなることも珍しくありません。

他の部品の故障を誘発する可能性

第二に、エアコン本体への負荷が増大し、「他の部品の故障を誘発」する危険性です。ルーバーを動かすモーターが異常をきたしている場合、それを放置すると基盤などの電気系統にまで悪影響が及ぶことがあります。小さな故障が、最終的にはエアコン全体の寿命を縮める、二次災害につながるのです。

高額な原状回復費用の請求

そして第三に、退去時に「高額な原状回復費用を請求される」リスクが考えられます。入居中に発生した故障を報告せずに放置し、退去時の点検で発覚した場合、善管注意義務違反を問われることがあります。

エアコンルーバーが折れたら接着剤でもOK？

折れてしまったルーバーを、とりあえず瞬間接着剤でくっつけてしまおうと考える方もいるかもしれません。この方法は、あくまで一時的な応急処置であり、根本的な解決にはならないと理解しておく必要があります。

接着剤を使用するメリットは、手軽で安価に、一時的に風向きを固定できる点にあります。しかし、デメリットの方がはるかに大きいと言えます。エアコン内部は、運転中の振動や温度変化が激しいため、接着剤で付けただけの箇所は、すぐに再び破損してしまう可能性が高いです。

さらに深刻なのは、接着した部分が運転中に落下し、その破片がエアコン内部に入り込んでしまうケースです。

ファンなどに絡まると、モーターの故障など、より高額な修理が必要な事態を招きかねません。また、接着剤が内部の精密な部品に付着してしまうと、取り返しのつかない故障の原因にもなります。

以上の点を踏まえると、接着剤による修理は推奨できる方法ではありません。どうしても応急処置が必要な場合でも、まずは管理会社に状況を報告し、指示を仰ぐのが賢明な判断です。

エアコンのルーバーが折れた賃貸の修理と予防策

ルーバーが折れてしまった際の修理には、どのくらいの費用がかかるのでしょうか。また、信頼できる業者の見つけ方や、そもそも故障させないための予防策も知っておきたいところです。ここでは、修理とメンテナンスに関する具体的な情報を、ご紹介します。

• エアコンルーバーの修理費用の相場って？
• エアコン修理でおすすめの業者を紹介
• エアコン劣化を予防する自分でできる掃除のコツ
• エアコンクリーニングでおすすめの業者
• エアコンルーバーに関するよくある質問

エアコンルーバーの修理費用の相場って？

エアコンのルーバー修理にかかる費用は、故障の程度によって変動しますが、一般的には15,000円〜35,000円程度が相場と考えられます。この金額には、交換する部品代と、技術者の作業費（出張費含む）が含まれています。

費用の内訳として最も大きな要素は、どの部品を交換する必要があるかという点です。単純にルーバーの羽（フラップ）が割れただけであれば、部品代も比較的安く、総額で15,000円〜25,000円程度で収まることが多いです。

一方で、ルーバーを動かす内部の駆動モーターや、それに関連するギアなどが故障している場合は、部品代が高くなる傾向にあります。このケースでは、修理費用は20,000円〜35,000円、あるいはそれ以上になることも考えられます。

注意点として、製造から10年以上経過している古いエアコンの場合、メーカーの部品保有期間（通常は製造終了後約10年）が過ぎており、交換部品が入手不可能なケースがあります。

この場合、修理自体ができず、エアコン本体の交換を検討する必要が出てきます。

エアコン修理でおすすめの業者を紹介

エアコンの修理を業者に依頼する場合、特に自己所有のエアコンや、管理会社の許可を得て自分で手配する際には、信頼できる業者を選ぶことが大切です。ここでは、全国的に対応可能で、評判の良い業者を3社紹介します。

業者名	特徴	料金例
電気工事110番	上場企業運営、全国対応、見積・出張費無料	8,800円～
テイクサービス	年間3万件実績、最短5分で対応、難修理も可	要見積もり
電気の工事屋さん	地域密着、幅広く対応、修理保証あり	5,500円～

これらの業者に依頼する際は、必ず複数の業者から見積もりを取り、料金やサービス内容を比較検討することをおすすめします。

エアコン劣化を予防する自分でできる掃除のコツ

エアコンのルーバーを含め、機器全体の劣化を予防し、長持ちさせるためには、日頃の簡単なメンテナンスが非常に効果的です。特に、ホコリは故障の大きな原因となるため、定期的な掃除を心がけましょう。

フィルター掃除の頻度と手順

エアコンの性能を維持する上で最も大切なのが、「フィルターの掃除」です。フィルターがホコリで目詰まりすると、空気の吸い込みが悪くなり、エアコン本体に過剰な負荷がかかってしまいます。これが、モーターやコンプレッサーの劣化を早める原因となります。

掃除の頻度は、月に1回程度が目安です。まず、エアコンの電源を切り、コンセントを抜いてから、説明書に従ってフィルターを取り外します。表面の大きなホコリは掃除機で吸い取り、その後、シャワーなどで水洗いします。

汚れがひどい場合は、薄めた中性洗剤をつけた柔らかいブラシで優しくこすってください。洗浄後は、直射日光を避けて風通しの良い場所で完全に乾かしてから、元に戻します。

ルーバー掃除の注意点

ルーバー部分は非常にデリケートなため、掃除の際には細心の注意が必要です。こちらも、必ず電源を切ってから作業を始めてください。

ルーバーの表面のホコリは、柔らかい布やハンディモップで優しく拭き取ります。このとき、絶対に手で無理に動かさないようにしましょう。内部のギアやモーターが破損する原因となります。

