エアコンのブレーカーを落とすのは正解？節電や故障リスクを徹底解説

エアコンを使わない季節になると、「ブレーカーは落としておくべき…？」と、疑問に思う方もいるのではないでしょうか。エアコンのブレーカーを落とすと故障するのではないかという不安や、本当にブレーカーを落とすと節電になるのかという期待が入り混じります。

また、エアコンのブレーカーを落とすデメリットや、エアコンの正しいブレーカーの落とし方を知らないと、思わぬトラブルにつながる可能性も…

この記事では、そうした疑問や不安を解消するために、突然ブレーカーが落ちた時の対処法やエアコンのブレーカーをリセットする方法を詳しく解説します。さらに、エアコンが故障する前にエアコンクリーニングで予防することの重要性や、万が一エアコンが故障した場合におすすめの修理業者についても触れていきます。

【記事のポイント】
1.エアコンのブレーカーを落とす、メリットデメリット
2.正しいブレーカーの、操作方法とリセット手順
3.ブレーカーが落ちた際の、具体的な対処法
4.故障を防ぐメンテナンスと、おすすめ業者情報

エアコンのブレーカーを落とす前に知るべきこと

• エアコンを使わない時期はブレーカーを切る？
• エアコンのブレーカーを落とすと故障する？
• ブレーカーを落とすと節電になるのか？
• エアコンのブレーカーを落とすデメリット
• エアコンの正しいブレーカーの落とし方

エアコンを使わない時期はブレーカーを切る？

結論から言うと、エアコンを使わないオフシーズンには、専用のブレーカーを切っておくことをお勧めします。長期間使用しないエアコンの電源を、供給し続ける必要はないためです。

ブレーカーを切っておく、主な理由は二つあります。

1.待機電力の削減

一つは、「待機電力の削減」です。エアコンは使用していなくても、リモコンの信号を受信するためなどに微量の電力を消費し続けています。この待機電力をカットすることで、無駄な電気代を抑えることが可能です。

2.落雷などによる故障リスクの軽減

もう一つの理由は、「落雷などによる故障リスクの軽減」です。雷が近くに落ちると、コンセントを通じて過大な電流が流れ込み、電子回路が損傷する「雷サージ」という現象が起きることがあります。ブレーカーを落としておくことで、こうした予期せぬトラブルからエアコンを守る効果が期待できます。

エアコンのブレーカーを落とすと故障する？

「ブレーカーを落とすとエアコンが故障しやすくなるのでは？」と心配される方もいますが、基本的に正しい手順で操作すれば、ブレーカーを落とすこと自体が直接的な故障の原因になることはほとんどありません。むしろ、前述の通り、落雷などの外的要因からエアコンを保護する役割を果たします。

ただし、注意すべき点もあります。それは、非常に短い間隔でブレーカーのオンとオフを繰り返すことです。

エアコンの心臓部であるコンプレッサーは、起動時に大きな負荷がかかります。頻繁な電源の入り切りは、このコンプレッサーに余計な負担をかけ、寿命を縮める一因になる可能性が考えられます。

例えば、数時間だけ外出するような場合に毎回ブレーカーを落とすのは、あまり推奨されません。このような短時間の不使用であれば、リモコンで電源をオフにするだけで十分です。

ブレーカーを落とすと節電になるのか？

ブレーカーを落とすことは、確かに節電につながります。エアコンをはじめとする多くの家電製品は、主電源がオフの状態でも「待機電力」を消費しているからです。

この待機電力は、リモコンからの信号を待つためや、内部の時計機能を維持するために使われています。一つ一つの機器の待機電力はわずかですが、家庭全体の合計となると無視できない量になることがあります。

資源エネルギー庁の調査によると、一世帯あたりの年間消費電力量のうち、待機時消費電力が占める割合は約5%で、具体的な数値にすると年間228kWhにもなるとされています。

これを電気料金単価31円/kWhで計算した場合、年間で約7,068円、1ヶ月あたりに換算すると約590円の電気代が待機電力としてかかっている計算になります。

もちろん、この全てがエアコンによるものではありませんが、ブレーカーを落として待機電力を完全に遮断すれば、その分だけ着実に電気代を節約できることは明らかです。

エアコンのブレーカーを落とすデメリット

節電や故障防止のメリットがある一方で、エアコンのブレーカーを落とすことにはいくつかのデメリットや注意点も存在します。これらを理解しないまま操作すると、かえって不便な状況を招くことがあるため注意が必要です。