ルーバーの動きが固いと感じた場合は、故障のサインかもしれないので、無理せず専門業者に相談するのが賢明です。

エアコンクリーニングでおすすめの業者

自分でできる掃除には限界があり、エアコン内部の熱交換器やファンには、カビやホコリが溜まっていきます。これらの汚れは、異臭やアレルギーの原因になるだけでなく、エアコンの性能を低下させ、故障のリスクを高めます。

内部の本格的な洗浄は、プロのエアコンクリーニング業者に依頼するのがおすすめです。その上で、評判の良いクリーニング業者を4社紹介します。

業者名	特徴	料金例（壁掛け）
ナックダスキン	ダスキンFC。高品質で安心の大手サービス。	15,400円
ユアマイスター	業者を比較して選べるマッチングサイト。	8,000円～12,000円
おそうじ革命	高評価＆再作業保証あり。コスパ◎。	9,980円
カジタク	イオングループ。複数台で割引・WAON対応。	要確認（パック料金）

4社の口コミやメリットデメリット、選ばれる理由や特徴などを下記の記事で徹底解説しましたので、参考にしてください。

【参考】
>>ナックダスキンの評判ってどうなの？口コミ・料金・サービス内容とは
>>ユアマイスターの口コミを徹底解説！後悔しない業者選びのコツとは
>>おそうじ革命の口コミからわかる本音！利用者の評価と選ばれる理由
>>カジタクの口コミで発覚した評判の声とは！選ばれる理由や特徴を解説

エアコンルーバーに関するよくある質問

ここでは、エアコンのルーバー故障に関して、特によく寄せられる質問とその回答をまとめました。

古いエアコンで「部品がない」と修理を断られたら？

製造から10年以上経過したエアコンは、メーカーの部品保有期間が終了し、修理が不可能な場合があります。この状況を修理業者から正式に伝えられたら、その旨を管理会社や大家さんに報告してください。

賃貸物件の「設備」であるエアコンが使用できない状態にあるため、貸主には代替手段を講じる義務（この場合は本体の交換）が発生します。修理不可能であるという診断書などを業者から発行してもらうと、交渉がスムーズに進むことがあります。

修理や点検の際に、入居者の立ち会いは必要ですか？

はい、原則として立ち会いが必要です。業者が室内で作業を行うため、防犯上の観点や、作業内容の確認のために立ち会うことが推奨されます。また、作業完了後には、どのような修理を行ったのか、今後の使用上の注意点などについて直接説明を受けることができます。

後の「言った・言わない」のトラブルを避けるためにも、できる限り時間を調整して立ち会うようにしましょう。

リモコンの電池交換は、大家さんと入居者のどちらの負担ですか？

リモコンの電池は、電球などと同じ「消耗品」として扱われるのが一般的です。そのため、電池交換にかかる費用は、入居者の負担となるケースがほとんどです。これは、エアコン本体が「設備」であったとしても同様です。

契約書や、入居時に説明される「賃貸住宅紛争防止条例（東京ルールなど）」に基づくガイドラインにも記載されていることが多いので、確認してみてください。

【総括】エアコンのルーバーが折れた賃貸の要点

この記事では、賃貸物件でエアコンのルーバーが折れてしまった際の対処法から、責任の所在、修理、予防策までを網羅的に解説しました。最後に、重要なポイントを改めてまとめます。

• 賃貸でエアコンルーバーが折れたら、まず管理会社に連絡
• 破損状況を写真や動画で、記録しておくことが大切
• 自己判断での修理依頼は、費用トラブルの原因になる
• 責任の所在は、エアコンが設備か残置物かで変わる
• 経年劣化なら大家負担、故意・過失なら、入居者負担が基本
• 契約書で、エアコンの扱いを確認することが重要
• 故障の放置は電気代の高騰や、二次故障のリスクを招く
• 接着剤での修理は、あくまで一時的な応急処置
• ルーバーの修理費用相場は、15,000円〜35,000円程度
• 古い機種は部品がなく、修理不可で本体交換になることも
• 修理業者は、管理会社の許可を得てから手配する
• フィルターの定期的な掃除は、故障予防につながる
• ルーバーの掃除は、無理な力を加えず優しく行う
• 内部の本格的な清掃は、プロのクリーニング業者に相談
• トラブルを避けるためにも、故障に気づいたら速やかに報告する

【参考】
>>エアコンは1ヶ月つけっぱなしで壊れる？長時間運転の影響と最適手段
>>エアコン内部クリーンが終わらない原因って？対応策と機能の仕組み
>>エアコンのうるさいゴーゴー音の原因って？異音の種類や対処法とは
>>エアコン200vを100vに変換する費用って？工事内容や手順解説
>>エアコン14畳と18畳ならどっちを選ぶ？性能や後悔しないポイント
>>エアコン100vはアースなしで使用可能？必要性と対策や工事方法
>>エアコン3台のアンペア容量はどのくらい？計算方法や適切な電力契約
>>エアコン排水レールは100均で入手可能？選び方や注意点と取付方法
>>エアコンのキュルキュル音を放置したら…原因や正しい対処法とは
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>>ベランダのエアコン室外機がうるさい原因？静音対策と設置ポイント
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