デメリット・注意点	具体的な内容
再使用時の手間	時刻やタイマー予約の再設定が必要になる
給湯器の凍結リスク	冬場に凍結防止機能が停止し、配管破損の恐れ
セキュリティへの影響	電源供給が必要な防犯システムが停止する
家電の予約機能停止	テレビ番組の録画予約などが実行されない
ペット関連機器の停止	ヒーターやポンプが止まり、生命維持に影響

再び使用する際に手間がかかる

ブレーカーを落とすと、エアコン内部の時計機能などがリセットされます。そのため、次に使用する際には、現在時刻の再設定が必要になる場合があります。また、タイマー予約をしていた場合、それも全て消去されてしまいます。

機種によっては、長期間電源が遮断された後に再開する際、メーカーが推奨する手順や試運転が必要になることもあります。

他の機器に影響が出る可能性がある

特に注意したいのが、冬場です。エコキュートなどの給湯器には、配管の凍結を防ぐための凍結防止ヒーターが内蔵されています。ブレーカーを落とすことでこの機能が停止し、寒冷地では配管が凍結・破損してしまうリスクがあります。

また、電源供給が必要なセキュリティシステムを導入している家庭では、ブレーカーを落とすと防犯機能が作動しなくなります。テレビやレコーダーの、番組表自動更新や録画予約も実行されません。

エアコンの正しいブレーカーの落とし方

エアコンのブレーカーを安全に落とすためには、正しい手順を踏むことが大切です。難しい操作ではありませんが、確実に実行してください。

1.最初にリモコンでエアコンの運転を完全停止

まず、いきなり分電盤のブレーカーを操作するのではなく、最初に「リモコンでエアコンの運転を完全に停止」させます。送風口のルーバーが閉じて、運転が止まったことを確認しましょう。これは、稼働中に突然電源を遮断することによる機器への負荷を避けるためです。

2.分電盤を開ける

次に、ご家庭の分電盤を開けます。分電盤は通常、洗面所や玄関、廊下などに設置されています。中には複数の小さなスイッチが並んでいますが、これが「安全ブレーカー」です。多くの場合、各スイッチには「エアコン」「台所」「居間」といったように、どの回路に対応しているかが記載されています。

エアコンと表示されている専用のブレーカーを見つけたら、そのスイッチを下に下げて「OFF（切）」の状態にします。これで、エアコンへの電力供給が安全に遮断されました。

エアコンのブレーカーを落とす際のトラブルと対策

• 突然ブレーカーが落ちた時の対処法
• エアコンのブレーカーをリセットする方法
• エアコンが故障する前にエアコンクリーニング
• 万が一エアコンが故障したならおすすめの修理業者
• エアコンのブレーカーに関するよくある質問

突然ブレーカーが落ちた時の対処法

安全ブレーカーは、各部屋や回路ごとの電気の使いすぎ（過電流）や、電化製品のショートを検知して落ちます。このブレーカーが落ちた場合は、特定の部屋だけが停電するのが特徴です。

対処法としては、まず、そのブレーカーが対応している部屋で使用している電化製品のコンセントをいくつか抜きます。特に、エアコン、電子レンジ、ドライヤー、電気ケトルなどは消費電力が大きいため、同時に使うと容量を超えやすくなります。使用する電化製品の数を減らしてから、安全ブレーカーのスイッチを「ON」に戻してください。

漏電ブレーカーが落ちた場合

漏電ブレーカーは、回路のどこかで電気が漏れている（漏電）を検知すると作動し、家全体の電気を止めます。漏電は感電や火災の原因となるため、最も注意が必要なケースです。

このブレーカーが落ちた場合は、以下の手順で漏電箇所を特定します。

原因の回路が特定できたら、その部屋にある全ての家電のコンセントを抜き、再度その安全ブレーカーを上げてみてください。それでも漏電ブレーカーが落ちる場合は、建物自体の配線に問題がある可能性があります。

原因の家電が特定できた場合も、その家電は使用せず、原因が特定できない場合やスイッチが上がらない場合は、感電の危険があるため、すぐに専門の電気工事業者に連絡してください。

アンペアブレーカーが落ちた場合

アンペアブレーカー（サービスブレーカー）は、家全体で契約している電気容量（アンペア数）を超えた場合に落ちます。このブレーカーが落ちると、漏電ブレーカーと同様に家全体が停電します。

対処法はシンプルで、使用していた電化製品の数を減らしてから、アンペアブレーカーのスイッチを「ON」に戻すだけです。もし頻繁にこのブレーカーが落ちるようであれば、生活スタイルに対して契約アンペア数が不足している可能性があります。

エアコンのブレーカーをリセットする方法

エアコンの動作が不安定になったり、リモコンの操作を受け付けなくなったりした場合、ブレーカーのリセットが有効なことがあります。これは、エアコン本体のマイコン（制御基板）に生じた、一時的なエラーを解消するための操作です。

リセットの手順は、非常に簡単です。

エアコンが故障する前にエアコンクリーニング

エアコンの故障原因の中には、内部の汚れが関係しているケースが数多くあります。定期的なエアコンクリーニングは、快適な空気を保つだけでなく、故障を未然に防ぐための重要なメンテナンスと言えます。

エアコン内部の熱交換器やファンにホコリやカビが溜まると、空気の通り道が妨げられ、冷却・暖房効率が著しく低下します。効率が落ちると、設定温度に到達するまで余計なパワーが必要になり、コンプレッサーに過大な負荷がかかり続けます。

この状態が続くと、コンプレッサーの寿命を縮め、最終的には故障につながるのです。また、ホコリがドレンパンに詰まると水漏れの原因にもなります。

自分でフィルターを掃除するだけでなく、1〜2年に一度はプロによる分解洗浄を行うのが理想です。ここでは、定評のあるエアコンクリーニング業者をいくつか紹介します。

ナックダスキン

大手「ダスキン」のフランチャイズ加盟店の中でも、トップクラスの実績を誇ります。徹底された研修制度により、スタッフの技術力が高いのが特徴です。大手ならではの安心感を求める方におすすめです。

こちらの記事「ナックダスキンの評判ってどうなの？口コミ・料金・サービス内容とは」では、口コミやメリットデメリットなど他、評判や特徴を徹底解説しましたので、是非参考にしてください♪

ユアマイスター

全国のハウスクリーニング業者と利用者を結びつける、「マッチングプラットフォーム」です。料金や口コミを比較しながら、自分に合った業者を自分で選びたい方に向いています。比較的リーズナブルな価格の業者が多いのも魅力です。

こちらの記事「ユアマイスターの口コミを徹底解説！後悔しない業者選びのコツとは」では、口コミやメリットデメリットなど他、評判や特徴を徹底解説しましたので、是非参考にしてください♪

おそうじ革命

オリコン顧客満足度調査で、何度も1位を獲得している実力派です。汚れと戦うプロ集団を掲げ、リーズナブルな価格設定ながら高い技術力を提供しています。仕上がりに満足できなければ、「無料で再作業してくれる保証」も付いています。

こちらの記事「おそうじ革命の口コミからわかる本音！利用者の評価と選ばれる理由」では、口コミやメリットデメリットなど他、評判や特徴を徹底解説しましたので、是非参考にしてください♪

カジタク

イオングループが提供する、ハウスクリーニングサービスです。全国のイオン店舗で申し込める手軽さや、「WAONポイントが貯まる・使える」点が特徴です。大手グループの信頼性を、重視する方に適しています。

こちらの記事「カジタクの口コミで発覚した評判の声とは！選ばれる理由や特徴を解説」では、口コミやメリットデメリットなど他、評判や特徴を徹底解説しましたので、是非参考にしてください♪

万が一エアコンが故障したならおすすめの修理業者

エアコンのブレーカーをリセットしても改善しない、異音がする、全く冷えない・暖まらないといった症状が出た場合は、内部の部品が故障している可能性が高いです。特に、エアコンの心臓部であるコンプレッサーが故障すると、修理費用も高額になりがちです。

自分で対処できない故障は、無理せず速やかにプロの修理業者に依頼するのが賢明です。ここでは、信頼できるエアコン修理業者をいくつか紹介します。

電気工事110番

上場企業が運営しており、年間対応件数も豊富なため信頼性が高いのが特徴です。全国の加盟店ネットワークにより、24時間365日、迅速な対応が期待できます。「見積もりや出張費が無料」なのも、嬉しいポイントです。

テイクサービス

緊急時の対応の速さに定評があり、「最短5分での駆けつけ」を謳っています。全国に多数の拠点を持ち、他社で断られたような難しい修理にも対応できる高い技術力が魅力です。

電気の工事屋さん

地域密着型の業者と連携し、北海道から九州まで幅広いエリアに対応しています。アンテナ工事なども手掛ける「電気工事の専門家」であり、リーズナブルな料金設定が特徴です。

これらの業者に依頼する際は、まず症状を詳しく伝え、見積もりを取ることから始めましょう。

エアコンのブレーカーに関するよくある質問

ここでは、エアコンのブレーカーに関して、特に多く寄せられる質問とその回答をまとめました。

ブレーカーを落とすのとコンセントを抜くのはどちらがいい？

待機電力をカットするという点では、どちらも効果は同じです。しかし、エアコンのような大容量の電化製品のコンセントは、頻繁に抜き差しを繰り返すと、コンセントの受け口部分が緩んでしまうことがあります。接続が緩むと接触不良を起こし、発熱や火災の原因になるリスクがあります。

そのため、安全性の観点からは、コンセントの抜き差しよりも分電盤でのブレーカー操作が推奨されます。

業務用エアコンのブレーカーはどこにある？

業務用エアコンのブレーカーはどこにある？

家庭用エアコンのブレーカーが分電盤の中にあるのに対し、業務用エアコンのブレーカーは設置場所が異なることがほとんどです。多くの場合、建物の屋上や機械室などに設置されている「動力盤」や「キュービクル」と呼ばれる設備の中に格納されています。

オフィスの天井裏などに専用のブレーカーが設置されているケースもあります。場所が分からない場合は、建物の管理者に確認するのが確実です。

エアコンを使うとすぐにブレーカーが落ちるのはなぜ？

エアコンの運転開始直後や使用中に頻繁にブレーカーが落ちる場合、いくつかの原因が考えられます。一つは、契約しているアンペア容量が不足しているケースです。他の家電と同時に使用することで、家全体の消費電力が契約アンペアを超えてしまい、アンペアブレーカーが作動します。

この場合は電力会社との契約見直しが必要です。もう一つは、エアコン本体のコンプレッサーや基板の故障により、過大な電流が流れている可能性です。この場合は修理が必要となるため、専門業者に点検を依頼しましょう。

【総括】正しくエアコンのブレーカーを落とす判断を

この記事で解説してきたように、エアコンのブレーカー操作は、節電や安全のために有効な手段です。最後に、重要なポイントをまとめます。

• エアコンを使わないオフシーズンは、ブレーカーを落とすのが基本
• ブレーカーを落とすことで、待機電力を節約できる
• 落雷による故障リスク（雷サージ）から、エアコンを保護する効果がある
• 正しい手順で操作すれば、ブレーカーを落としても故障の心配は少ない
• ごく短時間での頻繁なオンオフは、機器に負荷をかけるため避ける
• 年間の節電効果は、数千円程度になる可能性がある
• 再開時に時刻の再設定が必要になるなど、多少の手間がかかる
• 冬場にブレーカーを落とす際は、給湯器の凍結防止機能に注意
• 分電盤の「エアコン」と書かれた、専用ブレーカーを操作する
• ブレーカーには、「安全」「漏電」「アンペア」の3種類がある
• 落ちたブレーカーの種類によって、原因と対処法が異なる
• 漏電が疑われる場合は、感電や火災のリスクがあるため慎重に行動する
• エアコンの動作が不安定な場合は、ブレーカーのリセットを試す
• 定期的なエアコンクリーニングは、故障の予防に繋がる
• 自力で解決できない故障やトラブルは、速やかに専門業者へ相談する

【参考】
>>エアコンは1ヶ月つけっぱなしで壊れる？長時間運転の影響と最適手段
>>エアコン内部クリーンが終わらない原因って？対応策と機能の仕組み
>>エアコンのうるさいゴーゴー音の原因って？異音の種類や対処法とは
>>エアコン200vを100vに変換する費用って？工事内容や手順解説
>>エアコン14畳と18畳ならどっちを選ぶ？性能や後悔しないポイント
>>エアコン100vはアースなしで使用可能？必要性と対策や工事方法
>>エアコン3台のアンペア容量はどのくらい？計算方法や適切な電力契約
>>エアコン排水レールは100均で入手可能？選び方や注意点と取付方法
>>エアコンのキュルキュル音を放置したら…原因や正しい対処法とは
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